in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

小学校調理室の竣工

2006年06月19日 | Weblog
WFP(世界食糧計画)との共同事業により、津波の被害を受けた小学校に初めての調理室が完成した(写真は竣工直前)。30平方mほどの小さな台所で、5名の調理員により、白米に豆カレーといった簡単な食事が、午前10時頃に全校生徒約400名に配られる。

この小学校区は、比較的貧しい家庭が多いため、朝食を食べられずに登校する児童が多い。そこで、以下の2点を目標に、学校給食事業が始められ、うちの組織がその器(建物)を担当した。

1)給食めあてでもよいので、まず児童が学校に来るようにする
2)食事を取ることで、学業に集中できるようにする

この給食が一日一回の食事となる児童もいる。給食がなければ、食べるために働かねばならない。勉強どころではないのだ。学年が上がるにつれ、学校に来なくなる児童が増える。こういった悪循環を改善しようというのがこの事業の狙い。

(恥ずかしながら、建設途中は事業背景まで理解せずに、担当部下に任せっきりにしていた。現場で担当者らの説明を聞き、なかなかいいことしてるやんと感じた。)

ちなみに本事業費は1棟あたり約2,500米ドル(設計監理料含まず)。これで今後数多くの子供たちの未来に貢献できるなら、意味のある事業と胸をはれる。