いまごろ気がつくというのも遅いのだが。
PASMOには2種類ある。
品切れで販売一時停止中の、単なるチャージ式プリペイドカードとしてのPASMOと、
定期券とチャージ式プリペイドカードとが一緒になってるPASMO。
ヒイラギが持っているのは前者。
これの困ったところは、PASMOで乗って定期券で降りたいときの精算ができない、ということ。
定期券で乗ってPASMOで降りたいときは、精算機にPASMOを入れればよい。
でもその逆は、どうやらできないらしい。
理由を考えてみる。
どーしてもやりたい人は、定期券ドッキング型のPASMOを買ってくれってことかな。
でもね、ウチの職場では、
「私はPASMOがくっついた定期券なんかもらったら、明らかに出張旅費の使い込みをするので、PASMO型定期券への切り替えを辞退します」
というエライさんもいる。
これからのサービスって、ユーザーが自分で“選べる”ってことが成功のキーファクターだと思っていたのだけどな。
せっかくベンリなんだから、もちょっとがんばれ~、PASMO。
博士課程2年目に突入して最初の、D2ゼミだった今日。
だいたいみんな必要な単位は取り終わって、いよいよ博士論文をどう書いていくか、各自の研究計画アイディアを発表しあう議論の場。それがD2ゼミの趣旨ってことで、初回からヒイラギを含め5名がプレゼン希望をエントリーしていた。なるべくいろんな人に聞いてもらって、どんどん議論したほうがよい、ということで、専攻内の教授陣にも、この春入学した2期生にも、広く声がかけられていた。あの先生は、この先生は、来てくれるのかなぁと緊張しながらいつもの教室に顔を出した。
すると。
懐かしい顔がひとつ。
去年の夏、前期末がせまり、夏休みの始まりが見えてきたころ、ふいっと講義に来なくなったクラスメイトが1人いた。
履修していない科目も積極的に聴講に行き、どの講義でも、どんな話でも、前向きで真摯な態度で、しかも言葉の端々から聡明さがうかがわれて、すごいなぁと感心していた。その彼女が、夏休みが終わって、後期が始まってもやっぱり姿を見せなくて、そのうちに人づてに、からだを壊して休学したらしい、と聞いた。
彼女が戻ってきた。
といっても、まだ完治したわけではなくて、本格復帰は秋の後期からの予定だとか。
それでも、なんだか嬉しかった。
1期生はもともと11人、イレヴンだった。転勤で入学を延期した人がいて、1人足りないままスタートした。夏にもう1人が欠けた。9人になった。後期が始まって、秋入学が1人加わった。10人に戻った。なんだか、彼女が欠けたことを、なかったことにしてしまったような、妙な気分だった。
D2ゼミが終わって、みんな三々五々、教室を後にする。「ゴハンでも食べに行こうか」などと口では話しながら、条件反射のようにみんな駅の改札に吸い込まれていった。あらまぁ、愛想のないこと。
久しぶりに会えたんだから、お茶でもしようよ、と、商店街の甘味処に2人で入った。クリームあんみつをつつきながら、話ははずんだ。休んでる間に思ったこと、日ごろ感じていること、今まで経験してきたこと、これからやってみたいこと・・・。別れ際、一緒にこんなことやってみようよ、なんてところまで盛り上がった。D2ゼミの発表はグダグダだったけど、今日のこの成果は大きい。
心強い友が、戻ってきた。
待ちに待ったチケット発売日。
予約受付が始まる午前10時になるその瞬間を逃してなるものかと、出勤してパソコン立ち上げて、まずは画面に「日本標準時」を大きく映し出す。
刻々と刻まれる数字とにらめっこしながら、右手で書類をさばき、左手には発信ボタンを押すだけというところまで準備万端ととのったケイタイを握りしめ、親指は発信ボタンの上で待機!!
「日本標準時」が09:59:55を過ぎると同時に左手の親指に力をこめる。と、少しばかりの時間をかけてケイタイの画面に相手先の番号が完全に表示された瞬間、「日本標準時」は10:00:00を1秒かけて通り過ぎた。
呼び出し音を待つ耳に、一瞬の沈黙、そして―
ピンポンパンポ~ン・・・
―あぁ、やっぱりねー
「おかけになった電話番号は大変混雑して、かかりにくくなっています。しばらくたってから、おかけ直しください」
まぁ分かってたこととは言え、いつ聞いても、何度聞いても、力が抜けて腹が立つメッセージだ。
このあと延々、丸6時間にわたってケイタイ親指攻撃をやり続けた挙句、見事に撃沈。先生との打ち合わせに遅刻しかかってまで電話かけ続けたのに、やっとつながったときには全席完売・・・。
このむなしさは、どうしても他にやりどころがなくて、NTTに向けられてしまふ。
こういうとき、電話がすぐにつながる人って、一体どんな人? どこから、どうやって、電話かけてるんだろ?
根が疑りぶかいもんだから、NTTの通信規制って、公平じゃない気がするのね~。
もう、チケット取れなかったから、明日のガッコの論文発表なんか、めちゃめちゃテンション低いんだもんねーだっ!
今夜も、ぐれやすさ抜群のヒイラギなのである。
集中力のないときは、何かやりかけたまんま、しばしネットサーフィン、というのは誰でもやることだとは思うが。しかし、今日この頃のインターネット完備の家庭環境、素朴に考えて、ホントに良いことなんだろうかなぁ?
学校用の発表資料を作りながら、パソコンの隣ではTVの洋画劇場『ハンニバル』が流れていて、パワポ描くのに飽きると、ネットで無料ゲーム。これって、ホントに集中できてるのか?そして、ホントに気分転換できてるのか?
