筝の大曲が二つ重なっているので、
しばらく師匠のお稽古は、この二曲。三絃はお休み。
一曲は、吉沢検校の名曲中の名曲。
吉沢検校だから、ちょっと新しめ。
新しめってことは、凝った音の並びになっているので、弾きにくい。
でも速い。
プロの方々が舞台で演奏するテンポで、かっ飛ばす師匠。
ついて行けずに止まったりつまづいたりしていても、
涼しい顔で、そのまんまかっ飛ばす。
「がんばって~♪」
いや、師匠、がんばって何とかなるって問題ぢゃないですから。
もう一曲は、松浦検校って人の作で、移調がかの八重崎検校。
なので吉沢検校より一世代くらい古い。
吉沢検校が生まれた年には、この人はもう検校だったらしいから。
「これはそんなに速く弾かなくていいのよ、古典だから」
て言いながら、師匠、さっきとそんなにテンポ変わってないです。
そこんとこ、もちょっと大胆に弾きわけちゃあダメですかね。。。
真上の部屋に、小さな子どものいる若夫婦が住んでいる。
たぶんそろそろ2歳ぐらいの男の子。
すくすく育って元気がいいのはよいことだけれども、
どんどん元気になっていきすぎてて、さすがに困ってきた。
家のなかで走り回ったり、時には高いところから飛び降りたりしているさまが、
手に取るように伝わってくる。
問題は振動のほう。
足音なんて、しょせん「音」だからどうってことないのだ、じつは。
ご飯を食べたり、本を読んだり、書き物をしていたりする、
その頭の真上から、ドタドタと伝わってくる振動。
平日だろうが、週末だろうが、朝8時過ぎから夜中の12時、1時まで、毎日。
若夫婦よ、階下に住んでいる人がどういう状況か、ちったぁ想像できないかね?
ときには、テーブルをひっくり返したかのような振動が降ってくる。
それが、締め切りを過ぎた論文や原稿の執筆に追われて、
よし、乗ってきた!と思い浮かんだ文章を一気にタイピングしてるまさにその最中に、
(ついさっきがそうだったんだけど)
ドーン!!!
と来られると、温厚なヒイラギも、ゼロックスのコマーシャルみたく、
物干しざおで天井を3回くらいトントントンとやって存在を知らせざるを得ない。
こういうヤ~な感じのこと、したくないんだよ~。
かんべんしてほしいよ~。 たのむよ~。
まーね、うちが大きな音鳴らしてる時間にお昼寝できなかったとか言われそーだけど。
でも、夜中の12時、1時はないな、そんな歳の子が起きてる時間として。
オペラの生の舞台を生まれて初めて劇場に観に行ったのが、この作品。
なかでも、第二部第一幕第二場の「FINALE II」の最後の最後が、
このオペラ全部のなかで一番好き。
時間にしてほんの2分とちょっとくらいで終わってしまうぐらい、
速いテンポでかっとばしてしまうところなのだけど、
もう、ホントにここが、大好き!
この前の稽古にやってきた演出家のババ先生も、
「このオペラで最大の聴かせどころです」って言ってくれたし。
ババ先生と意見が一致って、めちゃ嬉しい
今日は大学の研究室にひとりでおこもりで、
好き放題できるのをいいことに、この部分をエンドレスで聴きっぱなし。
ほんっっっとに、聴けば聴くほど素晴らしいアンサンブル。
そして、聴けば聴くほど、脳裏によみがえってくる指揮がある。
残念ながら客席からの後ろ姿だったのだけれど。
いままでずっと見てきたなかで、あれほど素晴らしい指揮を見たことがないくらい。
いけないと思いながらつい、(それにひきかえ…)って気持ちになる。
忘れもしない、その昔、作曲者ドニゼッティの別の作品のことを、
「変な作曲家が作った音楽ですから、あんまりちゃんとしたオペラじゃないです」
って言い放ったけしからん男が、よりにもよって『Lucia』の合唱指導だなんて。
ま、グレてないで前向きにがんばりますか。
せっかく大好きな作品なんだし、今日一日で憶えちゃったし。
活動に参加しているNPOが来月の頭に開催するビジネスプランコンペ。
アジア各国からの留学生が、母国で起業するための支援として、
上位入賞者3人に賞金10万円が贈られる。
昨年に引き続き、2回目のコンペ開催で、エントリーは17名。
今夜の予備審査に備えて、昨夜2時近くまでかかって、
提出されたビジネスプランを読んで評点をつける、ということをしていた。
このテの仕事のたびに思うけど、留学生の人たちって、みんなえらいな。
自分の国の置かれている状況とか、身の回りの社会問題とか、
自分のこととしてしっかり受け止めて、考えて、何とかしようとちゃんと行動してる。
ビジネスプランとしての練られぐあいとかに多少の差はあるけど、
これに応募しようと一生懸命ものすごく手の込んだパワポ作ってくるところなんて、
甲乙つけがたい。というか、甲乙つけるのがしのびない。
