ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

そうだ、足利いこう。

2009-04-28 21:05:55 | 故障中ヒイラギ

珍しく衝動的に。
藤が見たかったのと、空が見たかったのと、
お日さまに元気をもらいたかったのと。




樹齢140歳を超える天然記念物のこの大藤を幾重にもぐるりと取り巻いて、
平均年齢が還暦ぐらいの人口が密集しているさまというのもまた、
都心ではちょっと見られない珍しい風景だったけど。

お年寄りの山をかき分け、お年寄りの波をかいくぐった先には、
葡萄の実の房のような、珍しい八重の藤の花も。



結局、藤の花を静けさのなかで味わえたのは、
天然記念物のある公園ではなくて、史跡・足利学校。
花と緑と芳香と輝きが、
やわらかに、ふんだんに、空からわが身に降りそそぐ。

風情ある藤棚の下から見上げるこの光こそ、今日どうしても見たかった風景。
手を伸ばして、光をつかんでみる。
ほら、がんばれそうな気がしてくる。





≪本日のおまけ
そうまでして藤の根元で昼寝したかったのかな。
(まだ昼にもなってなかったけど)

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特効薬?

2009-04-26 21:21:43 | 故障中ヒイラギ

コンサートなんか行ってた割には、昨夜遅くまでかかって、
二転三転した予算通知への対応書類の作り直しやら、
先生との共著論文の公表日程の調整なんかやっていた。

なので、とにかく今日はギム的なコトは何もしないぞと決めて過ごした。

少し寝て、目覚ましをかけないで起きて、
朝のコーヒーを飲みながら「題名のない音楽会」を観て、
出かけるしたくをしながら「ONE PIECE」観て。

ぶらりと出かけた先は、勝手知ったる歌舞伎座。
久しぶりに花道を見渡せる3階最前列で、今月の千秋楽、
『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』の通し狂言を楽しんだ。

この演目、なんといっても見ごたえがあるのは「竹の間」と「御殿」。
伊達騒動、女の闘い

玉ちゃんの乳人政岡も孝夫さんの八汐も最高なんだけど、
沖の井役の福助さんの細かな演技がキラリと光ることといったら
イヤ、とにかくみんな素晴らしかった

で、あれだけ憎たらしい八汐をやってのけた孝夫さん、
続く「対決」「刃傷」では颯爽と肩で風切る正義の味方の二役目。
何をやっても本当に素敵だ、この人は。

目も心もになりながら家に帰る。
腱鞘炎まで劇的に治ってきた気がする、休暇9日目。

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マエストロって・・・

2009-04-25 23:03:52 | 故障中ヒイラギ

とにかくイザという本番日にはを呼ぶ職業なのらしい。
聴きにいくほうの身にもなってほしいな、ってちょっと思ったり。

休暇8日目は、贔屓の指揮者さんの「常任指揮者就任記念」演奏会。
案の定、朝からひどい偏頭痛を伴う空模様。
開演前には、ホールのガラスに叩きつけるような本降りの雨

しかしこの空模様を吹っ飛ばすような演奏を、
ばっちり聴かせてくれるところがまたスゴイ。

本日の曲目は、『時計』と『エロイカ』。
終演後のスピーチによれば、
たった3日間でスパルタ式に叩き上げた演奏なのらしい。
だけど本番中の音楽も演奏者の表情も、
本当に、みんなが心底、音楽やることを楽しんでた。
澄み切った音色。 緩急が織り成す音のドラマ。
素晴らしい演奏だった。

まぁそれにしても。

自分で雨雲呼んどいて、音楽の力で蹴散らすワケやね。
なんて厄介な職業よ。

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どうせなら華々しく

2009-04-24 14:15:50 | 博士課程のよもやま

われらが博士課程で初の中間発表だった昨日。

文理融合、かつ、学術・実社会融合をめざした革新的な研究領域だし、
伝統的なアカデミアに生きる先生方には斬新過ぎる試み。
何をやっても悪目立ちしてしまうに決まってるのだから、
このさい象牙の塔に嵐のひとつも起こしてやれ、
ぐらいには思っていたけれど。

フタを開けてみれば、目の前で巻き起こったのは、
予想外に“竜巻”だったりなんかして。
この博士課程がどういうコースなのか、どういう内容の中間発表なのか、
同じ専攻に所属していながら何の知識も理解もない先生がひとり、
紛れ込んでいた。

本人も「批判的な質問」と前置きはしてくれたのだけど、
それにしても。
半年以上前のキャンディデート試験を通過している研究テーマを
根こそぎたたっ斬るよーな“全部台無し”系ネガティヴ発言の連発。

