ぎっくり生活33日目にしてようやく、
一度も横になって休むことをせずしかも腰椎コルセットなしで一日を過ごす、
というところまで回復。
それも、巷は週末土曜だといふのに朝イチ90分講義をやって、
あるのかないのか分からない感じの昼休憩らしきことをちょっとやって、
午後イチから3時間ぶっ通しでオンライン講演会ブレークアウトセッション付きをやって、
それやこれやの録画データが変換されてる間に勤怠管理関係の書類作ったりして、
すっかり晩ごはんの時間になっちゃったころにキャリーカート転がしながら帰宅。
ハードだ。
こうなることが分かってたからギリッギリだったけどこの日を目指してきたわけでもあるが。
やれやれマンション目前、というところに行きつけのコンビニがあり。
つい二日前にもコルセット付きでパンと牛乳を買いに行っていて。
顔なじみのレジのおじさんも腰痛経験者って話もしていて。
ハードな一日でさすがにこれから料理はないわ、と夕飯の調達に立ち寄り。
「おっ、だいぶ良くなりましたか」
――はいー、どうにか今日一日コルセットなしで。
「ああ、そりゃあ乗り越えたね。あとは、これからは冷えんように気をつけんとね!」
ありがとうございます~と店を出る背中におじさんからの、
「お大事に―!」
こんなコンビニのあり方って、
なんだかものすごく素敵なことなんじゃないのかと、
嬉しさにじーんとなりながらマンションに入ったら、
宅配ロッカーの目立つところで自分の部屋番号が点滅しとる。
取り出してみれば、“姐さん”と慕っているパイセンからの緊急支援物資。
こんなときに限ってコメがー!とSNSで叫んでいたのを聞きつけての即断即決即行動。
なんとありがたいことでしょうか。
自分が思っているよりもずっとずっと、
色んな人が、色んな所で、気にかけて、見守ってくれて、
人は生きているのだなぁ。
幸福というのは、つながりがくれる安心、ということなのかもなぁ。
これはやっぱり、(世の中の誰しもに当たり前に当てはまるわけではない)有り難いことだなぁ。
これも‘ギックリあるある’ですかね。
こういう(腰痛い・箸より重いモノ持て(持ちたく)ない)ときに限って底をつくものラインナップ。
コメ。
酢。
コンタクトの洗浄保存液。
トイレのクイックル。
なんでしょう、この、
「もう▲mazonで頼んじゃえ」という諦めまではもうひと息届かない、
無いと困る切実さと大きさ・重さ・量のむちゃくちゃ微妙なさじ加減。
小さいころからやんちゃで、
いつもどこかに大小さまざまな傷を負っていた気がするが、
そういえばあのころから治りが遅い体質だった。
ちょっと転んでひざをすりむいて、
消毒して薬ぬってガーゼや絆創膏を貼っていても、
いつまでも傷口は乾燥しなくてカサブタができるまでに何日も何日もかかっていた。
ぎっくりも筋肉の負傷だものねえ。
いつかどこかで劇的に体質が変わっていたというのでないかぎり、
そりゃあ時間がかかるわな。
なった瞬間の姿勢から微動だにできず、
四つん這いで脂汗たらしながら救急車を呼ぶほど強烈だったときは、
病院で全治6か月って言われたもんな。
あきらめて、気長に、気長に、耐え忍ぶしかない。
不用意な動作をしないように、慎重に、そろりそろりと過ごすしかない。
明日はいよいよ久しぶりの出勤日だけど。
しかしなー。
トイレットペーパーに手を伸ばすってのは不用意な動作なのかね。
(こういう微妙な角度が痛いんだけどね)
コロナもぎっくり大魔王も。
災厄はしつっっっこいのが当世の流行りらしい。
魔法の鍼さえ打ってもらえば、
翌日からは悪夢から覚めたみたいに回復できたけど。
今回のヤツめは、ちょっとでもスキを見せると、
チャンスとばかりにちょっかいを出してこようとする。
じわじわと治ろうとする筋肉たちと競おうとでもするみたいに、
いつぶり返してやろうかと虎視眈々な気配がそこはかとなくある。
とりわけ厄介な傷め方をしてしまったのか。
はたまたこの回復力の低さが老化ってことか。
コロナだろーと自分(の生存本能)を信じて生きていくのだ!
と調子に乗っていたら某修了生からメールが来て。
在宅生活が長引いて太る一方で、
「
①体重増加→②腰痛発症→③活動量減少→④体重増加…
というとても分かりやすい悪循環に陥っています
」
などとめちゃ面白いことが書いてあって、
人のことだと思ってつい吹き出してしまったら、
まるで天罰が下ったかのようなタイミングでひさびさ重量級のぎっくり大魔王。
とはいえ都合により三日に一度ペースでラップトップ持って出勤せざるを得ず。
西の果て?の赴任地には浅い鍼しか刺さない鍼師しかおらず。
その治療すら発症三日後にやっと這って行ったのにものの30分で終了し。
そしてなぜか毎食後に健康的にトイレに行きたくなるという妙な効能しか発揮せず。
それでも、これまた野性の生存本能がはたらいて、
全身シャワーで温浴からの、血の巡り回復でやや調子よくなったかと思いきや脳貧血、
というのを何度か繰り返し。
もはやコロナなんぞにかまってる場合じゃないわい、という十日間を過ごし。
やっと今日から、
“不意にノドの奥に何かが引っかかったときの咳”
をできるようになりました。
それでも生きていくんだぜ。
ロックだぜ。