インドネシアから、ほとんどインドネシア語で応募してきたり。
だからさ、“Language requirements: ENGLISH”て書いてるでしょ、
って一応は思うけれども、それ分かっててこれっていうのは、
そのガッツは買うわ。
てことで、ついつい平等に審査してしまうもん、やっぱり。
わずかな英単語以外は、パワポの写真から想像するしかないから、
本人がホントに言いたいことと違うかも知れないけどね。
ごめんね。
でも、自分のやりたい仕事をする、っていうのは、こういうことなんだなあと思う。
みんな、がんばれ。
お手軽入浴剤「バブ」のミルキーローズがお気に入りで、
だいたいこのぐらいの季節からしばらくは愛用している。
お湯に溶けるときにでてくる炭酸ガスをもれなく浴びなきゃって気がするので、
バスタブに全身ちゃんとつかってから、錠剤をお湯に入れることにしてます。
この、さぁお湯に入れるぞ♪っていう、まさにその、ほんの1秒か2秒、
ぬれた人差し指と親指の間で「バブ」が、しゅわしゅわしゅわ…ってする。
この、しゅわしゅわしゅわ… がねー、好きなの。
ふふ。炭酸だ て思う。
「作曲家がこういう考え方をしてオペラを書いているということに、
興味を持ってほしいのです」
まだ立ち稽古も始まっていないこの時期に、
演出のババ先生がやってきて、そう言った。
そうして、1時間たっぷり、楽譜の読み方を講義してくれた。
「指揮者は作曲家の演出助手であると言った音楽家がいますが、
演出家はその指揮者の助手であると思っています」
楽譜に書いてあることを正確に再現できるところまで仕上げるのが、
普段の音楽稽古の目的。
指揮者と演出家の稽古に応えられる土台づくり。
音楽の流れに自分から入っていけるカラダづくり。
そういうありがたい講義をじっと目の前で聴いていた合唱指導の先生。
ババ先生が帰った後、超コマギレに歌を止めながら、
「リズムどおりに歌詞が言えてない」「子音を前に」
なんか違う気がするんだけどな。
ババ先生がやっといてほしいのは、そういう練習ぢゃないんじゃないかな。。。
やっぱり妙に消耗する。
昨夜は、ブレイクした暁にはお仕事くださいねという約束で、
今後のビジネスの展開について知人の相談に乗っていた。
ビジネスコンサルタントではないし、
企業にいたときも営業や宣伝を担当したことは一度もない。
自分にできることはただ、
素晴らしいと感じる出会いがあったときに、
これまでの出会いと経験を記憶の限りふりしぼって、
〝率直な印象〟をできるかぎり感じたとおりに相手に伝えること。
受け止めて、何かを感じてくれるかどうかは、相手しだい。
これってわりと、芸能活動やってるときに近いものがあって、
なんというか、ものの感じ方とか表現のしかたみたいな部分で、
ものすごく集中して体力を消費してる感じがする。
というわけで、今日はちょっと休養。
お天気も悪いし。
師匠のお稽古もまだ先だし。
会社のお金を100億円もギャンブルにつぎ込んだとかそうじゃないとか。
こないだからニュースになってる会社の、
むかーしのCMのお歌が、とっても気に入っていた。
記憶が正しければ、
王様のほっほっほー♪
王様のほっほっほー♪
ティッシュは■リエール~♪
王様のティッシュは■リエール~♪
っていうお歌と、
王様のほっほっほー♪
王様のほっほっほー♪
トイレットティシューも■リエール~♪
王様のトイレットティシューは■リエール~♪
っていうお歌とがあって、
2編のCMを続けて流していたような。
こんなセンスのいい会社だったハズなのに、
自分たちの財産が何なのか、気づいてなかったんだな。
残念。
自社の「CMライブラリー」に、
これを載せずして、最新のCMだけを載せてる意味不明さも、
かえすがえすも残念。
そう思いながら、ずーっとそのまんまになってるもの。
ドライヤー。
留守番電話機。ファックスつき。
あ、あと、お風呂のふた。
なぜだか4つに分解。
どんな激しいお風呂の入り方してるんだと思われそう。
不便だけど、真夏の冷蔵庫ほどせっぱつまってないから、
来月の休暇のときにでも、まとめてなんとかしますか。
「そんなことは私たちがやりますから、ヒイラギさんは座っててください」
最近よく、スタッフからそう言われる。
自分たちでは判断できないことを質問するので、指示だけしてください、
それでなくても、お一人だけに仕事が集中し過ぎているのだから、
と気を遣っていただいている。
でもなんか、そういうのができない。
何か訊かれれば、答えながらついやって見せようとしたり、
知らないことだと、自分で調べたり事務に訊きに行ったりする。
条件反射みたいなもので、べつに何も考えてないし負担でもないし。
えらそーに座ってるだけなんてヤだな。
いばってる人、好きぢゃないしな。