これにブチ切れたのが、ヒイラギ本人よりも先生だったみたいで。
某先生の無知・無理解もさることながら、
新たに加わったその審査員先生への事前説明をまったくしていなかったうえに、
「論文の中身ではなく目次構成と作業の進捗度合いをプレゼンせよ」
とヒイラギに指導したコース主任の罪は重いと激怒。

試験じゃないから、これで落とされるワケじゃなし、と
本人は意外とクールなのだけども、

「嫌な思いをさせて申し訳なかったね」

帰りの電車のなかでヒイラギに頭を下げてくれた先生。

滅相もないです。
キャンディデート試験までのことは分かってる教授陣へのプレゼンだと思って、
「知ってて当たり前」部分をすべて端折ったのはヒイラギ本人ですから。
博士論文って、相手はドシロートだと思ってプレゼンしなきゃいけないんだ
ってことが学習できました。

これだけ意味なく叩かれりゃ、こっちも意地。
あと2ヶ月で書き上げられるかどうか、勝負どころよ



(オマケ
それにしても外野の応援が多くてありがたい。
中間発表を傍聴に来てくれた同期は
「先生方の間でコンセンサスが取れてないまま中間発表ってどうゆうことッ
と鼻息荒く先生につっかかってくれるわ、
学長に公開質問状突きつけたりしちゃうクラスメイトの名前まで飛び出すわ。
夜の会議では、
「ひとりぐらい反対したって、多数決なんだから大丈夫、大丈夫」
とオジサマたちに慰められ。
万が一にもタダでは転ばずに済みそうな。
社会人コースって、これだから心強い。

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本日はリハーサル三昧

2009-04-22 17:43:33 | 故障中ヒイラギ

休暇5日目。 明日は中間発表。
手を入れたパワポは、夜中にコース主任に送った。

「ヒイラギさん、これでよろしいでしょう」

て返事も来た(いとめづらし
あとは明日の夕方、30分間しゃべるだけ。

ほんとは、中間発表の30分後に、
ミニセミナーと会議開催の仕事があったり、
実績報告の〆切が休暇の間に飛び込んできてたり、
やっぱりタダでは休めない運命のようなのだけど、

「ヒイラギさん、雑務はこちらでこなしますので、中間発表に集中して下さい」

先生からのメールに甘えることにしよっと。
いざ、リハーサルの一日。

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『売られた花嫁』

2009-04-21 16:04:08 | 故障中ヒイラギ

休暇4日目。
よりにもよって、本気モードに突入した昨日の朝から、
ウチの目の前で道路工事が始まった。

中間発表スライドの最後の仕上げにかかりながら、
何か集中できそうなBGMないかな~と取り出したのは、
昔、プラハ土産に買って来た「Smetana Festival」

べつにプラハで〝スメタナ祭り〟とかやってたワケじゃなくて、
とにかく地元の交響楽団の演奏で全編スメタナ、というCD。
かの「モルダウ」に続いて2曲目に入っているのが、表題の歌劇の序曲。

オペラの序曲って短いなかにドラマが凝縮された素晴らしい音楽で、
音楽につい物語性を求めてしまうヒイラギとしては大好きなジャンル。
なかでも長年、不動の1位の座にあるのが、この曲。

こどものころ、ヒイラギ・チチ所有のレコードで初めて聴いた。
もう、イントロ一発で、完全に、してやられた。
教えてもらったタイトルがこども心に衝撃的で、忘れられなくなった。

あぁ、やっぱりいいなぁ、、、

…って、聴き入ってしまって、気がついたらおやつの時間
いかんいかん、何のために歌の入ってないBGMにしたのやら。

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こらこら。

2009-04-20 18:31:51 | 故障中ヒイラギ

休暇3日目。

月曜日の朝っぱらから宅配便の(おにい)さんが持ってきてくれたもの。
玄関内まで運び入れてもらったのは(いま自分で持てないからね)、
△mazon.co.jpの巨大な段ボール箱。

中身は、その昔、親友ン家でハデな夫婦喧嘩のタネになった、
横山光輝の『三國志』全30巻完結セット。
衝動買いしちゃった歴史本マニアの旦那さんと、
奥さんの「これ以上どこに置くっていうのッ」のバトルだったな~。

