「日本、未来への視点」
1月9日発行フォーブス・マガジンより 隔週週刊誌フォーブスがア
メリカ駐日大使J.トーマス シーファーの日米関係メッセージのあと
に続き、日本企業CEO12名を各1ページづつまとめ、14ページに
わたり紹介しました。人物評や指針を簡単にまとめてみると
*西田厚聡・東芝社長→しっかりと眼を見て話し、注意深い言葉を
使い、魅力的な笑いを持つグレートコミュニケーター。世界競争に打
ち勝つ方法を明確に打ち出している。
*畔柳信雄・三菱UFJファイナンシャルグループ社長→
世界のトップを狙う日本最大の金融業。
*渡辺捷昭・トヨタ社長→”改善を続け夢の車を安く世界中に提供
したい”と、微笑みながらやさしい話し方をする洗練された紳士。
*大塚陸毅・東日本鉄道社長→”私たちには社会的責任がありま
す。地震の多い日本での安全性を第一に考えています”と語る。
*井上礼之・ダイキン工業株式会社社長→エアコン、冷房装置シ
ステム、低価格のハイテックを目指し、12年間継続成長。世界マー
ケットを目指している。関西フイルのダイレクター。
*上月景正・コナミグループCEO→ゲームマシンのパイオニア。
カジノ、アーケード、ゲーム、ホームビデオなど社会の変化の波に乗
り社会の必要に応じている。
*御手洗富士夫・キャノン社長→”キャノンが世界の優秀な企業に
なることが私のゴールです”と呪文のように語り続がれた社長たちの
情熱が会社のDNAになっている。PCマガジンの調査ではカメラ、プ
リンターで消費者満足度はキャノンがトップ。 1966~1989年までキャ
ノンUSAの社長を務め、キャノン社長になってから6倍以上の利益を
上げている。
*佃 和夫・三菱重工業社長→21世紀、世界のマヌファクチャーと
して注目される三菱重工業。ボーイング社との提携、パワーシステム、
エンジンなど57%が海外からの注文。
*森 詳介・関西電力株式会社社長→効率、軽減、海外進出など、
環境対策の戦略を立てている。柔道で鍛えた自己管理と展望がある。
*茂木友三郎・キッコマン社長→醤油生産世界一。食を通じて世界
に発信するグローバルな思考の持ち主。国際醤油大使。
*古賀信行・野村證券社長→新しい動機を作り投資の姿勢を変え
ていく日米間経済の指南役。
*小林栄三・伊藤忠社長→常時傘下会社を増やし、ビジネスに情
熱を注ぐ日本の指導的成長商社。開拓精神をかかげ、中国を新開拓
地とする。
戦後日本人はみな夢中で働きました。松下幸之助が引退したとき
「夢中で働き、引退してみると自分が何も出来ない人間であることを
寂しく思う」という感慨を何かで読んだことがあります。現在の日本は、
無我夢中で働いた人たちの礎石の上に立っています。以上紹介
された企業はほんの一部だと思います。 1960年代の終わり頃、
「本日を持ちまして日本はUSAの戦争借財を返還しました」というラ
ジオニュースをニューヨークで聞き、感動したことを覚えています。
日本という言葉さえも世間から注目されていなかった時、このニュ
ースの重みは貴重でした。
特に最近帰国した折、いろいろ起こる信じられない事件に心を痛
めていたので、特に嬉しいことでした。フォーブスマガジンを読むチャ
ンスのない日本の方々と分かち合い、嬉びあえればと願って。
ニューヨークより