ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

行く年 2006

2006-12-31 16:20:24 | ヒイラギのひとりごと

4月15日にオープンしたヒイラギマコトの『ヒイラギ日記』。それまでの100日ちょっとを含めての2006年は、なかなかどうして山あり谷ありの一年だった。


睦月 「ブォナセ~ラ、マエストロ」 われらがCittadino歌劇団にイタリアから本指揮者が来日した。その名もマルコ。体型は“マルコ”って感じだけど、音楽には厳しかったような。

如月 受験生やってた。朝9時ぐらいから延々、待たされること3時間。空腹も極限に達した頃、名前を呼ばれて、マジメな顔して緊張して面接会場に入ったら、教授陣が10人ぐらいずらぁ~っと受験生を取り囲んでコの字に待っていた。ひえぇ。これだけ待って、面接時間は自己紹介を含めて10分ていど。“あ゛ーもうどうでもいいや”気分で記念に学食ランチ。

弥生 お役所仕事の年度末。なんか一生懸命、一年間の調査報告書、書いてたなー。寝ても覚めても、頭の中は「技術スクリーニング」。で、合間に発表会の近い楽器の稽古に追われ、雛祭りどころじゃなかったような。早送りの予感とともに、入学手続

卯月 人生の先輩10名を同志として、二度目の社会人学生生活がスタート。怒濤の早送りライフのはじまりはじまり~。

皐月 無謀なまでの平日科目履修。GWは履修課題のユルゲン・ハーバーマス読破に明け暮れた。どんなに真面目に読んでも、意味が分からない・・・

水無月 名取昇格試験に合格 あれよあれよ。

文月 渋谷の神社で緊張の名取奉告式。当日の体調は絶不調、息するだけで汗が噴き出す蒸し風呂地獄に追い討ちをかける蝉時雨。控え室にて、お家元と師匠が盛り上がった話題はなぜか〝水虫〟でした。

葉月 生まれて初めて学会に論文を投稿した やった。ただそれだけ。とりあえず意気込みと度胸だけをかってください。

長月 グアム旅行初体験 温泉行くより気軽だし近いし安いし当たり外れもほとんどない。日本人のバカンスのために島が存在するということに感動。女の子はハロー・キティ、男の子はスーパー・マリオが大人気でした。

神無月 遅い夏休みを満喫して、すっかりモチベーション・ダウン。週一ペースで面接を受けまくる毎日。

霜月 なんといってもLOUIS VUITTONをぶっこわしたってのが、衝撃的でした。もうハチャメチャ。

師走 なにはさておき、帯状疱疹。おかげで上げ膳据え膳いたれりつくせり静養第一のクリスマス休暇を満喫。前半3週間は普通じゃない生活だったけど、心だけは亡くしたくないから、「忙しい」って言わないように気をつけました。


一年の締めくくりが帯状疱疹だったから、来年は何事も今より上向きな年にちがいない。夢と希望の2007年に向けて、カウントダウンのため新橋演舞場に行ってまいりま~す

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年の瀬のヒラメキ

2006-12-30 22:31:33 | 博士課程のよもやま

ノンプロフィット・セクターを最大視野で定義すると、
もしかしてSocial Entrepreneurになっちゃったりして。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒイラギ@論文投げ出し中

2006-12-29 17:56:11 | 博士課程のよもやま

ようやく何書いたかおぼろげに思い出してきたところで、レフェリーのコメントをもう一度読み直してみる。

ふむふむ、1人は細かくて厳しい。でも細かいほうはここがこういう理由でいけない、本来はこうこうあるべき、と具体的に論(あげつら)ってくれているから直しやすい、と受け取ることもできるな。

ふんふん、なるほど、なるほど、じゃあこことここをこういう路線で考え直して、ここを補充して、全体的な構成を入れ替えて、で、最後に・・・

・・・なに? 抜本的に書き直し、、、

それは言い換えると、少々直してもムダて意味の日本語ですよね。
う~むむ。

もう1人は鷹揚で優しい。ちょっと気を取り直してやってみるか。

ええっと、発想はユニークで着眼点が素晴らしいとな。えっへん。それで、なになに、いっそのことこの部分を全部切ってしまうほうがよいかもしれない?そりゃまた物騒な。

筆者本人としてはですね、その、全部削ってみたらと言われた部分にこそ、独自の発想と着眼のすべてが含まれていると思うのだが・・・。
う~むむむ~ん。

それにしても「抜本的書き直し」て、よくよく読み返せば、ムカつくわー。
悔しいから、「大幅加筆」くらいで手を打ってやるー。
そいで、「参りました」って言わせてやるー
(このへん、関西人の血が騒ぐ。)

