らんかみち

童話から老話まで

ビールを飲むだけの夏

2007年07月17日 | 酒、食
 誕生日パーティなんてこの歳になってやりたくもないのに、場末の飲み屋のマスターと誕生日が同じなので、今月に入ってずるずると飲んだくれる日々が続いてしまった。
 それだけならまだしも、ぼくの送別会をやろうなどと目論む客が現れ、断るのに往生しています。そりゃそうでしょう、あんな場末で送別会なんぞやった日にゃあろくでもない事が起きるに決まってるんです。
 
 その代わりというのではないけど、このところぼくの送別会に向けてのプレイベントみたいな催しがたまたま続いてしまいました。
 場末の客は何かにかこつけて飲みたいというより、飲まないではおれないアル中たちなので、昨夜みたいに蛸が釣れたとか理由をこじつけては集ったりします。昨夜は蛸がメインでしたが、ハモ鍋もサブで炊きました。期待に反して同じ白身の魚でもフグのような味わいはありませんでした。
 
 今年の夏はウナギを敬遠されているらしく、あの場末ですら出しません。あそこの常連は意外にも神経質な人が多いのでしょう。だったらウナギに換えてアナゴになりそうなもんですが、関西人らしくハモなんです。

 ハモは湯引きでしか食べたことがありませんでしたし、ウナギは蒲焼しか食べたことがないです。たぶんどちらの魚も生で食べるには何かしら問題があるんでしょう。フグのてっさを分厚く切ってしまうと嫌味を感じるのと同じなのでしょうか。だからといってウナギの薄造りもねえ。ましてハモの薄造りは不可能に近いでしょう。
 
 とにかくぼくの大阪での最後の夏は、梅雨明け前に一通り済ませました。といっても、いつからビールを飲んで魚を食べるだけの夏になったのか分かりませんけど。