「卵子提供での出産が急増」というニュースが、NHKで取り上げられて、テレビでもラジオでも情報が流出してる。かなり具体的に統計に基づく報道だし、重要な問題について取り上げているNHKの姿勢は高く評価できるし、多くの人が知るべき問題だと思う。なにせ、6組に1組の夫婦が不妊治療をしている現在、卵子提供問題も自分のことかもしれないし家族のことかもしれないし友人のこことかしれないし、ともかく他人事ではないのである。
↓電車に乗っておでかけなのに・・・・しっかり寝ちゃった子ども
ただ、40代のオンナとまとめられる世代にいるわたしの正直な感想は、NHK報道から届く単純なメッセージは「30代後半になると女性の卵子はだめになる」というストレートなもので、聞き取り手にとってもっと配慮した報道にしてほしいと思うのである。
また同時に、卵子提供することが、どの程度女性の健康にとって有害なことであるか、ちゃんと報道して若い女性に安易に卵子提供に走らないように理解してもらうことも必要。わたしはもう提供できる年齢をはるかに超えてしまったけれど、卵子提供だけで60万円もらえるとなると、簡単なことだと思って手を出す女性だって少なくないと思うのだ。ネットでそういうアルバイトも紹介されているというし、医療倫理問題をもっと真正面から検討する必要もある。
不妊問題はわたしにとっても大きなテーマなので、いろいろと情報収集しているのだけれど、今回読んで勉強になったのは、家田壮子の「産めない女に価値はない?」。彼女ならではの、多くの人にインタビューした記事をまとめたもので、つぎつぎと登場する不妊治療の苦しい経験は、なんとも切ない気分にならされるのである。事例としては、不妊治療を経験している夫婦や、不妊治療をへて子どもを授かった夫婦、あるいは精子提供で妊娠したシングルマザーの事例を紹介。
↓元町のイタリアンバーへと子どもを連れてお出かけ
「そんなにしてまで子どもがほしいの?」っていう単純な発想をもつ部外者も多いだろうけれど、当事者にとっては死活問題。当事者にしかわからないのであって、他人がどうこういう問題ではないのである。ただ、少なからずの女性にとって不妊治療は、夫婦間の紛争と同じで「意地をはって」しまって不妊治療にのめりこむ女性も多いのが現状のよう。不妊治療を通じて、夫婦のキズナが強くなった夫婦の事例が多いので、ちょっと励まされるところもあるけれど、不妊治療って想像を絶するつらい経験だろうと察する(あくまで察するだけで、部外者でしかないけれど・・・・・)。お金もかかるし、ストレスもたまるし、夫婦のセックスは子育てのためのツールになるし、そんなに苦しまなくっても・・・・というのが、不妊治療を経験していない多くの部外者の感想かもしれない。それも、20代から30代っていう人生で一番楽しい時期のはずに、つらい治療を続けるのは、とても大変なこと。
↓ポテトサラダより生ハムが気に入ったらしい子ども
わたしの愛読雑誌「VERY」でも、不妊治療問題は時々とりあげられるのだけれど、たまたま見つけたのが、不育症の問題(VERY、2012年5月号)。ニンプの10-20%に発生するらしい、妊娠しても流産してしまう問題で、なんと、妊娠33週で流産してしまう女性の事例まで紹介されていて、「無事臨月が近づいているからと言って、ビールばっかり飲んでてはいかん・・・・・」と反省したのである(が、実行には至らず)。
不育症は、治療すれば、無事に妊娠の継続は可能だそう。それでも、せっかく妊娠しても流産を繰り返してしまうっていうことの原因が分からなければ、子どもがほしい夫婦にとってはとてもつらいこと。不育症の治療をしている病院は少ないそうで、VERYで紹介されている先生も、初診が4-5か月待ちだそう・・・・ひえええ・・・・・1年に12回しか妊娠のチャンスがないのに、そのうち4回くらいは待機しないといけないなんて、ちょっとひどい状況だなあ。
一緒に子作りを目指していた仲良しの友人は、苦労して医療には頼らない不妊治療をして、「テストで陽性なの!!5週目みたい!!」って電話をくれたのが、すでに3種間くらい前。昨年流産しているので、無事育ってるだろうか・・・・・タイまで行って不妊治療外来の医者とのカウンセリングで、「人工授精で6つ受精卵をつくって、そのうち自分の好きな性別の子どもを好きな数だけ子宮に戻せる。4-5万ドルかかる。」っていう医者の発言をきいて、「そこまでしたくない・・・・」って自然に任せることに決めた彼女。
日本滞在で、ずっと子どもと一緒にいて、一日一回はあとで相当後悔するくらい子どもをしかってしまうわたしけ。やっぱり児童虐待の傾向があるなあ・・・と自分の性格をなおさんといかんなあと反省。今朝もすでに子どもをおこっちゃったので、あとの時間は仲良く笑顔で過ごそうと思うのである。