昨夜は仲良くさせてもらっている社会起業家さんに招かれて、
吾妻橋にほど近い事業所にお邪魔していた。
「隅田川花火大会」を絶好のロケーションから鑑賞会としゃれ込む予定だったのが、
あの突然の豪雨 with カミナリさまによるゲリラライブであえなく中止。
ささやかな抵抗的に30分ばかり打ち上がった後は、
空で光るものはカミナリさまオンリーになってしまったので。
見るものなくなっちゃったら、あとはしゃべりたおすしかないってことで。
飲み物お料理いただきながら、いつまででもいくらでも話していられる人たちに囲まれて。
いっぱい話して、たくさん聴かせてもらって。
このところ折に触れて思っていたことが、やっぱりそうなのかなという気持ちになった。
また、大きく人生を動かすべき時機が近づいているのではないか。
この〝うねり〟にしばらく乗っかっていくのが当面とるべきアクションではないか。
どこへ向かっていく大波なのかは、
乗っかっちゃってから考えることにする。
自分だけで突っ走っちゃった挙句、
ついて行けないヒイラギに正論吐かれると逆ギレするとか、
じつは困ったちゃんな性格のウチの先生。
ある日のこと。
いつの間に、どこから入り込んだのか、
胴体3センチくらいのそこそこ大きな「ガ」がばたばたと羽ばたいてきて、
デスクと窓の間の細~いすきまに潜り込んでいった。
まあ姿が見えてなけりゃーまったく平気なので一日それで仕事して。
帰る前に、明日出てくるスタッフに一応知らせとこうって思って、「大っきなガ
がおりまする。窓あけるとき飛び出してくるかもしれませぬ。」
って書き置きしておいた。
週が明けて出勤したら、スタッフが例の書き置きを見せに来た。「私が来たらもう、こう書いて置いてあったんですー」
先生ったら、ヒイラギが帰った後で無人のオフィスにやって来て、
書き置きを見つけて、早々に対応してくれたのらしい。そうゆうとこはマメなのねー。
しかも“なむあみだぶつ”って漢字で書けるのねー。
はい、すごいすごい。
と、今日は褒めて書いといてあげよう。
まったく関知しないところで決められた、
所定の勤務時間が終わった後の時刻から始まる会議。
しょうがないから出るつもりで居残ってたけど、
想定外に出席者が増えて部屋に入りきれず()
その場に居られない分せめてとICレコーダーと交代して、
散会までデスクでサービス残業。
会議後の“呑み”に繰り出す先生たちを見送ってから片づけて、
家に帰って、ものすごく遅い晩ごはん。
翌早朝、会議出席者の1人からFacebookメッセージが来て、
会議メンバーでグループ作るから友達承認しろと意味不明。
申し訳ないけどここは完全に私的な連絡先です、とお断りの言葉だけ短く返して、
出勤後に先生に報告&確認したら。
FBの業務使用は自分も反対だけど、
この人よくやってくれる人だからあんまりきつい返事はしないで、って言われた。
なんかみんなこの人を嫌ってる感じがなんとなく感じられるけど・・・、
と、ビジネスパートナーと社員の板挟み的な困り顔の先生に、――人となりの問題です
言い切ってみせたら、「うん、まあね。」だって。
そういう相手なんだから、穏便にお断りされたことをありがたく思ってよね。
じつは昨日のゆかた会では久々に思い切った演奏ミスをしでかした。
幸い客席には分からなかったらしく大きな拍手をいただいたけれども、
共演の先生方には丸わかり。
「まあ何事も経験」と師匠からは寛大なオコトバ。
いやホントすみません。
言い訳はいたしません。
が。
どうもこの方と一緒に弾くと調子が狂う、という組み合わせがあるんじゃないかしらん、
という気もしている。
自分よりも大先輩の方なので本当なら安心してついて行けばよいハズなのだけど、
どうもこの方、ヒイラギに気を許してくださってる分、
演奏直前にあれやこれやとご自分の不安をまくしたてられる癖がある。
聞き流しているつもりでも、どうもこっちが軽く暗示にかかってしまって、
自分がこれまでに一度もやったことのない間違いをよりにもよって本番でのみしでかす、
そういうことがちょこちょこ続いてることに、いまさら気がついてしまったりしている。
いや、言い訳はしないんだった。
これも演奏者としての精神の弱さゆえですなー。
でも、この現象にはたと思い当たった瞬間、朝方にみた夢をぱあーっと思い出した。
件の先輩と連れだってどこかから家に帰ろうとしている。
一緒に水色の電車に乗って、おしゃべりしているうちに終着駅まで来てしまった。
