観・環・感

野鳥観察や旅行、映画などの趣味と日常生活や世の中の状況について、
感じる事を書いています。

高速道路予定用地にて

2008年08月08日 | 野鳥
ちょうど今くらいの時期から北の方の繁殖地から南の方に渡る途中のシギ・チドリ(旅鳥)が湿地で骨休みをしているのが観察できるようになる。


右からアカアシシギ、アオアシシギ、アオアシシギで赤、青、青と並んでいる。
最後がキアシシギなら赤、青、黄と揃うのだが。
この水辺なんと徳島市川内町の高速道路予定地の水たまりであり、サツマイモ畑のど真ん中にある。
しかし、毎年ここで春と秋に多くの旅鳥たちを観察することができる。シギ・チドリの仲間だけでなく大変珍しいカモメの仲間の旅鳥を発見することもある貴重な湿地だ。
この高速道路は、県南部へ南進しているのだが、新設部分の全線が開通するする頃にはさらに県南部の人口減が加速化していることが予測されている。
また、そのときには一般道の渋滞も解消されていることが想定され、わざわざ高い高速道路の利用料金を払ってまで高速道路を利用する人がそれほどいるのかと
懸念されているルートである。
そうは言っても、着工が決まった道路はそのうちに工事が始まり、この湿地はなくなる。もちろん偶然にできた湿地に対する代替地もない。
むしろこのような湿地は減っていく一方だ。
しかし、このような水たまりにこれだけ多くの水鳥が来るというとは、適当な水たまりを作ってやりさえすれば、旅鳥たちの中継地の機能は果たせるわけだ。
道路予算もへんな支出や天下りのために無駄に使うのをやめて、こういう湿地を作ることに少しだけ回してもらえないだろうか。

アカアシシギ27.5cmとアオアシシギ35cmの大きさの違いがよく分かる。