hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

調整

2007-01-05 22:10:00 | sax関係
今日は某高校からのご注文で、テナーサックスを一つ選定してきた。

以前、楽器選定の項で詳しく述べたが、楽器本体を選定していく過程で、先天的に楽器が悪いのか、単に調整がおかしいだけなのか、その判断の難しいときがある。
今日吹いた楽器の中に、左手キー「1」と「p」の高さがバラバラで、非常に押さえづらい楽器があった。

鳴りは悪くなかったが、そのキーの高さのおかげで音の連結がうまく行かず、結局その楽器は間引いてしまった。

中高生やこれからサックスを始めようとする人が、その楽器を何も知らずにずっと使用し続けたら、きっとその楽器に毒されてしまうだろう。
指の角度や押さえ方も奏法の一つなわけだし。

新しい楽器は、使用し始めるとフェルトやコルクが潰れて硬くなるので、潰れた分、誤差が生じてしまい調整も狂いやすい。
買ったばかりの楽器は保証期間中はこまめにチェックしてもらった方がよいだろう。
シリーズ3など、一部シリコンを使用していて、その誤差が少ないものもあるが、それでも楽器やキーに馴染んでくるまでは注意した方がよい。