高邁な精神と腐ったりんご
ニューヨークのストリートはビルディングのオーナーの責任でビルの前
を清掃することになっている。しかし、誰かがごみを落とすと連鎖反応
でもっときたなくなるのはニューヨークの腐ったりんごの一面だ。
アパーウエストの中心、ブロードウエイ72丁目の地下鉄駅前、ベル
ディ スクエアの回りは春から秋まで咲く美しい薔薇ガ植えられ、いつも
ベンチには人が集まっている。ホームレスや麻薬患者、身体障害者に
仕事を与え、ニューヨークの清掃に当たっているグループが時々掃除を
している。咲き終わった茶色の薔薇の花ガ痛々しいので 「もし必要だっ
たらボランティアで咲き終わった花を切ってあげますが・・」と話しかける
と 「私の管轄でないので彼に言って!」 と指差した彼に同じこというと
「僕らの管轄でなくこれは市のパーク管轄で、自然博物館にデパートが
あるのでそこにいって許可を取ってくれ!」 とのこと。いかにもニューヨ
ークらしい答えだ。りんごが腐りだす理由が潜んでいる。
スクエアのコーナーには「The Doe Fimd,Inc」 "Ready Willing & Able"
と彼らの組織をプロモートしている (www.doe.org) ガーベッジ缶が置
かれてある。この組織の指針は 「人間は誰でも生産的で社会に還元
できる可能性を持っている」 と人間の尊厳を失った人達の再生を支援
する市民団体で、市民と企業の寄付で運営し、既に2千人の人達が自
立していった。意志のある人には、すぐトレーニングが始まり仕事に就
けるグッドウイル システムである。
反対側の角に置かれたガーベッジ缶には ーNo Household Trush,
No Business Trush. $100 FINEー 家庭から出るごみや仕事ででるご
みを缶の中に捨てると罰金100ドルと書かれてある。このガ-ベッジに
は食べかすごみやコーヒーカップは命中せず、回りはカラスがつついた
ように散らかっている。 犬の後始末をしなければ罰金$1.000。ごみは
100ドルで無視されている。どこかがおかしい! 猛暑のニューヨーク。
りんごが腐る理由が山ほどあり、疫病が蔓延しなければと願うニュー
ヨークの一面である。