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■三浦奈津美 写真展 THE STORY (2023年1月7日~ 1月19日、札幌) 1月14日は11カ所(6)

2023年01月18日 09時56分18秒 | 展覧会の紹介-写真
(承前)

 昨年11月に東区の「ヒシガタ文庫」で三浦奈津美さんのカレンダー原画写真展を見た。
 札幌・北見の計4カ所で順次開催していたもので、ダイナミックな山岳風景写真を今回も楽しみにして足を運んだ。
 そしたら、この会場には珍しく、三浦さんご本人がいるではないか。
 富士フイルムフォトサロン札幌の4分の1ほどの小さな会場なので、作者が在廊していることはめったにないのだ。
 
 
 筆者は人見知りで引っ込み思案な性格なのだが、その会場で見た「凍てつく吐息」について知りたくてつい話しかけてしまった。
 三浦さんによれば、すこし離れたところに高台があり、そこから400ミリ望遠レンズで狙ったのだという。

 この釧路管内鶴居村の川は、厳冬期にタンチョウの群れを撮るアマチュアカメラマンが大挙して訪れることで知られているが、その中に交じらず、遠くから撮るというのがおもしろいと思う。

 今回の写真展は
「雌阿寒岳」
ニセイカウシュッペ山
の二つに絞って、6、7枚ずつ展示している。

 とくに気に入ったのは、雌阿寒岳での「MIDNIGHT HYKER」。
 2枚目画像の上の写真。左側の岩と右手の人物のあいだの空にちょうど挟まるようなぐあいでオリオン座が架かっているのだ。
 ウェブではわからないかもしれないので、ぜひ会場で本物のプリントを確かめてほしい。 
 
 
 こちらは、大雪山系のニセイカウシュッペで撮った「万感の思い」(左)、「荒ぶる」(右上)、「泡沫の時」など。

 プリントもさることながら、この会場の大型液晶画面で展開されるスライドショーがすばらしい。
 ユーチューブにアップされていたので、下に貼っておきます。
 点像になっている満天の星空のタイムラプス画像など、一昔前には絶対考えられなかった。もちろん、ロケーションが良いのもあるが。

 今回の写真展を見て、道内を代表する山岳写真家・市根井光悦さんの後を継ぐ、フットワーク軽く好作品を手がける写真家が出てきたんだなと、感慨深かった。


写真家 三浦奈津美 個展「the story」スライドショー[4K]


 作者の言葉を引いておきます。

THE STORY その名詞が意味するままに“物語”を一枚の写真に
込めて作品を作る、そんな写真を撮りたいと願い撮りためてきた
作品です。見る方が感じた物語を自分の中に絵描いてくれたら
私の作品はその人のオリジナルになると考えていて、
また、そうであって欲しいと願いこれからも撮り重ねて行きます。


2023年1月7日(土) ~ 1月19日(木) 午前10時~午後7時、会期中無休
αプラザ(札幌)(札幌市中央区南1西3ソニーストア札幌2階)

@Onatsu_photography




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