どうもね~。トータルでパソコンの前に座ってる時間はとてもとても長いハズなのに、宿題がさくさく片付いてくっていう実感がないのな~。
四角い画面の中に、とほうもないエネルギーを吸い取られてるのかも。たとえばこのブログ書いてる今も。
春は新しい学年が始まる季節。
そして、学会やら何やらの会員資格更新の季節。
昔、学会という組織でちょびっとだけ働いたことがある。
そこはなかなか由緒ある学会で、脈々と受け継がれてきたヒエラルキーとノウハウとがあって、人間関係面はなかなかうっとうしいものがあったけど、仕事を処理していくシステムというのは一応きちんと整っていた。
決まった流れを覚えて、淡々と処理すればよかった。ただ量が尋常じゃないだけで。
今度は、会員、という形で学会に関わっている。
違う学会だし、とても新しいし、ということも手伝って、自分が知っていた学会というイメージとはかけ離れている。
勝手が全然ちがう。
第一、学会の人たちの顔を知らない。
ただ、メールでのやり取りでしか、学会の人たちの名前もわからない。
メールにフルネームが書いてあれば、男女の別くらいは分かるけど、苗字だけの人にいたっては何者かが皆目わからない。
そして、送られてくるメールの内容からは、
「場当たり的にそれぞれのところに回ってきた仕事をあまり深く考えずにさばいてるだけでーす」
て雰囲気がひしひし。
こっちも察しがついてるから、丁寧に対応していたつもりだったが。
“請求書が来たので学生会費を振り込みましたけど、教務が開いてる時間に学校に行けるチャンスがなかなかないもんで、すみませんが在学証明書の提出がちょいと遅くなります”
ちゃんとあらかじめインフォームしたのに。
同じメールアドレスで、違う人から、場当たり的なメールが送りつけられてきて、さすがにげんなり。
「会費の入金を確認しましたが、学生会員の方には毎年在学証明書の提出をお願いしているので、学生会費で更新したいのなら在学証明書を郵送してください」
――だからさー。
ノンプロフィット・マネジメントに欠かせないもの、それは、リーダーシップとスチュワードシップの2つ、と、モノの本に書いてあった。
最初に読んだとき、経営の素養にまったく恵まれなかったド素人ヒイラギは、ふぅん、そういうもんか、確かにナルホド感はあるな、と思っただけだった。
まさかね、それを日常的に体感することになるとはね。
この職場に足りてないもの。
たぶんコレだね。
細かいことは何も心配すんな、よっしゃ行けっ!と言い切れるリーダーと、
お預かりしてる資源を活用して、こんな面白いことやってます!と胸張って説明できるスチュワード。
フォープロフィット・マネジメントのほうが、そのへん吹っ切れててやりやすいのかも、と、日々身の回りを見ていて実感。
優しくって、控えめで、温和なんだけど、なんかちょっと、だいじょぶなのかな~と思わせるんですよね。
いや、すみません、あらたまってお話しすることがあるわけじゃないんですけどね、なんて、のっけからハッキリ謝られても、ずずずぃ~と引いちゃうんですよね。
穏やか~な笑顔で、話を聞いてくれるのはいいんだけど、投げる球、投げる球、むにゅん、むにゅん、て飲み込まれるばかりぢゃあ、なんだか独り言いってるのとあんまし変わんないなぁなんて、思っちゃうんですよね。
それじゃとりあえず、少し様子を見て、それからまた相談しましょうか、なんて、ひたすら先送りの姿勢だけ前面に打ち出していただいても、それじゃあ今日の個人面談てなんだったんだろ、なんて少し哀しいような気がしてしまうんですよね。
そうして、7月からは無職になるかもしれないなぁと思っても、相談するより、とりあえず自分でなんとかしなきゃと思っちゃうんですよね。
中学のころの、学年末の“個人面談”を髣髴とさせるよな職場の個人面談が明日に迫った。
何を訊かれるかは完全に察しがついている。
1月からこっち、仕事をしていて感じたことはありますか。
雇用契約の切れる7月以降について、どうしたいですか。
はっきりと気持ちの中にあるのは、
―1月からこっちと同じ態勢で、同じやり方で、もう1度同じプロジェクトをやるのは、無理だと思う
ということ。
7月以降どうしたいかな。
そりゃあ、希望だけ言えば、
今と同じお給料と安定した身分がいただけて、極力残業しないで済んで、その分、勉強と芸事の時間を確保できて、土日祝日は確実にお休みできて、家から30分で通勤できて、妙な人がいなければ、
ほかに望むものはございません。
これってゼイタクなんだろうか。
こういうことが普通に実現できるのが、働きやすく生きやすい、幸福な社会なのではないかなぁ。
とはいえ、個人面談でそんなことは言えないだろうし、さて、どうやってぶっちゃけようか(やっぱぶっちゃけるんかい)、考えながら寝るとするか。
金曜日あたりだったか、夢のある新聞記事を目にした。
昔話『花咲かじいさん』にでてくる、花を咲かせる灰の成分を、日本とドイツの研究グループが割り出したのだそうで。
こういう素朴な動機を追究してる人、好きだな~。
素朴な動機に立ち返るべく、この週末は全身全霊で気分転換だっ。
という間に、次の週末はニッポン全国ゴ~ルデンウィーク!という、ココロの準備みたいな週末に突入。
博士課程2年目の最初のゼミは、ゴ~ルデンウィーク初日とも言える28日ってとこが、なんだか申し訳っぽい。
ま、いいけどね。
この調子で5月・6月が終わってしまわないように、ぼちぼち仕事探しだ。
あ、それと、ゼミ発表でした。
準備しなきゃ。
う~ん・・・