朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

清須会議

2013-12-05 | もろもろの事
映画の話題です。



三谷幸喜が原作・脚本・監督したこの作品を鑑賞してきました。

彼の作品はわりに好きでこれまでも「ザ・マジックアワー」はいい映画だったと記憶しています。(このブログに感想を書いたかなと思って、検索してみたのですがやはり書いてはいません)

さて「清須会議」です。
織田信長が明智光秀の謀反により暗殺され、それを知った豊臣秀吉(当時は羽柴秀吉)があっという間に反乱軍を押さえたあと、織田家の重臣たちが織田家当主を決定した会議を描いています。清須評定とも言われています。

よく知られているように、この会議で従来の筆頭家老の柴田勝家(役所広司)は秀吉(大泉洋)のしたたかな交渉術により、池田恒興(佐藤浩市)や丹羽長秀(小日向文世)に裏切られ多数派工作に失敗します。

この決定により秀吉の織田家乗っ取りと天下統一のスタートが切られました。

映画の作り方は、三谷流で確かに面白いし、トップクラスの俳優を配しているので上手に演じられています。しかし「史実」という枠がある歴史物は、奇妙奇天烈なシナリオを書くわけにいきません。おまけに、あまりにも有名俳優を並べすぎて、個々の役者の持ち味を発揮するところまではいっていないので、見終わって消化不良気味となりました。残念。

柴田勝家派の裏をかいて、信長の長男(光秀謀反により二条城で死亡)の長子「三法師」、当時3歳、を高く抱いて重臣たちの前に登場し、全員にひれ伏させる場面。とてもドラマチックな絵となるので、この映画でもハイライトされました。


 (引用:Wikipedia織田秀信)

史実では、直系の孫がいくら若いといっても、後継者となるのは当時の習慣で自明でもあり、その後見人をだれにするかが主導権争いのポイントだったようです。その点では勝家の意見がとおったわけですから、「裏をかいた」とはいえません。

絶世の美女で信長の妹、お市の方(鈴木京香)は徹底的に秀吉を嫌悪し彼を追い落とすために本心では好きでもない勝家を色仕掛けで味方につけ、ついには結婚までする。秀吉はお市様に強く憧れていたのでとても悔しがる。・・これも「史実」ではそうではなくて、秀吉自らがその縁談を提案した手紙が残っているようです。

清州会議のわずか9ヶ月後、琵琶湖の北にある賤ヶ岳で合戦の火蓋がきられました。

賤ヶ岳の麓にはきれいで静かな池(余呉湖)があります。その記事はここ

コメント
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