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観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
感じる事を書いています。

ゴカイを誤解しないで

2005年10月30日 | 自然・環境
10数種の絶滅寸前種や絶滅危惧種が生息し、学術上からも大変貴重な場所である徳島市の沖洲海浜でマリンピア二期事業の人工海浜周辺の突堤や護岸工事が予定されている。このため、日本野鳥の会徳島県支部が、沖洲海浜の良さをもっと認識してもらうため、学習会29日(土)と観察会30日(日)を開催した。講師は、鹿児島大学理学部の佐藤正典助教授、先生はゴカイ類、カニ、貝などの底生生物、いわゆるベントスの専門家で、干潟を中心とした有明海の水質浄化機能について造詣の深い方である。徳島の沖洲海浜の調査は今回で3回目である。過去の2回については、参加させていただいたが、残念ながら今回は行事が重なったので、参加することが出来なかった。代わりに高松空港まで車でお送りする役を担当し、車中いろんな話を聞かせていただき楽しかった。
特に、貝類やカニの仲間で日本にほとんどいなくなった貴重な種が、沖洲海浜にはこれだけ多くいるということは、素晴らしいことだと言っていた。大学も法人となって大変らしい。先生のように即、利益に結びつかない「ゴカイ」などの研究は、肩身が狭いらしい。
しかし、食物連鎖のピラミッドの底辺が、多様で広いほど豊かな生態系が築かれるのであって、そのための研究も地味ではあるが貴重と思う。ピラミッドの頂点に君臨し、他の生物の生殺与奪の権を握っている人間としては、これら生物の多様性こそが必要なのである。
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