朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

近江日野商人館

2014-05-07 | 国内各地の風物
滋賀県は、かつて近江の国とよばれていて、近江商人を多く輩出しました。



400年におよぶ近江日野商人の歴史と商法を知ることのできる旧家が資料館になっていました。



近江商人として有名な地域は、日野、八幡などが知られています。ここ日野の商人は、江戸時代に漆器の「日野椀」を全国的に販売していました。その後、商品は薬が中心となっていったようです。



この資料館には、驚くほど多くの資料が展示されていました。



こんな美しい「引札」が何枚もあります。引札とは、江戸から大正時代にかけて、商店、問屋、仲買、製造販売元などの宣伝用広告チラシのことです。



恵比寿大黒など、めでたい題材を用いているものが多いようです。



鉄砲の製造と販売も重要な仕事でした。鉄砲鍛冶の物語は同じ滋賀県にあり、先日亡くなった山本謙一さんの小説「夢をまことに」の主人公、一貫斎の故郷「国友村」が長浜の郊外にあります。



最近古い倉の床下から日本最古の国産ワインが発見されました。茨城県牛久の神谷酒造所の昭和初期の製品です。(友人の親戚が経営していました)

旧式の電話機と電話室もあります。



二階の壁面いっぱいに「日野の千両店(たな)」(支店、枝店のチェーン店方式)の詳細な資料が貼りだされています。

「日野大当番仲間」なる商人ギルドの資料もあります。

「日野商人定宿・定休所」を指定して全国に宿泊所を設定していて、その看板があります。現在もその看板の発見に努めています。

「家訓」、商いの基本方針を杉板に書き記して子々孫々に伝えています。

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Wikipedia「近江商人」記事によれば、”近江商人の流れを汲むとされる主な企業”には、以下だと書いています:
 高島屋
 藤崎
 トヨタ自動車
 伊藤忠商事
 丸紅
 住友財閥
 トーメン
 ニチメン
 兼松(旧 兼松江商)
 ヤンマー
 西武鉄道
 日清紡
 東洋紡
 東レ
 日本生命
 ワコール
 西川産業
 武田薬品工業
 ツカモト
 白木屋(1967年に東急百貨店に吸収)
 三中井百貨店(1945年の終戦とともに消滅)

※ ちょっと驚きです。
コメント
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