朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

山科毘沙門堂

2010-12-01 | 京都の文化(秋)
蹴上から地下鉄で山科へ。駅から徒歩20分くらいで毘沙門堂、ただしこの時は途中の疎水で少し散歩し、さらにもっと奥に在る一軒屋の和食店に昼食のため寄り道しました。



まさに、もみじのまっさかり。



拝観料をはらって入山しましたが、受付で「これから寺のものが説明をするので時間があれば本堂でお聞きください」と。



予備知識なしで拝観したのですが。毘沙門天とは、持国天、増長天、広目天と共に四天王の一尊に数えられる武神で、普通のお寺では本尊の守り神なので端に祭られているが、それを本尊としている寺は、京都で三つしかない。ここと鞍馬寺と、なんとかいう山奥の寺。

虎がそのシンボル。虎年生まれは偉くなりお金も沢山入ってくるそうです。

その後、奥殿の襖絵を解説してくれました。見る場所と角度、光線の具合によって、絵の中の人物が動き、机が移動する不思議なアートです。ただし現代の「だまし絵」ではなく中世の日本画です。

遠近法をうまく工夫しています。

木の枝に雪が積もったり、消えたりする工夫は、画材と絵の具の反射の具合を調整しているようです。

古くから襖絵の変化を記した文書はあったのだが、どの絵がどう変化するのかは近年になって懸命に探して見つけ出していると説明がありました。NHKテレビのドキュメンタリーにも取り上げられました。



奥の庭には池がありたいそう立派でした。

真っ赤になっているのは、かえでではなくドウダンつつじ。



説明してくれた寺のおとこしさんの話術が実に関西的。「毘沙門堂のきみまろ」と呼ばれているそうです。

この最高の紅葉シーズンの週末、清水寺など有名寺院は数万人の拝観で一日で一億円近い収入。一方、この寺には800人で30万円だったとか、「きみまろ」曰く。


コメント (3)
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