ホームに降り立ってみれば、初めてみる風景に見たことのない駅名。
改札のありそうな方向にはお社中のほかの先輩方がお二人。
件の先輩はそこに合流して立ち話でおしゃべりの続き。(こんな駅知らないし。お家に帰る駅じゃないし。)
って思いながら、少しはなれた所にぽつんと一人たたずむヒイラギ。
なんとも含蓄ありそな何か言いたげなシーンだけど、
何が言いたい夢だったのかは、――さっぱりわからない。(湯川先生風)
日本人が。もしくは日本文化が。
いちばん欠いている感受性という気がする。
毎年恒例のゆかたざらいの会で出番の一曲を終えて、
客席で聴衆の1人になっていたときのこと。
常識を疑う態度のおばさま三人組に遭遇。
バッグからお茶やジュースのボトルを取り出してごくごく飲んでプハー。
ホールのどこの入り口にも「飲食禁止」の大きな貼紙がしてあったというのに。
声のトーンを落とすでもなく、お帰り前のご挨拶。
今日は本当にありがとうございましただの、誰それさんが紀尾井ホールでリサイタルをされるそうですわねだの。
出演者に配られた菓子の包み紙をベリベリベリッと破る音に続いて、
これ頂ものだけれども持ってってくださる~だの、あら悪いわね~だの、ごちそうさま~だの。
すべて、目の前の舞台では演奏の真っ最中。
大ホールとはいえ、舞台上の演奏者にもよぉくきこえるということはさっき実証済み。考えなしにもほどがあると個人的には思うけれども。
これってもしかしたらニッポン民族の悪い遺伝子かも知れないとも思う。
歌舞伎座で観劇中にも同じようなことはよくあるし。
タイムリーなところでは、曜日ところ時間帯かまわず拡声器でがなりたてる選挙運動の在り方とか。
音を発するということは、まあたいていの場合は赤の他人にとっては迷惑でしかない、
ってことを想像する知能というか感性というか常識力というか。
そうゆうセンスがこれだけないのに、演奏中の客席に入ってくる、
その感覚というか、行動心理というか、精神構造が、よく分からないから、ビシッと言えない。
(そこはかとなく微かには聴こうって気があるのかもしれないし)
こういう社会を生きることが、なんだかストレスだ。
ときおり、人生が押し流されるスピードについて行けない。
やっとの思いで書き上げたペーパーとパワポを持って、
ドア・トゥー・ドアで片道24時間近くかかるところまで行って、帰って。
さて次は名物講座のコーディネートをぼつぼつ始めねばというところに、
まあしょうがないけど、本務のための打合せがなぜか連日、夜。
勤務時間終了後からスタートする打合せのアポが、
勝手に、立て続けに、入っているということについては、
深く考えると何が何だか分からなくなるので、無気力にスルーしておくが。
強制労働の波がやっと途切れたところでドヤドヤと舞い込むメール。
差出人の名前とアドレスがノーベル賞受賞者本人から会議へのお誘いだったり。
学会で名刺交換した先生どうしのネットワークつくろうぜ的な提案だったり。
はたまた外国の学会から、こないだの学会に出してた論文を投稿してくれ、っていうお願いだったり。
そんなね。
どれもこれも、はいそーですかって返事できるスピード感の話じゃない気がするんだけどなー。
明日は明日で、芸能活動本番日だし。
ま、声かけていただけるうちが華なんで、前向きに考えますけども。
会議出席以外は。
人生って、動くときはなかなかに、速い。
映画『Gone with the Wind(風と共に去りぬ)』のメインテーマ音楽。
これが、日常生活のなかで無意識に頭の中をぐ~るぐ~るする音楽の中でも、
相当なヘビロテで登場するメロディで。
なんか知らないけど、落ち着く。
というか落ち着きがよい。
今日もシゴトの後のシゴト帰りに南北線に乗りながら、
タラのテーマにのせて“市ヶ谷”と“飯田橋”を交互に連呼。いーちーーーがやーーーーーーーーー、
いーだーーーばしーーーーーーーーー・・・
うん、落ち着きがよい♪
でもふだん、何の気なしに浮かんでくるのは、おーてーーーもやーーーーーーーーーん、
おーてーーーもやーーーーーーーーーん・・・
自分でもなんでやねんと思いますが、これが妙に落ち着く。
あと、アホさかげんに脱力系の場面なんかに遭遇すると、あーりーーーえへーーーーーーーーーん、
あーりーーーえへーーーーーーーーーん・・・
こんなに使いまわしがきく名曲、「タラのテーマ」
わが社のアイドル、同僚のミキティはピンクのチュニックが似合う小柄でキュートな女の子。
しかーし。
こう見えてカノジョ、中身はとっても男前。
