ヒイラギの2倍ぐらいのスピードで、コツコツコツコツ大きなヒールの音を、
人のぴったり真後ろで響かせ続けてるくせして、
いつまでたっても決して追いついたり追い越したりしない、女子。急いでないならもちょっと静かに歩きなよ。
急いでるから速足なのなら目の前に人が歩いてないとこをマジで急ぎなよ。
アタシ、ふつーの歩幅でゆっくり歩いてるだけなんだからさ。
宮司さまの言葉によれば。
「準師範お許し文伝達奉告式」
というのが今日のお式のフルネームらしかった。
この者が家元の指導により準師範のお許しを得ることになりました、
この先も歩んでゆく道のいやさかを願い奉ります
そんなような内容の詔を宮司さまが詠み上げてくださっているのを、
頭を垂れて神妙に聴いていたら、小さな小さなアリさんが一匹、
どこからか姿を現して、畳の上をまっすぐこちらに向かって歩いてくるのが見えた。小さな小さな一歩を幾度となく重ねて近づいてくるアリさん。
この先もこんな風に歩いて行けと、神様からのメッセージだったかとも思える。
先細る一途の地歌をこれからどんどん教えていってください、というお言葉とともに、
護符とともにお許し文(お免状)と看板をいただいた。
アマテラスが微笑んでるみたいにずうっと晴れてた一日。
きっとこの先の道も明るく照らしてくれてるにちがいない。
おふだとともに。
お免状と。
お神酒もいただきました。
考えてみたら、子どものころから結構な変遷をたどってきた。
記憶にある最初は、小学校の低学年ごろの「文房具屋さん」
かわいい消しゴムに囲まれて生きていきたかった。
小学校の中~高学年ごろは「まんが家」
さすがに写生大会とかで自分の絵の才能には気づくので、
大人になったころにはヘタウマだなんてジャンルができてるなんて思ってもみないで、断念。
中学から高校にかけては「音楽の先生」
不幸なことにこのころかなり華々しく花粉症デビューしてほぼ壊滅的な歌唱不能に陥り、
いくら歌が好きでも聴音もソルフェージュもすごーくできなきゃ音大に入れない体制に反発して、断念。
社会人になってからは「ジプシーになる」宣言をしちゃった手前、
公務員から、外資系OLから、ハケンから、団体職員から、ベンチャー企業から、
意図せずして、ありとあらゆる規模の職場でじつに色んな働き方を体験。
で、いまのところは、「研究者」って職業に落ち着いている。
このまま落ち着き続けるかどうだか。
「週末芸能人」てウラの顔もあるからな。
もう少し遅く生まれていたら、とてもこんな贅沢な生きざまはできなかった。
やりたいと思ったこと、その都度ぜんぶやってみて、ぜんぶ満足できてるんだから、
つくづく幸運というか強運というか幸せ者だ。
年末に歯医者さんから定期検診のお知らせハガキをもらっていたけど、
もう暮れだし~、年末年始はお休みだろうし~、
と、ふにゃふにゃ逃げ回っていたところ。
1月もそろそろ終わりが見えてきたころに、消印付きの年賀ハガキが来て。
だれだ?と思ったら、歯医者さんから。
ダメ押しの定期検診お知らせ年賀ハガキ。(あ゛ーやっぱりバレてたかー・・・)
次の朝、勇気を出して、歯医者さんに電話。
往生際わるく、来週の週末に予約を入れてもらった。
ここまで頑張ったんで、もういっちょ勇気を出して、ハリの先生にも電話。
寒さと凝りと今朝のテレビの脳梗塞ネタに負けて、こっちはしあさって。
自分から予約したってだけで「よくがんばりましたね~」って褒めてくれる同僚たちに恵まれて、
痛いことも、音がこわ~いことも、がんばれそうな気がするの。
10日ほど前に今年最初のお稽古があって、
温習会での演奏曲目を師匠から言い渡された。
筝曲が3曲、三絃曲は2曲。
披露演奏の曲と開幕の筝組歌は、
そのためにさらっているので前から分かっていたけど、
合奏で参加する曲目はいつもサプライズ。
筝の1曲は、比較的有名なしっとりとした地歌筝曲。
三絃のほうは、2曲のうち1曲が戦記物。うーむむ。。。毎年この季節に思うけど、
師匠の選曲とメンバー選びの基準て何なんだろ。
向き不向きというか、得手不得手というか。
毎度、イタイとこ突かれてる気がするのは気のせいかな。
さ、練習、練習。
今日は一日オフィスにいて、とにかくずーっとPCに向かっていればよかったはずで。
まとまった時間が取れなくて後回しになってたデータ分析とか。
先生の原稿まちだったペーパーのごくごく表面的な校閲とか。
とにかく必要なデータが入ったメモリスティック1本あれば、
今日一日の仕事はオール・オッケーだったはずで。
なのに、荷物がずっしりバッグ3個分もあるのは一体ぜんたいどうゆうワケだ?
