宜野湾市大山にあった、軽便鉄道「真志喜駅」付近の「メンダカヒーガー」の美しさと凄さに感激した後、真志喜地区北東端の「森川公園」を目指して、なだらかな坂を登りました。
有名な、「米軍基地普天間飛行場」南西側境界の高台に「森川公園」があります。
その西側に「西ヌ嶽(ウガンヌカタ)」と「森の川(カミヌーカー)」が隣接していました。
「西森御嶽」の“西”は、北方向の事で、この森を大謝名(オオジャナ)の中心地から見て、北の方向にある事から名づけられました。
「西ヌ嶽」は、ニービヌフニ(微粒砂岩)の石門が森の中にたたずんでいます。
「森の川」は、琉球石灰岩の石畳が敷き詰められた、素晴らしく美しい井泉です!
▲<当時を偲ぶ美しい「山下清」調の陶板です。>
バランスの良い樋口から、湧き水が流れ出ている気持ちのいい場所です。
白色の丸い飛び石が4個、水面にリズミカルに置れていて美しい。
特筆すべきは、湧き口の上流に、石造りのアーチがあり、その中が拝所になっていて、人が3人位の入れるスペースが造られていた事です(この場所は、少し前までは、神人しか入れなかったそうです)。
▲<左、入口から見た所。右、樋口側から見た風景。>
▲<左、樋口上にある拝所に入る石畳。右、拝所に入るくぐり口(高さ60cm位)。>
▲<左、拝所のくぐり口を入った所の階段。右、拝所。>
ここの湧き水は、真志喜地区の産水や正月の若水に使われ地元の方々には、今でも重要な泉です。
この場所は、「森の川」で沐浴していた天女と奥間大親(オクマウフヤ)が出会った所です。一男一女が生まれ、男子はのちの中山王になった、天女伝説の場所です。
尚清王の第七子を初代とする尚氏伊江家子孫の聖地です。
公園の中腹には、「天女」のレーリーフが設置されていました。
公園から住宅地へ下る。
真志喜公民館東側には、再建された「ノロ殿内(ヌンドゥンチ)」がありました。
宜野湾市真志地区は、保存状態の良い美しい街でした。
しかし、大山地区の樋川などに歴史文化財産の解説標識が無いのはもったいないと思いました(案内に必要だけでなく、地域住民への啓蒙としても重要)。