これから一気に、真剣に、博論書くぞー、ってときに、
マンガ本30冊のオトナ買い。
『レッドクリフ Part I』テレビでやってるの観ちゃったら、思わず。

だいじょぶ。
中間発表が終わるまで、箱は開けないから。

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ため息がとまらない

2009-04-19 12:02:45 | 故障中ヒイラギ

昨日一日で分かったこと。
片方の手をまったく使わないで暮らすのは難しい。

だってもう、無意識ですもん。

ドアの開け閉めやらエレベーターのボタンに始まって、
電気のスウィッチとかリモコンとか、お鍋とかやかんとか急須とか、
バッグ持つのも、ケイタイメール打つのも、
お茶碗もドンブリもマグカップも、
シャワーも風呂桶も歯ブラシも。

で、もう早々に計画変更。

このあと3週間の左手使用禁止は、

楽器演奏(負担レベル
重いドアの開け閉め(負担レベル
水槽の水の全取っ換え(負担レベル
重い本と荷物の片手持ち(負担レベル
パソコンのキーボード(負担レベル
洗いもの(負担レベル
風呂桶(負担レベル

の7項目に限定。

でも待てよ。
てことは、せっかくたっぷり時間があるというのに、
博論の原稿は手書きしとくしかないってことね・・・

あ~あ~あ~・・・

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初日よもやま

2009-04-18 21:08:17 | 故障中ヒイラギ

二人乗りの超ミニカーで白タクやってる土屋アンナと、
必死の形相の急ぎ客、ヒイラギ。

新宿区内某所とヒイラギ自宅の往復で6万円の、
超ぼったくり白タク・ドライバー、アンナ。
1万円だけでもまけてくれへんかなー、
と交渉する関西人、ヒイラギ。

至近距離であれこれ話すうちなんとなく仲良くなってく、
二人乗りミニカーのロードームービー。
モチロン全編フルカラー。


長い休暇初日の明け方にみたのは、ちょっとおもしろいこんな夢。

(誰か原案買ってくんないかな)

アホなこと思いながら鍼灸院へ。
なんてったってこの23連休、最大の目的は腱鞘炎の集中治療。
その初日だというのに、久しぶりに診てもらった大先生から、

「これ以上やせちゃダメ
   スタミナなくなっちゃうからね」

さっそくカウンター・パンチ。
ひとめで分かるほど痩せた覚えもないけど、
とりあえず言うこと聞いてがっつり食べて帰って、
スケールにのっかってみた。

なるほど、スケールの針が指したのは、
たらふく満腹だというのに、いつもどおりのヌード体重。
食べた分と、服着たまんまの分だけは、
たしかに知らないうちに痩せてたらしい。

仕事疲れか博論のプレッシャーかはたまた・・・
ま、初日だし。

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みんなのきもち

2009-04-17 23:03:37 | 仕事人ヒイラギ

長い休みの前日は、やっぱり、案の定、予定どおり、
息もつかずに残務処理。

昨夜の打合せの議事録をまとめて、
まだ決まらない補助金額をにらんで3通りの予算案を組み直して、
弾丸早とちり系の困った研究お手伝いクンに事細かな指示を出して。

じゃあがんばって、と会合に出かけるチーフを見送って、
あとは一昨日のプレゼンを聴いてくれた人からの
「またぜひ」メールの山に返事を出したらおしまい。

…ってところに、珍しくコース主任の先生からメール。
来週の中間発表のスライドを見て、アドバイスのコメント。
こんなところとあんなところをこういうつもりで直すといいね、と。

週末に直せるようにとこんなに早く見てくれたに違いない。
ピンときた。
嬉しい理由と、この先生がここまでしてくれることのプレッシャーに。

そこに今度は何やら研究室のドアをノックする音。
訪ねてきてくれたのは、金沢在住の博士課程の同期生。
休学から復帰する手続きのついでに立ち寄ってくれた。

一緒に進んでる人が誰も居なくて心細いと思わずこぼした。
「ほんまやねぇ、でもがんばって」と穏やかに励ましてくれる。
それだけですごく心にしみわたった。

デスク周りも片づいて、いよいよ休暇前の仕事を終えようというとき、
修正論文を読み終わった先生からのメールが来た。

「ヒイラギさんの追加分は素晴らしいです。
  おかげで、私の追加するものはあまりありません」

電気を消して、研究室を閉めて、帰りの電車に揺られるうち、
なんだか泣けてきた。

今日一日で、どれほどの人が応援してくれただろう。
背中を押してくれるたくさんの手の強さと温かさを想った。
みんなありがとうございます、そう思ったら泣けてきた。

電車が駅に着いたころ、なんだか空も涙ぐんでいた。

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