ところがどっこい。
加筆のための資料を集めたくても、年末年始。図書館閉まってるし。

こうなると、ノリスケさんから逃げ回ってるイササカ先生な感じにならざるをえない。
やらなきゃいけないことは分かってる。でもノー・アイディア。ちっとも進まない。もうやめやめ。 逃げの一手でいざ、パチンコ屋へ。

てことで、年内は逃げ切って、元旦から心を入れ替えることにしよう。
やっぱり正月返上だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒイラギ@論文見直し中

2006-12-28 12:00:19 | 博士課程のよもやま

思いつきで書き始めたのが7月。
学会に投稿したのがお盆過ぎの8月20日ごろ。

査読コメントが来たのが12月17日。
書き直しの〆切が1月12日。


上記2パラグラフの間の4カ月の充実ぶりは尋常じゃなかった。
おかげで、何を言いたくてこういう構成にしたんだったか、とても激しく忘れている。

クリティカルだ…。こりゃ正月返上だ。

巷は御用納めでいよいよ年末年始休暇モード。
ちっ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒイラギ@宿題中

2006-12-27 17:36:41 | 博士課程のよもやま

ココロの〆切:12/15

とエンピツで大書した英語論文を読み終わった。
論文レビューして発表とか簡単そうに言われたって、これはこれでなかなか手間のかかる宿題なのだ。

まず、ざざざぁーっと声を出さずに素読する。つまり、文字面とおおよその意味をざっくり読む。10数ページの論文で、仕事の合間にこそこそ内職でやっていたから、だいたい3日くらいかかったと思う。

読み取った大まかな内容の記憶をしばらく頭の中で寝かせておく。一週間とかそこら。

記憶のカタチが少し落ち着いた頃を見計らって、精読を始める。今度はほとんど翻訳しながら読むような感じ。すんなり日本語になって入ってこない単語は片っ端から辞書をひきたおす。論文の中身が、自然な日本語として頭に入るように、咀嚼しながら読む。当然、時間がかかる。これも仕事の合間に内職しながら、しかも退職寸前の怒濤の残務整理と重なって中断したから、結局2週間ぐらいかかった。

訳しながら精読するのと平行して、訳を書き留めるメモ代わりと、発表用の資料の土台作りを兼ねて、パワポに書き込みながら整理する。

あとは、頭から最後までを通して全体俯瞰的に作業できるくらいの時間がとれる日を見定めて、一気に資料を作り上げる。これは丸一日は必要。

トータルで論文1編にひと月弱か…。
ほかのこともやりながらとはいえ、ちと丁寧すぎたかなぁ。

持ちネタは論文もう1編と書籍2冊。いずれも手付かず。〆切は2月。てことは、全部は全然ムリじゃんね。
オブリゲーションだけにしとくか。あと書籍1冊で終わりね。



あ、歌舞伎町レポート、まだ出してない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キャリアパス

2006-12-26 20:06:34 | ヒイラギのひとりごと

毎度毎度“前例がない”道へと進んでしまうクセがある。自分では分かってやっているからいいのだけれど、転職や面接のたびに、履歴を説明するのには苦労する。

なぜか。

世間の大半の人が、固定概念にとらわれているから、私のようなアタラシイ生き方はたいていの場合、過小評価しかされない。当たり前に評価してもらうためには、相当かみくだいて説明する必要がある。

でも、よく考えてみると、そうした固定概念の方が、なんだか空恐ろしいというか、気持ち悪くないのかな。
みんな同じ。
学歴も、職歴も、一色。
そこに「個」という一人ひとりの存在はあるのだろうか。

職種によってモデルロールが決まっていて、同じコースをたどっていない人=標準未満、と評価されてふるい落とされる。
しかし仕事ってそんなに甘いものではない。

同じコースをたどっている中にも、必要なスキルが他に劣る人はいくらでも存在する。モデルロールと同じ学歴や職歴さえ揃えれば、コースには乗れてしまう。ある特定の必要なスキルはずば抜けていても、モデルロールとはかけ離れた学歴や職歴である限り、コース外の居場所しか与えられない。どちらも、「適所」では決してない。したがって、能力を十分には発揮できない。

自分に合った仕事をして、だから十分に能力を発揮することができて、したがって高く評価されて、自他共に満足度が高い、というほうが幸せで、質が高い人生なのではないのかな。

