依然として朝から晩まで、社会起業家のケースを追っている。
こうして一つ一つストーリーを紐解きながら見てみると、日本にだって心意気のある人はこんなに色々いて、捨てたもんじゃないな、という満足感が半分と、
しかしこれって本当になにがしかの定義づけできるのか、研究らしき体裁にできるのか、とどんどん不安が増大する焦りが半分と。
なにせ、人の数だけ、ドラマはあるのだ。
ストーリー展開が波乱万丈なほど、観察するほうはドラマを楽しめるのだけど、研究対象としては扱いづらい。
常識的なロジックを欠いているから波乱万丈なわけだし。
そいじゃまぁ非常識なロジックを見出すまでか。
「非常識なロジック」って何よ?
同僚が「パチンコで勝ったから」とランチをおごってくれた。
ごちそうさまです。
ありがとうございます。
デスクに戻ると、イケメン先生からメールが来ていた。
「キミの言ってたことに似た論文があったから送ります」
こないだの打合せで、
“難しいんだと思うんだけど、こんなんできないかな~”
と、ちょろっともらした話を、超多忙なこの人が、
覚えていて、
真剣に検討してくれて、
調べてくれて、
サルに分かるように教えてくれる。
感激です。
ありがとうございます。
関節が痛いんだけど、整形外科じゃ治せないんだって、
と帰りがけに同僚に他愛もない話をした。
帰宅して夕刊を開くと、明日の星占いが「腰痛に注意」。
ひぇ~、とパソコンを立ち上げたら、先の同僚からメールが来ていた。
「ぼくの行きつけの接骨院です。ここは怖くないよ」
こういう口コミ情報、貴重です。
ありがとうございます。
悩ましいことや、ツイてないことや、痛いこと。
人間、生きてりゃいろいろあるけれど、こうしてみんなが助けてくれる。
ありがたいことでございます。
子どもを1人亡くしたよーなもんだから特別休暇7日間だ!とばかりにブログ更新を休みほうけていたヒイラギ。
「特別休暇」な割にはのんびりしたわけでもなく、やれ、
出版原稿の分担執筆だ、
社会起業家のケーススタディだ、
博論の研究計画練り直しだ、
海外出張の手配だ、
会議の日程調整だ、
オペラの稽古シーズン再開だ、
4週連続で師匠のスパルタレッスンだ、
BON JOVIだ、
Harry Potterだ、
蜷川歌舞伎だ、
おしりかじり虫だ、
と、果てしなく何事もうずたかく山積み。
で、どれもまだ終わっていない。
これが働きざかりというものなのだろーかな。
生きざまを映す川は、どちらへ流れていくのだろーかな。
参院選の結果が出つつある。
風は吹くのだろーかな。
師匠のレッスンを受けに出かけて、帰ってきたら、
HONJAMACAは静かに仰向いて動かなくなっていた。
ヒイラギが帰宅した気配を察知してポチャンと水音がした。
覘いてみると、動かなくなったHONJAMACAの側に
ぴったりとMACHが寄り添って、じっとしていた。
HONJAMACAの様子がヘンなの、と訴えるようでもあり
HONJAMACAが逝ってしまった悲しみに暮れるようでもあり
ただじっと寄り添うMACHの姿が、輪をかけて痛々しい。
思えば初めてわが家にやってきたHONJAMACAとMACHは
体長3.5cmほどのわんぱくざかりだった。
丹頂のHONJAMACAと朱文金のMACHの仲間がもう1匹ずつ一緒だった。
どちらの相棒もハナから異常に臆病で落ち着きがなかった。
新しい環境になじむ間もなくいなくなった。
わが家にすっかり溶け込んで、ふたり仲良く暮らしていたHONJAMACAとMACH。
片目が不自由なMACHの唯一の友達だったHONJAMACA。
MACHを重石代わりにして、普通に寝られるようになったHONJAMACA。
出されたものは残さず(際限なく)たいらげる大食漢だったHONJAMACA。
出かける時間を忘れて二度寝、三度寝していると、必ず起こしてくれたHONJAMACA。
