朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

チリ鉱山事故救出、映像の威力

2010-10-15 | もろもろの事
8月5日落盤事故により地底700メートルに閉じ込められた33人が、10月13日(現地時間)69日ぶりに無事全員救助されました。

事故発生17日後、捜索用ドリルの先端に巻きつけられた手書きメッセージにより奇跡的に全員の生存が確認されました。それ以降、食料、空気、医薬品などの物資の差し入れに加えて、手紙、電話、そして映像(テレビ電話)が双方に通じる手段を作り上げたことで、地中の被害者と地上の家族友人との通信が確保され精神の安定に大いに役立ちました。発見されてからでも52日が経過しています。


CNNの英語サイトを見たところ、こんな記事を見つけました。



これは地底に降ろした小型のテレビカメラです。音声を拾うマイクも内蔵されているのでしょう。地上からの映像を映す小型モニターも送り込んだようです。

胃カメラで証明されているように、喉から飲み込めるサイズの超小型カメラでも精密な映像が撮影できるようになりました。

今回は、世界中が固唾をのむ中、情報通信技術(ICT)が大活躍しました。地底で救出カプセルを送出する現場もリアルタイムで中継していました。チリの大統領は、チリテレビ局のオーナーで富豪。しかもそのテレビ局は最近、米国CNNテレビの親会社に買収されたとのこと。

現場中継の映像は、救出パイプの出口のすぐ近くの位置にのカメラで赤いヤッケを着た大統領と救出された鉱山員が抱き合う場面をまじかで撮影していました。その映像は全世界に生中継されました。

ソ連崩壊のきっかけとなった東欧ルーマニアの政府崩壊は、当時広く浸透し始めた衛星テレビを彼の国の一般民衆が見るようになり、政府幹部の腐敗がCNN等のテレビ報道であからさまになったことから始まりました。

ICTイノベーションは社会を変える力を持っています。
コメント (2)
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