NPO法人北九州・魚部 「魚ぶろぐ」

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131号 『クロヨシノボリ生息調査~塩木川』

2005-09-18 21:32:44 | Weblog

■塩木川上流の、ため池には・・・


林道3㎞走った先にある池。
ここには、クロヨシノボリの「陸封型」がいる。
つい先日も、ため池内で今年生まれた稚魚たちを採集した。

陸封型、これまで他には志賀島で確認している。


■では、このため池が流れる川では??

このため池ができる前、クロヨシノボリはここまで
上がってきていたということだろう。

ため池ができたために、そこで暮らさざるを得なくなった。

では、このため池の水が流れる川でもクロヨシはいるのか???
それを確かめることにした。


■その川は今。

地図で見てみると、塩木川というらしい。
クロヨシがいるんだから、もちろん小っちゃな川。

まず、海辺まで行った。

砂浜をチョロチョロ流れ、唐津湾に注いでいる。

そのすぐ上、国道が通っている。

少し、石がある。シマヨシやスミウキゴリの姿があった。

また、トンネル。

底はコンクリート。


■さらに進むと~トンネルを抜けるとそこは・・・

・・・いっそう「パキパキ」のコンクリート張りの川だった。

A木君の左後方の、四角いスペースに「若干の小石と砂」が溜まり、
思いの外多くのシマヨシノボリとスミウキゴリが暮らしていた。

A木君とk藤部長はさらに進む。
が、コンクリート張りが続く。



■というわけで、結果

今回、クロヨシはいなかった。
そして、いたとしても、たまたま別の川からのものだろう(と思った)。

上流の林道脇にあるため池のクロヨシたちは、ずい分前に
塩木川そのものにもクロヨシがいた時代の子孫ではなかろうか。

また、シマヨシはタフだなと思った。
河川の大小もそんなに気にしない。コンクリー張りでも、何とかするし。
クロヨシ同様、極小河川好きのスミウキゴリも、やはりタフ。


■やはり極小河川は、

より徹底的な河川改修を、受けてしまう場合が多いと思う。

規模が小さいとやはり、思い切った改修もしやすいのはないか。
そして、ふだんは水がチョロチョロでも、大雨で鉄砲水が出たりする
川が近所にあると、何とかしないといけないし。

そんなこんなで、極小河川、人(人家)の近くにあると、こうなる
ことが多いように思います。
それに異を唱える訳ではもちろん無いです。

ただ、今クロヨシがいる川、それは改修度合いが比較的少ない川
が多いと思います。
それらは、「生息条件が限られた」クロヨシのために、今後は
配慮していく必要もあるのかなと思いますね。

岩がゴロゴロしていて、チョロチョロ流れる極小の川が好きな
クロヨシさんですから。

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