やりたいことが分からない、働くことで自己実現したいという意欲が湧かない、そんなワカモノを増やしてしまったのは、ごく限られたキャリアパスしか許容しない非寛容な固定概念にほかならない、と私には思えるのだが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夢の中の記憶、記憶の中の夢

2006-12-25 14:50:40 | 博士課程のよもやま

何の気兼ねもなく、何時まででも朝寝していられると思って、とことんぐすぐす寝ていたら、とてもとてもリアルな夢を見てしまった。

場面はガッコの授業中。

「自分の出したレポートについて、順番に意見を述べてください」

先生が話し始めた。でも、あれ、今日は配布資料ナシですか?といぶかりつつ、私だけキョロキョロしている。
と、先生からトップバッターに指名されてしまった。

いざ話そうとすると、なぜか出したレポートに何を書いたのだったかすっかり頭から抜け落ちている。

――えぇっと、何でしたっけ

私の第一声に、クラス全員が大爆笑。笑ってる場合じゃないのは本人だけ。どうしても、何を書いたか思い出せない。冷や汗の大汗かいて、しどろもどろで話しはじめたところで、終業のベルが鳴った。
それを合図にして、全員年上のハズのクラスメイトたちがいっせいにランドセルを背負って散っていく。

――あれ あれ

気がつけばすでに日も高く、終業ベルだと思ったのは近所の現場で工事が始まった音。それに紛れて、保育園の子どもたちが大声ではしゃぎながらお昼前の散歩をしている様子。あぁ、それでみんなランドセルだったのか。

しかしリアルな設定の夢だったな、と思った瞬間に思い出した。

レポート1つ、出してない。

Social Innovationの観点からみた新宿の“歌舞伎町ルネッサンス”、の宿題レポート。
〆切はまだ先だけど、早く書かなきゃ中山区長の講演内容も忘れちゃうなぁ・・・。
頭の奥深くの片隅で、「もう1コ宿題あるぞ」って、ずっと気にしてた脳細胞がいたみたい。なるほど、夢って、記憶のデフラグなんだなぁ。

感心してる場合じゃないな。〆切までにはなんとかします、先生ごめんなさい。

記憶の不思議。 そういえば、記憶ネタ書いたときに読んでた文庫本、あれもまだ読みきってない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Merry Christmas

2006-12-24 20:52:09 | ヒイラギのひとりごと

赤いレンガの校舎と礼拝堂のある学校で青春を謳歌したヒイラギ。
さすがに今日ばっかりは開店休業です。

玄関のドアには大きなリースを掛けて、
賛美歌の1つも口ずさみながら、
ローストチキンなぞこしらえて、
アルコール分1%未満のポケモン・シャンパンでお祝いしましょう。

サンタにプレゼントをもらえる歳ではなくなったのは、ちと寂しいけど、
自分だってキリストみたいに、みんなに祝福されて生まれてきたんだぞ♪
と、両親やきょうだいや友人知人に感謝する、
そんな日が、年に一度くらいあってもいい、と思う。

あ、でも、いっくらお祭り大好き民族のニッポン人だからって、
10月に入ったばっかりで、まだところによっては冷房が入ってるよなころから
クリスマスセールの予告を始めるよな商業的な風潮には大反対。

どうせ信心しないなら、もっと、文化としてのクリスマスがもつ情緒性を楽しもうではありませんか。

てことで、私の知るあらゆる人に幸あれ。
Merry Christmas

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Nippon Hatan Kyokai

2006-12-23 20:33:22 | ヒイラギのひとりごと

そもそもかなりおだやかな性格の平和主義者ヒイラギ。議論が白熱する場に居合わせることすら、あまり好きではない。
したがって、友人や部下や後輩を怒鳴りつけたりすることも、まず滅多にない。ただ、やるべきことをしないとか、当たり前のことができないとかいうことが大嫌いなだけ。
(そういうことをやらかした者には、相当なダメージを与えることがある。“本当に怒ったときの恐ろしさは尋常ではないらしい”とウワサされているのをきいたこともある。)

そんな、のんびりまったりケッペキのヒイラギが、帯状疱疹のシビレ症状にも似て、かなり長期にわたって、地味にずぅーっと、それでいてそこそこのテンションで怒り続けていることがある。それが、NHK