まあ、1つは留学生クンからもらった帰省のお土産だとして。
残り2つのバッグは、たしかに朝から持ってきてたし。
昨日も同んなじバッグ2つ持って歩いてたし。・・・と、ここまで考えてたら、ははーん。わかったぞ。
家に帰ってバッグを置いたら、
中に入ってる“カイシャノシゴトノザンガイ”には小指の先ほども触れることがない。
家の時間は200%家の時間としてだけ過ごし、
朝になったら、昨夜ぽいっと置いた荷物をまるごとそのまんま持って再び出かける。
クライアントさんからもらった資料とか、会社に来た個人的な郵便物とか、
一日一日、バッグの中身が増えてってるわけだ。
一週間の最後の出勤日の今日、
週明けにはぺったんこで軽かったバッグが2つとも、パンパンになるわけだ。
オフィスで暑くなって脱いじゃってくるくるっと入れたカーディガンは、
家に帰ったらちゃんと出しましょう。
来週からはきっと・・・たぶん。
外の空気は鼻の奥の方にツンとくるくらいに冷たくて、
それでいて、ちょっと駅まで歩く間に顔中かぴかぴになるくらい乾いている。
その分、暖房の効いた部屋や建物に入ると、
キュッと寒さに耐えていた体中のいろんな腺が、一気にゆるむ。
クリスマスあたりから、
寒い⇒かぴかぴになる
⇒お茶飲んで暖まる
⇒温まってゆるむ
⇒ハナをかむ
⇒トイレに行く⇒廊下が寒い
⇒かぴかぴになる
⇒・・・、・・・、
を繰り返し。
で、ループを繰り返してるうちに、
「ハナをかむ」のあとに「⇒鼻血が出る
」、の工程が増えたりして。
かんべんしてほしいなと思っていたら、今度は、
大晦日くらいからだったか、不意にくしゃみが出るようになってきた。
寒気がしてくしゃみ、というのではないときに、くしゃみが出る。
それも、一発目が出てから少しの間つづけて自動的に出る。さては。
来たな。今年も。
東京は、対前年比200%の飛散量と予測されている、アイツが。
一昨日、昨日と、二日間のフォーラムが東京ソラマチであった。
シンポジストを頼まれて、初めてのソラマチ&スカイツリー。
初めて降り立った押上駅スカイツリー前にて、おのぼりさん丸出し。
「で、スカイツリーってどこよ?」ってつぶやきつつ軽くキョロついていたら、
通りすがりのおっちゃんが、「こっちからが一番よく見えるよ~」
こっち、こっち、と手招きされつつかなりの急角度で見上げたところにそびえていました。
やっぱ近すぎ。 近いのに高すぎ。
なので、ちょびっと離れたところから、講演会場の外観を目視確認。
一日目は聴くだけだったので、休憩時間にのんきに夕日なぞ眺めてみたり。
出番は二日目だったのだけど。
「朝に弱いんですぅ~」と控室でねぼけ半分のヒイラギに、
スタッフさんが淹れたてコーヒーやらチョコレートやら用意してくださり、
朝イチのセッションの出番もちゃんと目を開いてやり遂げ。
共著で出版した本を会場で販売してくれるというので、
1冊でも売れたらもうけもの的な軽いノリでお願いしたら、
割引ナシの定価で6冊も売ってくださり。
相変わらず皆さんのおかげで生きてるなー、ジブン。
世間さまよりもちょいと遅めの仕事始め。
久しぶりに朝からシャキッ!としすぎて疲れちゃって、
みっちり考えたい案件があるものの、ベルサッサ。
立ち寄りたいところがあって、
とちの木通りから女坂を下りて水道橋回り。
ドームの周りはクリスマスのころからのイルミネーションが残っていて、
豆電球がついたネットで虹のなかを歩くような回廊が一角にある。
色とりどりの光のアーチをくぐり抜けながら気づいたこと。
光の色によって、いごこちがちがう。
意外や意外、いちばん快適じゃなかったのが、ブルー。
鮮やかに青いブルーの光に強く照らされると、思いのほか落ち着かない。
ブルーでキュッと緊張した気持ちが一気にほっとゆるんだのが、オレンジ。
温かなオレンジの光は、少し暗いようにさえ感じるのに、安心感が。
ブルーに似た緊迫感を憶えたのはグリーンの光。
予想に反して違和感がなかったのはホワイトとイエローとピンクの光。
光の色の、いごこち。
目で見る色のいごこちとは、ちがうもののようです。
昨日は三が日が過ぎたとはいえまだ正月四日で、
冬休みの間にあらかた書き上げようと思ってた原稿が手つかずでも、
今日を入れたらあと四日あるんだと思うと妙な安心感があって。
一日経った今日は、
朝刊を取ってきた以外は部屋にこもってPCに向かいっぱなし。
半分くらいまで一気に書けたのに、なぜか気持ちは(あと二日しかない!)
しかも、一応はこつこつ書き続けながらも、
頭の隅でずーっと考えてるのは、次の連休で行こうとしている取材と、
それにくっつけて画策している寄り道旅のプラン。
まとまったものを書いたり、そのための調べものをみっちりやりたいとき、
四日間の安心と、三日間の焦り。
違いはやっぱり、普通は三連休がマックスだから、てことなのかな。