2012.11.2(金)曇、雨
地名からその地の歴史を探るということは大変魅力的なことではあるが、困難且つ実現不可能な事のようである。柳田国男氏が若い研究者に常に言われたことは、「地名にこだわっていてせっかくの青春期をむだにしないように」ということだそうだ。
地名研究の第一人者がそう言われた背景はなんだろう。それは地名を研究すれば解ることである。つまり地名は幾ら研究しても証明できない、探究すればするほどその語源は多岐に拡がって収束しない。永久の迷路に踏み込んだようなものである。
そんなことに青春の大切な時間を費やすよりも、他の方法で歴史を追究する方が、真実に近づく近道だとおっしゃっているのだと思う。
もちろん氏は逆説的におっしゃっているのであろうし、むしろ若い地名研究者を励ましておられるのかと考える。
さて、課題の馬船も混迷に陥っている。金属に関連する地名という周囲の状況はいくつかあるのだが、実例が無いのだ。
ただ、アトランダムに検索した馬船地名については以下の四ヶ所である。
(1)宮城県亘理郡山元町浅生から角田市に越える馬船峠
浅生原、雁田、堀込、金田、堂目木、赤坂、菱沼の郷、金津中学校、
阿武隈川、向こう側が亘理郡である。(2006.10.25)
(2)福島県二本松市杉沢馬船
荒町、風呂ノ入、金敷、船引町
阿武隈川を渡る。本宮市辺りか、杉沢馬船は東に15Kmほど。
(2006.10.29)
(3)浜松市中区和合町付近の馬船バス停
菅原町、鍛冶町、東伊場、浅田町、金折町、相生町、馬部町、馬込川、曳馬町、早馬町の他、毘沙門天、神明社、大山祇社有り
(4)愛媛県北宇和郡松野町馬船
上足川、浅辺、吹野々、鈴井、須山、堀切川、保土峰、舟木、馬船川、馬船
詳しい調査をしたわけでもなく、単に地形や周辺の地名を探してみただけなのだが、(1)(3)(4)は金属関連地域のように思えるし、(1)(2)(3)は蝦夷に関係があると考えられないか。また(2)(3)では舟に関する地名もあり、河川に於ける輸送手段としての舟も考えられる。これはわたしの想像だが、馬船という馬を運ぶための舟は船底が平で、大量の物資を水深の浅い河川で運ぶ際に大変有利であったのではないかと思う。
金属関連地名としての探究をしながらも、渡しの舟という可能性も大きくなってきた。それは友渕川の渡渉地点の問題である。つづく
【晴徨雨読】94日目(2006.11.2)磐梯噴火記念館、宮城蔵王など車で観光
連休中は休養ということで、東北観光を楽しむ。自転車では行こうとは思わない、吾妻連峰や蔵王を訪れる。
蔵王のお釜
【今日のじょん】:カメ虫じょんも昼間は無関心?
これは作日の影像だが、カーテンにカメ虫の影が映っている。随分うろうろと這いずり回っているのだが、全然気にしてない様子。これが夜になると大騒ぎで、念道中に聞こえるくらい吠えまくる。一体何が違うのだろうかねえ。
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