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in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

またテロ、そして延期

2008年06月06日 | 学校建設
出勤前に、Colombo郊外のMoratuwa近くで、路線バスが爆弾テロに合ったと携帯にメッセージが入る。最初は数人と報告された死亡者数も、徐々に20名近くに増え、被害の酷さを知る。うちの職員は無事であったが、職員の知り合い、他機関の職員などが帰らぬ人となった。

午前中はKalutara中心とした水害地区への支援についての会議に代理で出席する。先週から降り続いた雨は至る所で洪水を起こし、今週にかけて食料品、生活用品の配給が行われた。水が引いた現在、以下の項目について検討される。
 1)井戸の清掃
 2)便所(肥溜め)の清掃
 3)家屋の清掃
これって(特に1と2)、行政の仕事ちゃうの?って常識は通用せず、どこの機関やNGOが支援するか、希望団体を募っていた。保健省の役人も来ていて、活動時にはスタッフの技術指導を受けるように、と高圧的に発言していたが、「自ら、率先して動かなあかんのちゃうの?」と言いかけてやめた。個人の発言を所属団体の発言と取られてはいけないからだ。気をつけよう。

その会議の途中で、電話やメッセージが携帯にバンバン入り出す。無視していたが、どうも出ざるを得ない雰囲気で、対応し出すと、月曜の学校着工式はBatticaloaでの治安に問題があるので延期となった。がっくりする。

職場に戻って、着工式延期の旨を、ドナー、関係会社、役所、大臣、現場事務所等々に電話連絡もしくは書面連絡する。その合間に、Colombo事務所でその学校に関する工事契約書の業者とM大ボスの間での調印式があった。考える暇もなく、2.5億円の契約書にWitness(連署人)として署名する。

いくつかの事業終了のため、今月末で解雇される十数名の職員の2名から相談を受け対応する。進路相談というよりも、何でもするから解雇通知を取り上げてもらえないかと懇願に近い内容であった。自分にはどうすることもできないので、上に伝えることだけを約束する。

津波復興時は「質より量」が優先され、さまざまな人材が採用されたが、ここにきて優秀な職員ばかりに淘汰されてきている。経験の少ない職員でも、語学や文章がきちんとできたり、勤勉であったり、言われたことはきちんと守る職員は別の機会が与えられ、これまで胡坐をかいてきた職員たちは窮地に追い込まれている。

Trincomaleeの別プロジェクトの始動に関して、図面や書類を揃えていくが、思考回路が停止しつつあり、とりあえずの資料を現場に送り、週明けに対処することを詫びる。

そんなこんなで激しく散らかった机上を片付けていると、Kandy近くで夕方の通勤客で込み合う路線バスが爆弾テロに合い、数名死亡というメッセージを受け取り、さらに気が滅入る。

明日の結婚式用に裾上げを頼んでおいたズボンを、一ヶ月近く取りに行っていない事を思い出し、閉店間際に滑り込む。

明朝、日本に帰国されるお世話になったKさんの送別会に顔を出し、一日が終わる。疲れた。疲れた。