in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

慟哭のハイチ

2011年06月04日 | Haiti
『慟哭のハイチ 現代史と庶民の生活』を読み返した。
佐藤文則著(凱風社、2007年7月)
ISBN978-4-7736-3107-4 C0022

滞在期間が通算1年をすぎ、わかった気になっていたハイチのことを、まだまだわかっていないことに気がついた。不便さやフランス語の壁を言い訳に、この国のことを理解しようとしていなかったんやなと。

定職に就くことがどんなに難しく、収入を得るためには何でもする気でないと、生活していけないのだろう(写真:路上のごみ山のすぐ横で商売する人々、筆者撮影)。そう考えると亡くなったDを採用した自分は彼にチャンスを与えたことになるのか。何とか労災がおりたので、遺族のしばらくの生活費となることが彼の生きた証となるのだろう。

日本で震災が起こった後のお見舞いも、今回の捻挫後のハイチ人たち(通りすがりの人でさえも)の気遣いも、それを気づかせてくれる。マイナス面ばかりを見てきたが、ハイチのいいところも記していこうと思う。