目と口は人並みに悪いけれども鼻と耳は人様より敏感なヒイラギです。
ふとしたはずみに、そばに居る人々の会話が聞こえちゃうなんて日常茶飯事です。
慣れっこのはずだけど、昨日は一日に二度、
はずみで聞こえちゃった話に軽く吹き出しました。
その壱。
出勤簿のハンコを押しに総務に行ったら、
そこそこ偉いおじさんふたりが軽い打合せらしき立ち話していて。
「○日で間に合いますかねー」
「イヤ、日が過ぎるのが早すぎるでしょ。地球の自転が速すぎる。」
その弐。
赤や白やのユニフォーム着込んだ老若男女行きかう駅のコンコースを、
ウォーキングシューズにリュック姿のおばあちゃん3人組が会話?しながら歩いてった。
「なあ、■ブンイレブンで何か買ってくか~?」
「出口こっちか」
「ごじよんじゅうにふん!」
ワロター
ここ一年テレビのない生活なので遠ざかっているけど、
再放送も含めてわりかし観ていたドラマ『相棒』で、
主人公が決まり文句のように口にする「ぼくの悪いクセ」ってセリフ。
これが、つい頭に浮かんでしまうような、
条件反射的な早とちりをしそうになって、
文字どおり“悪いクセ”だなと猛省。
とある団体さんから頼まれた明日の講演の準備が佳境で、
えらい勢いでマイ・ラップトップに向かっていた今日のお昼過ぎ。
研究室の電話が鳴って。
午前中に提出した助成金申請の書類の不備か何かかと思って、
何の緊張感もない間の抜けたトーンで受話器に向かって名乗ったところ、
全然知らない人からの電話で。
物腰のやわらかい、穏やかな口調で、相手が名乗り始めたのを聞いてたら、
地元金融機関の名前が聞こえてきて、
ハイ、ここで条件反射。
さては身分証明書と一緒になったICチップ付きのカードの宣伝だな、と、
はいはい相槌うつ声のトーンが一瞬でバリアー全開。
ところがそのままはいはい聞いてると、
その金融機関の系列のシンクタンクからのお電話で。
一度ぜひお会いしたいっていういたって真面目なアポの申し込みだった…
ごめんなさいもうしません。
ほんとすいません。
条件反射しちゃうよな先入観をもってる自分に気づかされた、っていうお話でしたとさ。
あーでもなんだろ、
外線からなのに内線みたいな音で鳴る電話機もよろしくない気がする。
責任転嫁。
とにもかくにも緊急車両が多い。
サイレンの音を聞かない日がないどころじゃなくて、
大げさにいえば一日中、遠くや近くで何かしらサイレンが鳴ってる印象。
職場も住処も大きな病院に近いうえに、
研究室のある建物は大通りを挟んで消防署とお向かいどうし。
しょうがないっちゃーしょうがない。
そしてコチラでの住処はなんといっても賃貸用のマンションなので、
何千万もかけて買ってもらう物件にくらべたらテキトーな厚さと材質の床・壁・天井だし、
当然サッシにだってさほどの神経遣ってないもんだから割に外の音が聞こえる。
今年に入ってからは自衛策とし就寝時に耳栓を装着しているので、
気になって眠れなくて睡眠不足で思考停止なんてことはなくなったけど、
それでもそこそこの頻度で聞こえてる気もするのって、ちょっとすごい。
一昨日、仕事で瀬戸内のとある小さな島に一泊。
1周10kmほどで海岸沿いを走る道路には信号機がひとつもない島。
サイレンの音も、車やバイクが行きかう音すら、何も聞こえない貴重な一泊だった。
この一週間はホントにそれはそれはめまぐるしかったけど、
めまぐるしさの間を埋めるように、驚きと、喜びと、感謝が立て続けだった、
ということも、ちゃんと書き留めておこうかな。
この間からゲスト講師の招聘交渉に追われてたこともあって、
決まってたはずの人から突如断られた瞬間にさらにビッグな方からふたつ返事、
て感じの、驚きと、喜びと、感謝があって。
週末に開催するイベントの案内を見て、
お江戸で一緒に歌ったり仕事したりしてたけどすっかりゴブサタになっちゃった友から、
面白そうなことやってんねー元気?って返事が来てとんとん拍子に会う約束したり。
次から次への目の前の仕事をさばきながら、
あれはホントにありがたかったな~としみじみしていたら、
名刺交換したきりだった某メーカーのかたからピョロロロンと電話が。
「この間いただいたメールを拝見して、
すごい面白いことやってるなと思って、
常務に話したら、(←この時点で『!?』)
ボクいま仙台にいるんですけど、
なんでもいいから行って来いって言われてまして」
それは仲間の先生たちと一緒にやってるプロジェクトで、
今度ちょっと面白いワークショップを島でやりますよ~、
ってご案内を知ってる限りの宛先にメール配信した件で。
仲間の先生たちに比べて役に立ててないなーと自省してた矢先のこと。
ご案内が直前すぎてやっぱし集客キビシイかなと思ってた矢先のこと。
タイミングに驚くやら。嬉しいやら。願ってもなくありがたいやら。
それでなくても出会った人の数が尋常じゃなさすぎる人生だけど、
どんなに間の時間が空いちゃっても、
こうしてまたいつかどこかでふたたび交わる日のためにも、
いつもどんなときもだれにだって、ちゃんと、出会っておくこと、が大事だなぁ。
四月になりました。
考えてみたら、2017年がもはや4分の1終わったってことだよな~。
そういうスピード感が〝ひしひし〟な、新年度スタート週間。
1日目は、むかしの職場のおじさま達とお江戸のちょっぴり西寄りエリアで、
春恒例の墓参(にかこつけたお花見と宴なんだけどね)
2日目は、お江戸日本橋にほど近いようなエリアで、
春恒例の芸能活動。
3日目は、着終わった衣装の手入れもそこそこに(せざるを得ない)、
半日かけて西国へ移動して、しばし連絡の滞ってしまったかたがたへご挨拶。
4日目は、ほんの4日ぶりと思えない疲労感を漂わせつつ、
午前に申請書を出して昼から日帰り出張シゴト。
そして5日目の今日は、午前に入学式、からの、
午後いっぱい自分の仕事して、夜が院生たちの開始式&懇親会。
6日目の昨日、コンタクトレンズ切らしそうだと気づき慌てて眼科へ行くも休診で、
脱力しつつ午後出勤からの、夜は2学年分のオリエンテーション。
そして7日目、やっとこ色々と一段落――
と思いきや、異動先まで担当者を追いかけたり思いがけない電話が矢継ぎ早だったり。
激しいな。しょうがないけど。
でもこんなスピード感のまんま人生が過ぎてゆくのは、
ちょっぴり惜しい気がするんだよな。
明日もちょびっとだけ仕事。
しょうがないけど。