早期発見

世間の荒波とか寄る年波とか。
どんなにどんぶらこと押し寄せてきても知らんぷりできてたな、って思うけど。

ストレスフリーなここ一年で気がゆるみきってたせいか。
今年に入ってからのてんやわんや山あり谷あり。

今まで冬場もさほど風邪で寝込んだりってことがなかったのに夏風邪をひき。
いよいよ不調だと思ってカレンダーを見ればなんとメンテナンスさぼりが３か月目。

てことで。
行ってきました、鍼治療。
３か月ぶり。

そして上腕二頭筋のぐりぐりにさんざ痛～い鍼突き刺したのち、
ここ３年で１５キロ太ったセンセから非情な宣告。

「このぐりぐりはねー、ごじゅうかた。」

ご・じゅ・う・か・た？！
んなトシじゃありませんけど？
肩関節、平気でぐーるぐーる回せますけど？？

きけば“五十肩”ってのは筋肉の硬化現象を指す言葉だとか。
十代でもこうゆうのは“五十肩”って呼ぶんだとか。

ふむふむー。だがしかしネーミングが悪い。悪すぎる。

なので、聞かなかったことにして。
センセに教えてもらったリハビリ体操で速攻悪あがき開始。

自分で自分の指詰めた挙句、大事にしすぎてこのていたらく。
早期発見・早期体操でこの３か月をなきものにしてやるのだ！



『ヒイラギ日記』2000回目まであと回

『ガラスの仮面』

日本国民ならだれもが知っている少女漫画が舞台化されていて。
上演される劇場自体がこれを最後に閉じられるってニュース性もあったりして。
お盆休み真っ只中の公演初日に観劇してきて。

あらためて。
すごいなと。

何がどうすごいのかもはや説明できない程度に。
現在進行形でもあり歴史でもありというか。

原作を昔から読み続けていたわけでも単行本を持っているわけでも全然なく、
なんなら、原作についての知識といっては十代のころに同級生から聞きかじった程度だけど、
それでも登場人物のどれがどうゆうキャラでってくらいは分かっていて違和感なく観劇もできて。

こういう壮大なライフワークというものを持っている作家。
うらやましい、と同時にどこに向かっているかを分かっておられるのかどうかが、
すごーく知りたい気がする。
書き（描き）始めたときからすでに結末はあるのだろうかと。
それは書き（描き）進めながら決してぶれたり変わったりしないのだろうかと。

論文一本、助成金申請の企画書一本、
満足に、初志貫徹できたためしがない身からすれば。
こういう作家はいったい、スタート時点においてどれだけ老成しておられるのかと。

まあそんなことも思いながら。
世間がお盆休みだって時期にかぎって変に張り切ってシゴトに没頭していたヒイラギなのだった。

で、明日からまた、だらだらなんだな。
たぶんね。

この夏は牛肉とスイカが美味い。



『ヒイラギ日記』2000回目まであと回

師匠の正気

「私が正気だったら次の楽譜を送ります」

諸事情により“仮店舗で営業中”的なことになってる稽古場なので、
もらっていた曲をすんなりさらい終わってしまったところで、
この師匠のセリフ。

「正気だったら」て部分に吹き出しそうになりつつも、
ありがとうございますとご挨拶をして帰ってきて。

翌日の夜になって。
もう寝入りばなぐらいのときに電話が鳴って、
こんな時間に何事だろーと思っているうちにFAXを受信してる音になり。

吐き出されたロール紙を手に取ってみれば、
たしかに、新しい曲の譜面が４ページ分。

ああ、師匠が正気だったんだなーと、
FAX拝受の確認を師匠にメールしてそのまま就寝。

さて、と翌日あらためてお箏に向かってみてハタと気づく。

ええっと。

表紙を省いて送っていただいているので、お調子が書いてない…
（当然、曲名も分からないんだが）

ふむ。　師匠の正気はちょっぴりお茶目とみた。

歌い出しの詞でググって曲名もお箏や三絃のお調子もすぐ判明したが。
こうゆう便利な世の中じゃなかった時代なら、
きっと知る限りのお調子で試し弾きの嵐だったろうなぁ。



『ヒイラギ日記』2000回目まであと回

気がつけば２週間ぶり

そんなに長く放置したつもりもなかったけど。
その間なにをしていてこうなったかというと。

まずは夏風邪ストーカー。
それと珍しくというか久方ぶりにというかお仕事らしいお仕事。
さらに芸能活動。

歌劇『La Boheme』の演奏会に出させてもらうことになっていて、
その本番がいよいよ２週間後に迫ってきた、ってタイミングで、
何かノドの奥のほうに強い痛み、続いてせきとくしゃみ。

こういう時期なので早めに、とお医者さんに診てもらったら、
どーもそれが“早め”すぎたらしく。

抗生物質を飲み始めてからがこやつの本番で、
発熱、水下痢、咳、ハナミズ、のオンパレードをひととおり通過してから、
あらためてきつい風邪向けの抗生物質投与で、つごう１週間引きこもり。

オペラのマエストロ練習も、師匠のお稽古も、某団体の理事会やらも、
とにかく全日程キャンセルしておきながら、
食欲には何一つ影響なく元気にもりもり病人生活。

家で静かにしてる分には支障がないので、
この間に、秋からの某大学の講座準備でスケジュール調整したり、
これまた某団体からいただいたお仕事の取材で出張準備したり。

そうこうしてるうちに。

オペラは本役ソリストさんをまじえ大詰めの稽古、
師匠の振替のお稽古、出張先との打合せ、
そこへNPOのイベント告知やら、出張準備のテープ起こしやら。

そして昨日。

台風11号の集中豪雨とともに遠路はるばる立川の某ホールへ楽屋入り。
リハーサルと、本番公演を終えて、
何度目かの集中豪雨の中、一路都心に戻り。
暴風雨が追いついてきたころから、今度は『CARMEN』の合唱練習。

いやはや。
一時期にくらべればモーレツにタイトスケジュールというわけでもないのに、
まんべんなく途切れることなく毎日朝から晩まで何か用事がある、
というのがこのくらい続くと、やっぱり疲れる。

えーと。

なんだかんだまたメールが押し寄せてはいるが、
ともかくも今日はちょっと休養日にしようかね。



『ヒイラギ日記』2000回目まであと回