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■LOOP EXHIBITION ~ギャラリーたぴお会場 (2月6日まで)

2010年02月05日 00時50分52秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
承前。ivory会場はこちら

 ほくせんギャラリーivoryと2会場同時に開催されている「LOOP EXHIBITION」。
 ギャラリーたぴおのほうは、道内作家中心で、しかも大作が多い。

 なんといっても度肝を抜かれたのは、天井を覆う村上知里砂「生命のダンス II」。
 これまでいろいろなインスタレーションが展示されてきた「たぴお」だが、天井をここまで利用したのは、この作品が初めてではないか。
 村上さんは大阪府出身だが、旅行で立ち寄った十勝が気に入り、いまは中札内村在住。
 この作品には、2ないし3頭ぶんの羊毛がつかわれているという。
 ひものようになっている部分には、芯に針金が使用されている。

 サルオガセのようで、しかし、あふれる生命を感じさせる。

 冒頭の画像で、左側の壁の絵は、手塚昌大「days」。7枚組み、アクリル。

 床にころがっている球体は、坂本正太郎「マキシマリズム」。室蘭を拠点に、精力的に活動している若手だ。

 奥の絵は、LOOP EXHIBITIONの事務局を務めている鈴木悠高「Trinity yellow」。3枚組み。
 鈴木さんの絵はあいかわらず黄色い。




 坂本さんの球体を、内側からのぞきこむとこんな感じ。

 奥は、渡辺和弘さんの漆芸。すでにベテランの風格を感じさせる。
 「静韻」「夢月蒼影」「胡蝶II」「断」「輪舞」
 材料に、カシュー漆、螺鈿らでん、錫などが挙げられている。





 石川潤「micro cosmos」。
 6枚組みのアクリル画。
 葉の茂みのような中から穴のようなものがのぞいているのは、これまでどおりなんだけど、穴が一つしかないと、なんだかなまめかしさが増す。
 この空隙は、どこへ通じているんだろう?




 向中野るみ子「記憶のカケラ」。
 釧路で活躍する若手の抽象画家。
 幾何学模様を配する画風だけど、いままで見た中でいちばんイイ感じだなあ。




 手塚さんの作品の部分。マチエールがおもしろいので、接近してみた。

 というわけで、鈴木さんが言うとおり「なかなか熱い作品がそろっている」会場だった。


 なお、どんな貸しギャラリーでも、ぜひ行きたい週と、それほどでもない週があるものだが、今月の「たぴお」は、このLOOPのあと、第2週が水戸麻記子個展、第3週と第4週が写真展「MOVE」で、どれも見逃せない。


2010年2月1日(月)-6日(土)11:00-7:00(最終日-6:00)
ギャラリーたぴお(中央区北2西2 道特会館 地図A




HOKUSEN Gallery ivory(同区南2西2 NC HOKUSENブロックビル4階 地図B


□loop http://loop-art.info/index.html

□なかむらちあさのホームページ http://www6.ocn.ne.jp/~chiasa/

All Japan Under 40 Collections(2009年2月)

抽象三人展-石川潤、風間虹樹、鈴木悠高 (2009年11月)
第三十三回北海道抽象派作家協会秋季展 (2009年10月)
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第36回北海道抽象派作家協会展(2009年4月)
=鈴木さん、石川さん

キャバレーたぴお 10年展最終章 (2009年8月)
対磁 TAIJI-平面と立体による二人展-鈴木悠高 林教司 (2009年2月)
異形小空間14th(2008年12月-09年1月)
鈴木悠高展-Evolution-vol.3(2008年11月)
第32回北海道抽象派作家協会秋季展(2008年10月)
TEN展 II (2008年9月)
第三十五回北海道抽象派作家協会展 (08年4月)
鈴木悠高展 The following world of evolution (2007年)=鈴木さん

北翔大学美術サークル 米 在校生・卒業生合同展覧会「よね展」(2009年8月)
北翔大学大学院・研究生6人展(2008年)
北翔大学美術サークル米-YONE- 夏休み直前追い込み美術展(2007年)
第5回学生STEP-なんでもアリの学生アート展(2007年)=石川さん

室蘭・浜町アーケード 若手作家 アートで彩り 5、6日 彫刻、絵画など作品展 (2008年)
北海道立体表現展’06
=坂本さん、いずれも画像なし


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2 コメント

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こんばんわ (ransun)
2010-02-05 21:15:15
手塚昌広さんは子供の顧問の先生でお世話になっています。
会期中見に行けそうにありませんが、ヤナイさんのブログで、見ることが出来て良かったです。
色がすごく鮮やかで、実物見たかったです。
U21では、皆で札幌に出向くようです。
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ransunさん、こんにちは (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2010-02-06 07:36:15
おっしゃるとおり、最初の画像は、かなりマゼンダがかっていますが、それがかえって迫力というか、よさをだしてる感じがします(って、自分で言うなといわれそうですが)。

そうですか~、U21で札幌まではるばる…。
ついでに「雪まつり」もかな?
U21はネーミングと時期の良さで、急速に学生全道展を追撃していますね~。
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