朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

お豆腐狂言茂山千五郎家

2008-12-30 | 京都の文化(冬)
HANAGATAというグループ名で、掲題の若手狂言師5人(正邦、宗彦、茂、逸平、童司)が、新しい狂言に挑戦しています。
 12月23日に先斗町歌舞練場にて、公演がありました。
 宗彦さんは、昨年のNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」に、落語家の息子役で出演していたのでご覧になった人も多いのではないでしょうか。逸平さんも最近メディアにでる機会が多いようです。
 京都のFM局アルファステーションのトーク番組で、この公演を知り行ってきました。
 昼の「木竜(もくりゅう)うるし」(木下順二作)は、樵が山中の池の底に偶然発見した漆(うるし)の天然溜まりをめぐる話。そんな風に漆が自然に溜まるものなのかしらと、話しの前提に首をひねりつつ。演技は大変な熱演で迫力一杯でした。
 あと新作「歌ほめ」、落語から原作をとっているようです。
 次の「節分」では、「ぶあく」の面を付けた鬼が出てきます。(面については、本Blog2008-12-19記事を参照)
 鬼が人間にだまされるのですが、すこしかわいそうでした。

 最後に、舞台に出演者全員がそろって、
 「つけ祝言」”たわらを重ねて 面々に たのしうなるこそめだたけれ”
 とても幸せな気持ちになりました。

 あまりに鑑賞後の感じが良かったので、当日券を購入して夜の部も鑑賞しました。
 夜公演は「縄綯(なわない)」と、逸平が作・演出・出演までこなす借金取り撃退の「かけとり」、さらに、わかぎゑふ作・出演の「わちゃわちゃ」はお色気満点の、女医をめぐる“コント”。わかぎさん(女医役)は劇団「リリパットアーミーII」を主宰。

 数枚の写真と極簡単な解説が、下記の茂山千五郎家Blogの2008-12-26記事に掲載されています。
http://www.soja.gr.jp/blog/
 切符のもぎりから、終演後のお客の見送り、ロビーでは茂山千五郎さん、七五三さんらのサイン会まであり、一家総出の暖かい、とても家庭的な公演でした。




宗彦さん、開場のときは、この様に普通の洋服姿でモギリをしていました。
 


 終演後は、袴姿で出口の外で、見送りやサイン、ファンと写真に収まっていました。
 伝統芸能も、こうやって歴史を守りつつ新しい観客の獲得と演目の更新を図っているのですね。

コメント
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