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9月12、13日というタイミングで東京へ行ったのは、9月15日で終了の「書の名品展」を見たい-というのが最大の理由だった。
ふつうは、現代美術、公募展系絵画、書、写真…は、それぞれ別の分野であって、ひとりの人間がひとつのブログであつかうものではないと思うのだが、成り行き上、無理を承知で、北海道美術ネットはこれらすべての分野をカバーしているのである。
「書の名品展」は、会期末が近いので、会場の混雑が予想される。
そこで、平日に見に行くことにし、おなじ週末に始まる「横浜トリエンナーレ」「モーリス・ルイス展」をセットにする計画をたてた。
誤算だったのは、13日スタートの展覧会としてほかに損保ジャパン東郷青児美術館の「ジョット展」などもあり、見たいものが多くて、見切れなかったこと。
引かれる展覧会がすくなく、日程に余裕があった一昨年とは、えらいちがいである。
このほか、ミヅマアートギャラリーの会田誠や、資生堂ギャラリーのキム・スージャ、世田谷美術館のダニ・カラヴァン、東京都庭園美術館の舟越桂、「悲母観音」を展示していた東京藝大美術館の狩野芳崖展、東京国立近代美術館のエモーショナル・ドローイング展などなど、断念せざるを得なかった展覧会が多数。あと1泊してきてもよかったと思うくらいだ。
実際にまわったのは、先にケータイからのエントリで書いたとおり…
・原美術館(米田知子展)
・浮世絵 太田記念美術館(ベルギーロイヤルコレクション展)
・江戸東京博物館(北京故宮 書の名宝展)
・東京都美術館(主体展、フェルメール展)
・bunkamura(ジョン・エヴァレット・ミレイ展)
・川村記念美術館(モーリス・ルイス展と常設展)
・横浜トリエンナーレ
以上、7カ所だった。
結論から言うと「書の名宝展」は、平日の夕方という、いちばんすいていそうな時間帯をねらったにもかかわらず、かなりの混雑だった。
入場制限などはしていなかったので、東京の人気展覧会はこんなもんなのかもしれないけど、とても「あずましく」鑑賞できるという状態ではなかった。
それに、これはごく個人的な印象だが、書作品というのは、あまり「本物オーラ」を感じない。
人込みの中で見るよりも、写真版でじっくり見た方が、よくわかるように思う。
書や写真、版画は複製物でもそれほど遜色ないのに対し、インスタレーションや絵画、立体は、本物でなくてはわからない部分が大きいように感じるのだ。
さて。
このほかの展覧会は、主体展をのぞいて、現時点でまだ開催中であるが、どれも見ごたえ十分だった。
ただ「モーリス・ルイス展」は、作品数が15点しかないのが、ビミョーなところ。
とはいえ、ことし落成したばかりのバーネット・ニューマン専用展示室など、川村記念美術館は、はるばる出かけても損のない会場ではある。(なお、ロスコ・ルームは、作品をテートに貸し出し中につき、来年6月まで閉鎖の由)