らんかみち

童話から老話まで

備前祭りに行くつもりなら

2010年10月14日 | 陶芸
 同じM女でも、ミーナさんコイケダさんでは随分とスタンスが違うんだなぁと独りごちつつ、決して他人様の趣味嗜好に横やりを入れるつもりはないけれど、ぼくは断じてS男です。
 何でS男なのかというと、Mドナルドはガキが多くてうるさい。Dトールはミラノサンドが好きなんだけど、Sターバックスみたいに全面禁煙じゃないんですよね。この三店が近くにあったら、迷わずS男になります。そんなわけで今朝は、トムヤム・ペースト味のミラノサンド風を作ってみましたが、不出来だったので画像なし。

               

「君ぃ、焼き物は備前に始まって備前に終わると云うが、備前祭りに行くつもりなら予習をしてから生きたまえ」と、我が陶芸クラブのナビゲーターをお務めになられる(二重敬語の誤用も甚だし)要釉斎先生が、ご自身のコレクションを持ってきて下さいました。
「備前焼きは即ち器であり、釉薬は用いない。火と木灰の釉薬が織りなす偶然の景色こそが見所である」※
 器(せっき)というのは、磁器と陶器の中間に位置するものだそうで、磁器のようにガラス質ではないものの、陶器のように水は通さないのだそうです。

 この16日に備前祭りがあるのでツアーに参加するんですが、要釉斎先生もお誘いしたところ、「ワシはもうすぐ死ぬ」と、拒否されました。
「君ぃ、『備前の徳利、唐津のぐい呑』という言葉があるが、君も酒飲みなら備前の徳利を買うてきたまえ」
 お言葉ながら、ぼくは備前の徳利みたいな渋さがイマイチ分からないのです。それもだし、須恵器みたいな感じられて衛生面に不安があるんです。

「君ぃ、ワシのコレクションは、まだこの倍はあるんぞ。こら、見て行かんかい、これは人間国宝の作品ぞ!」
 スルーしようと思ったのに、先生に捕まって30分ほどもネチネチ抗議を聞かされました。自慢したかったらしいのですが、陶芸クラブじゃどうしてもM男にされてしまうんですなぁ……。

※作為的に釉薬をちりばめた物もあるらしく、見る目を養わないと、つまらん物を買って満足するんだとか。