名物プロデューサーの巨額の公金横領・不正流用を皮切りにたてつづけに発覚した職員の不祥事。国民感情としてそう簡単に容認できる事態ではない。シッポ切りと頭のすげ替えだけは行われたものの、企業文化として改められたところは爪の先ほどもなく、未だに職員の不正や痴漢その他の犯罪が後を絶たない。

放送法に明文規定がない受信料支払い義務。
受信料支払い人口の中心であるワーカーたちがTVを観られるような時間帯には、肝心のニュース番組をやっていない。
どれがゴーストか分からないよな画像しか映らない。
国営放送の存在意義とも言える「報道」を目的としたしっかり番組が存在しない。
みなし公務員のクセして、公僕たる自覚が職員の誰にもない。

由々しき事態である。NHKというものが、なんであるのかがまったく見えない。

それでも放送局やりたいなら、もう民法になってしまえ、と思う。
どーせ2011年から(だっけ?)デジタルになっちゃったら、観られなくなるTV。
ウチは国営だ、なんてしがみついてる意味も、もうほとんどないと思うし。

こういう話になってくると、どうも昨日オサラバした元・国研という存在がまた、チラチラと思い浮かぶ・・・。しょせん、この国の制度破綻はあらゆるところでホコロビを見せているということか。


不祥事発覚を受けて、怒りの意思表示として支払いをストップしてから1年と9ヶ月。未払い受信料の金額は3万円を超えていた。
怒り心頭に発しながらも昨日とうとう支払いを決心したのは、ひとえに菊五郎さんの『魚屋宗五郎』がスバラシかったから。

飲んだくれで年の暮れに借財も返済できない宗五郎。つくづく貧乏はいやだ、こんな自分がいやだ、と一念発起して酒を断ち、人生を変えた。三年後には、「こんなに気持ちよく新年を迎えられるとは」と内助の功の妻に感謝の頭を垂れる。

そうだねぇ、未払いのまま年越すのは、気持ちがいいことではないからねぇ。こちとらビンボーで払えなくて払ってないわけじゃないんだし。
NHK関係者全員、音羽屋さんに感謝して、年を越すようにね。

さぁて、そろそろ年賀状でも書かなくちゃ。
またもや東京で年越し。博論が無事に書きあがった何年後かには、実家で正月、できるかな~。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MISSION COMPLETED

2006-12-23 00:33:11 | 博士課程のよもやま

背中に痛みをせおいつつ、今日までこぎつけた。
最後の仕事は、最近2年間の調査研究を集大成した冊子の制作。トータル200ページの調査研究報告書にくまなく目を通し、わずかなフォントの違いや意味のない半角スペースも見逃さず、徹底的に編集した。

生まれも育ちも日本のハズなのに、中国くんだりに留学してしまったがためにまともな日本語文を書けなくなってしまったビンボーユスラーの原稿も、東北生まれ・テキサス育ちでほほえましい言い間違い満載の帰国子女の原稿も、真っ赤に添削して修正させ、それでも意味の分からないところは追いかけまわして聞き出した。

一緒に研究して(させて)もらった客員研究員の先生の、きわめてロジカルでクリアーで明快な、それでいてインタビュー内容への深い洞察に満ちた「第2章」をココロのお手本にしながら、あらためて、なるほど、全体の構成も一つ一つの文章も計算された論文(報告書)というのは、こういう風に書くのか、と、あらためて勉強にもなった。

この最後の一週間は、ほかの事は何一つしていない。ずっと編集。
隣の席のADHDが、立ったりすわったりお茶すすったりこちらを向いて大声でどこかに電話をかけたりを一日に何万回繰り返していようが、そんなこたぁもう私にゃ関係ない。世界最強のBOSEのノイズキャンセラ・ヘッドホンを装着して、わき目もふらずに編集した。

最後の最後にADHDが話しかけてきた。

「ここ辞めて、○○先生のところで勉強するんでしょ。修士?博士?へえー、博士課程なんだ。じゃあキミ、博士号とるんだね。僕はねー、彼の研究は、何考えてんのか、いまいちよく分からないんだよねー。ふーん。」

最後の最後まで、何が言いたいのかが分からない日本語を話すヤツだなとカチーンと来たので、こちらも最後の一撃。

「いーんじゃない、分かんなくても。あんたには関係ないんだし。

もう一言いいたかったけど、たったの一撃で敵が黙り込んでしまったので、ここまでにしといてやった。
飲み込んだのは、こんな一言。
ずっとこれを言いたかったんだけどね、コイツには。

「ウチの先生の考えてることはねー、凡人にはわかんないんだよねー。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする