プレッシャーがかかればかかるほど全力で現実逃避しようとするタイプなので。
それどころぢゃないでしょ、って時にかぎって、
文庫本とかマンガとか読みふけってたりする。
子どものころからテストの前に机の引き出し大掃除とかはしてたけど、
どうも大人になってからは、リアルワールドから逃げ出そうとする傾向らしい。
博士論文のときは、横山光輝の『三国志』全30巻オトナ買い。
準師範の試験のときは、安野モヨコの『監督不行届』を熟読。
そして。
このたび英語論文を2本書き上げて口頭発表せよというプレッシャーに際しては、
いつだったか美容院帰りに駅ビルの本屋さんで衝動買いした文庫本。
島田荘司 『写楽 閉じた国の幻』上・下(新潮文庫)
これ、かなり面白かった。
これが真相じゃないかと本当に思える、見事な歴史ミステリー。
大作である分かなり本気で現実逃避できて、おかげで論文2本、完成できた。
しかもまだまだこれから展開するであろうストーリーと、
背景が明かされていない謎めいた登場人物がある。
次に国際学会に論文を出せる機会があったときには、
これの続編を読みながらまた逃げ回っているかもしれない。
≪おまけ≫
オブリゲーション的なことも観光旅行的な時間もぜんぶ過ぎてしまって、
あとは帰りのフライトだけ、となったところで、
“technical reasons”だとかで空港で4時間近い空き時間ができた。
いくらアムステルダム空港が広大とはいってもショッピングにも限界があるので、
帰りの飛行機の中で読もうと思って持って行ってた文庫本を、予定より早く読むことに。
ごくごくかる~い読み物だったけど、意外に楽しめた。
少女マンガっぽい人物設定なので、
実写化するとしたら、のキャスティングを勝手に想像してみても楽しめるかも。
坂本 司 『和菓子のアン』(光文社文庫)
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