らんかみち

童話から老話まで

25年ぶりのラストチャンス

2012年04月04日 | 暮らしの落とし穴


 大きな声では言えないが、この島には国宝に準ずるような素晴らしい仏像が数多くある、らしい。うちの村のお堂を修理するためにご本尊を取り出してみたところ、江戸時代中期以降の作と思われる美しい仏像だったため、飛んで来られた仏像マニアのご住職がよだれをたらしていたとか、いなかったとか。

「マニア垂涎の的」といわれる物の多くは、実はマニアにしか理解できない物であったりする。テディーベアしかり、バービー人形しかり、ぼくにはその価値が分からない。最近でこそ抹茶茶碗の良し悪しが少し分かるようになったが、5年前なら国宝の茶碗で飯を食っていても気が付かなかったろう。

 だれもが驚嘆するような仏像ならとっくに盗まれているような気もするが、伊予大島 島四国十九番札所 善福寺には、鎌倉時代に京都で作られたとされる薬師如来や地蔵菩薩がある。この度その御開帳大法要があり、25年に一度ということで、「ワシら、ラストチャンスぢゃろのぅ」と楽しみにしているお年寄りは多い。

 ぼくだってラストチャンスに違いないからぜひ見に行きたいが、お接待の準備やら何やらで初日は難しかろう。遍路市を含めて都合4日間は開扉されるらしいので、お時間の許す方はチャンスに賭けられてはいかがだろう。

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