想い出は尽きない。
奇しくもHONJAMACAの出身、江戸川金魚まつりの今日。
享年ぴったり5歳。
あっちでも愛嬌たっぷりに、達者で暮らせよ、HONJAMACA。
合掌。
前期最後の博論ゼミ。
教室に入るなり、「あ、ヒイラギさん、なんかこんなん来てたよ。」
と先生からおっきな封筒を渡される。差出人は“学生支援課”。
はてな。奨学金とかやってないし。アルバイト探してるわけでもないし。
なんだろ。
さっそく封切ってみれば、『学生保険未加入者各位』とな。
入学手続きのときにももらった覚えのある振込用紙と、「わが校の学生は全員入ることになっています」レター。
授業中とか通学の途中で事故に遭って怪我したり死んだりしたときの災害保険らしい。
えー、なになに、と、先生もクラスメイトも覗き込んできた。
みんな口々に、「入学手続きのとき、それ払わないと受け付けないとか言われなかったっけ?」
「え、なんで入ってなかったの?」
などと訊いて来る。――いや、通学ったって社会人は土曜日だけだし。だいたい文系だし、キケンな実験するわけじゃなし、そんな怪我するとか死ぬとか、ないない。…て思って、強制加入とは知らずにばっくれてました、はい。
工業系の大学ってみんなそうなのかな。
それにしても、標準3年間の博士後期課程、半分終わったところでやっとこさ未加入発覚。
案外、卒業するまでばっくれられたりして。
久しぶりに仕事帰りに寄り道した。
お気に入りの靴屋があって、たま~に大人買いしに行く。
ずいぶんゴブサタだし、だいぶ履きつぶしちゃったし、出張用の旅行靴も要るし。
神保町。何度来ても不思議な町なんである。
学生街だし、
ビジネス街だし、
本屋街だし、
飲み屋街だし、
ちょいと路地を入れば古きよき下町だったりもするのだけど、
でもトータルだと、
学生街でもなく、
ビジネス街でもなく、
本屋街でもなく、
飲み屋街でもなく、
かといって決して古きよき下町でもない。
ちゃんとやってる学生はちゃんとやってるけど、ヤル気なんぞさらさらない学生はこの上なくヤル気なく徒党を組んでいる。
ちゃんとやってる会社はちゃんとやってるけど、売る気なんぞさらさらない店はただひたすらぽかんと店を開けている。
本屋さんも古本屋さんもいっぱいあるけど、ちょこちょこ間に混じって、マジックミラー張りの怪しい本屋さんもひっそり繁盛している。
人気の飲み屋はいい感じで盛り上がってるけど、足を踏み入れるのが恐ろしい感じに閑古鳥な飲み屋も平気で軒を並べている。
全部、ないまぜ。
だから全部、そこそこ。
ま、このユルい猥雑感がここの魅力か。
ぶらぶら縦断して、ドームの角で「直送!山梨の桃 大玉6個300円」とか売ってたりする。あり得ない値段だから。
怪しすぎる寄り道、終了~。
というめでたい日の記事は、かわいそうなHONJAMACAのお話。
究極の食べ過ぎ&究極の便秘、ダブル効果でお腹ぱんぱん。
と思っていた。
仕事行って、統計セミナー行って、腹ぺこで帰ってきて、腹ぺこと言えばHONJAMACAはどーしたかと一目散に水槽をのぞいてみたら。
真っ白いからだが妙に逆立って、腰(なのか?)のあたりに血をにじませて、一夜のうちになんだか見るも哀れな痛々しい姿に。
こりゃどうしたこと!!と慌てて調べてみると、どうやらウイルス性の病気にかかったらしいことが判明。
病名は「まつかさ病」とか。
ひえー。どうしよー。
「確実な治療法は知られていない」
「薬が効きにくく、長期治療が必要」
「眼球突出を伴うことがある」ひえー。ほんとにどうしよー。
なにはさておき、こうゆう時はとにかく“塩”。
命の源。
なめくじすら溶かしてしまう自然界の万能薬。
伯方の天然塩が、今夜のHONJAMACAの命の綱。
「重要なお知らせです。必ずお読みください。」