一刀両断的ないさぎよい言動も多い。
怒りのぼやきをエンジン全開で吐き出すことも多いヒイラギの片腕として、
たった一言のツッコミで怒りを鎮めて大笑いさせてくれる実力派オトコマエ。
新しいオフィスに引っ越してからは、
廊下の途中にセキュリティのかかったドアが据え付けられてしまい、
片手に給湯室で洗ったコーヒーポット、片手に生ゴミ持ったままロック解除してゴミ箱まで行かなきゃいけなくなって。
ブチ切れるヒイラギにひと言、「・・・設計ミスっすよ。」
ある日、言葉の通じない相手との押し問答で超サービス残業。
なにがわけわからんって。
説明資料が何一つない。というか言われないと提供しない。ヤル気もビジネスセンスもない。
これだから「NPOなんて」って偏見持たれるのに、と吐き捨てるのを聞いてひと言、「・・・詐欺っすよ。」
その翌日すぐ。
朝っぱらから夕方近くまでノンストップ打合せだった相手がよりにもよって、
申し訳なくて言いにくいけどかなり個性的なブサキモ男子だったせいで心身ともにヨレヨレになって戻ってきて、
ありえへん!とこぼして机に突っ伏すヒイラギにひと言、「・・・労災っすよ。」
彼女がガス抜いてくれるおかげで、ここ2年くらいは、
大爆発してエネルギー使い果たすってとこまでは行かずに済んでいる。
プレッシャーがかかればかかるほど全力で現実逃避しようとするタイプなので。
それどころぢゃないでしょ、って時にかぎって、
文庫本とかマンガとか読みふけってたりする。
子どものころからテストの前に机の引き出し大掃除とかはしてたけど、
どうも大人になってからは、リアルワールドから逃げ出そうとする傾向らしい。
博士論文のときは、横山光輝の『三国志』全30巻オトナ買い。
準師範の試験のときは、安野モヨコの『監督不行届』を熟読。
そして。
このたび英語論文を2本書き上げて口頭発表せよというプレッシャーに際しては、
いつだったか美容院帰りに駅ビルの本屋さんで衝動買いした文庫本。
島田荘司 『写楽 閉じた国の幻』上・下(新潮文庫)
これ、かなり面白かった。
これが真相じゃないかと本当に思える、見事な歴史ミステリー。
大作である分かなり本気で現実逃避できて、おかげで論文2本、完成できた。
しかもまだまだこれから展開するであろうストーリーと、
背景が明かされていない謎めいた登場人物がある。
次に国際学会に論文を出せる機会があったときには、
これの続編を読みながらまた逃げ回っているかもしれない。
≪おまけ≫
オブリゲーション的なことも観光旅行的な時間もぜんぶ過ぎてしまって、
あとは帰りのフライトだけ、となったところで、
“technical reasons”だとかで空港で4時間近い空き時間ができた。
いくらアムステルダム空港が広大とはいってもショッピングにも限界があるので、
帰りの飛行機の中で読もうと思って持って行ってた文庫本を、予定より早く読むことに。
ごくごくかる~い読み物だったけど、意外に楽しめた。
少女マンガっぽい人物設定なので、
実写化するとしたら、のキャスティングを勝手に想像してみても楽しめるかも。
坂本 司 『和菓子のアン』(光文社文庫)
今回の旅の前しばらくは、相変わらずサービス残業の嵐の仕事のかたわら、
ペーパー2本とその発表の準備と週末の芸能活動。
自分で思ってるより負担大だったらしく、じつはいくつか不調も抱えつつ。
とりあえず鍼でなんとか軽減してもらえる部分だけは、
応急処置を全身にほどこしてもらって渡欧。
帰国して即、また連日のサービス残業が続いたので、
ふたたび鍼でメンテナンスしてもらってから、
行ってきました、名古屋日帰り研究会。
ま、鍼の先生にも、「うーん・・・まあベルギーよりは近い気がしちゃうから日帰りでもいいけどね」
って言われたし。しぶしぶだけど。
こないだの論文のうち、一から突貫で書きあげて提出した方のテーマが、
この研究会のネタ「CBR matrix」とも関連があるってことで、
渡欧前から楽しみにしていた機会でもあり、少々の旅の疲れは承知で参加。
この研究会、知人の主催で、スピーカーの1人は、
2008年に出会ってから一貫して、日本一の社会起業家だと思って惚れ込んでる人で。
今日は忙しいかもなぁと思いながら行ってみたら、
顔を見るなり「おおー!」と喜んでくれ、
研究会後の懇親タイムにたっぷりみっちりべったり相談事も聴いてもらい。
なんだろうかなー、この面々の輪の中にいると、
とっても気持ちいいんだよなー。
大切にしたいなここでの居場所。