朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

奄美大島の水害

2010-10-27 | もろもろの事
記録的な集中豪雨がこの島を襲い、道路、電気、通信などのライフラインが遮断されました。


引用:GoogleMap

2004年10月の新潟県中越地震でも山古志村が孤立しましたが、過疎地のライフラインの信頼性確保は経済的に難しい問題を含んでいます。道路、電気、ガス、水道、通信の確保には、複数のルートを平常時から用意しておく必要があります。人口密集地あるいは平野であれば周辺地域から供給が可能ですが。

今回の奄美での通信途絶は、固定電話も携帯電話も通じなくなり、地元のFM放送局が24時間放送で一方通行ではありますが、情報提供、はげましメッセージや個人的な呼びかけをおこなっているようです。

電話の通信ケーブルの多くは道路に沿って電柱を立てそこに張られています。今回はその道路自体が洪水で寸断されたようです。電力線も切れたので、ケータイ電話の基地局にある無線機の電源がなくなりました。多少の停電には蓄電池でバックアップしているでしょうが、長時間はもちません。また、基地局と電話局本体との中継線も道路沿いの電柱に頼っていますからこれも切断されたでしょう。(都会の基地局と電話局の中継線は歩道に埋めた光ファイバーケーブルが多い)

固定電話(家に設置しているもの)の通信線は、一軒ごとに2本一組の銅線が配線され電柱の上で数十軒ぶんをまとめて大きな束にした上で、電話局まで繋がっています。一軒ずつ区別して接続するので復旧工事も時間がかかります。その点では、無線技術を使う携帯電話のほうが復旧は早いでしょう。

携帯電話ネットワークは、災害時に大変に便利です。しかし今回のように途中の中継路や電源、もしかすると基地局を収容している鉄塔なども洪水で流されたのかもしれません。今回の災害で、規制当局の総務省や携帯電話会社も今後の対策を考えるでしょう。いまでも、臨時の移動式基地局を船に乗せて沖合いの持っていけば、利用者のケータイの電池に残量がある場合(車のバッテリーから充電するとかすれば)通信できます。


引用:ソフトバンクモバイルweb

すでに大きなイベントで人が集まるときの携帯通信確保のために、こんな装置があるのです。それを各ケータイ会社が防災用に備蓄するのが良いのでないでしょうか。
コメント (2)
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