大っきな字で書いて、「重要」「親展」て2つも赤いスタンプ押した封筒が、銀行から来た。
いまだに使ってるけど、ちょいとイワク付きの銀行である。
去年だったか一昨年だったか、突然、“時間外手数料無料”とか“振込み手数料半額”とか働く人々のためのサービス止めちゃって、サービスして欲しかったら新しくクレジットカード作れ、窓口来い、みたいな宣伝ばっかハデに送ってきたり、ATMにもベタベタ貼ってあったり。
しょーがねーなーと思ってパンフレット・ラック探ってみりゃ、どこをほじくり返しても、年会費のかかる新クレジットカードのご案内ばっかり。――自分のお金出し入れすんのに、なんで毎年何千円も払わなあかんねん。
ちょいとカチ~ンと来たへそまがりヒイラギ、銀行からのとめどないDMを速攻シュレッダー。
カード作るどころか、せっせと営業時間内にお金を引き出し、通販の代金は銀行振込を止めてカード払いにした。――メガバンクってほんと、個人客は客とも思ってないよな~・・・
とぐれること甚だしかった、その銀行からのお手紙。
今度はなにさ、と開封してみれば。
「入会金・年会費無料、お手続き不要でご入会いただき優遇サービスを提供させていただきます。」
なんだ。
やればできんじゃん。
ふつー、そーだよね。
職場の同僚に、「どっかオススメ銀行ない?」などと不穏な動きを見せてたヒイラギだが、ま、そこまで言うなら思い直してもいーよ。
この間から、仕事で社会起業家のケーススタディをしている。
まずは手近に材料のある案件から、と思い、手をつけたのが、博士課程1年めの講義でゲスト講演してくれた4名のケース。
配布資料とノートを引っ張り出し、それぞれのストーリーを思い出してみる。
これが、意外なほど呑み込めてない。
断片的な情報と、ものすごく大まかなあらすじは思い出せるのだが、すらすらとは代弁(筆?)できない。
万事パターン認識のヒイラギ、弱点があらわになった瞬間である。ああ、やっぱりも一度録音聴かなきゃ。
でも、録音データは全部、家のパソコンに入れてあるんだよな~、早く帰っちゃダメかな~
などと、一気にやるきなしモードでメールチェックなぞしてみた。
おっ、イケメンT本先生からメールだ。
開いてみれば出版プロジェクトの打合せしようメール。
あぁぁ、こっちもつひに動き出したか。
去年の暮れまで勤めてたシンクタンクでの研究を本にしようというプロジェクト。
こちらは「社会」が付かないイノベーションの事例調査である。
思えば色んなところにインタビューに行きましたなぁ。
あれはもう2年も前のことだすな・・・。
てことは。
半年前の講義すら思い出せないヒイラギ。
2年前のインタビュー、思い出さなきゃいけないわけですよね。
やっぱ、もう帰っていいですか~
てな気分のまんま、悶々と長い午後をやり過ごした一日でありました。
台風に地震にゆかた会にココロの原稿シメキリに3年ぶりの換気扇掃除。
なんだか知らないけど盛りだくさんの3連休。
最後の夜もこの時間になってやっと、寝転んでマンガ読んで休日らしくくつろぐぞモードにこぎつけた。
午前中のわずかな晴れ間に気持ちよく干した昼寝布団の上にごろりとなって、ぐりんと顔を横に向ける。
おお、HONJAMACA、この連休もかまってやれなくて悪かったな。
・・・あれ、なんかキミ、丸くない?
そばに寄ってよーくよーく見てみると、どうやらお腹がぱんぱんだ。
産むのか? それとも便秘か?
いずれにしてもこれほど丸くなるのは普通ぢゃないな。
とりあえず塩をひとつまみ入れて様子見つつ、説教してみる。それにしても、そんななるって、がっつくからやで、HONJAMACA。
少しは反省しようね、その食べっぷり。
説教終えて、わが身を振り返ると、晩ごはんのデザートのスイカでぱんぱんの幼児体型。
ご主人様に似たか。いや、悪かったのぅ。