ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

Kramer vs Kramer 再考

2011年05月31日 | カンボジアの母子保健

 

 

大学のジェンダー学の講義で、時間がとれたら必ず上演する映画「クレイーマー・クレイマー」。

オトコの子育てを描いた映画なのだけれど、女性の自立についてもじっくり考えさせられる名作。1979年作だから、ちょっと子どもの権利の視点が弱いところがいかんのだけれど。

↓出産以降行ってなかったネイルアートの店に子どもをつれてくわたし

ジェンダー学では、学期の最初のほうで映画「トッツイー」を見てもらって、「ジェンダーってなんだ?」って考えてもらう。トッツイーは、コメディだけれど、ともかく面白いだけれなく、男女の役割とか女性が男性に従属させらていることに気づきを与えてくれる映画なのだ。

講義では、ジェンダー視点から社会を分析することを通じて、学生たちにジェンダー平等の社会をどうやって構築していくことに貢献できるか、女性に対する差別を身近なところからなくしていけるかについて考えてもらうことに焦点をあてているわたし。

 

↓お菓子を毎日食べるようになった子ども

そこで、講義では、ジェンダーと教育とか、ジェンダーと保健(リプロ)についてざくっと講義をして検討してもらう。その流れで、ジェンダーと家族について考えてもらうような流れにしているわたし。

ジェンダー学といっても、わたしのアプローチは女性の権利擁護の視点から。

女性の権利といえば国連女性差別撤廃条約。条約を勉強しながら分野毎の女性の権利に焦点をあててるので、男子学生にはつまんないかな?

そこで、けっこうまじめな講義が続いたあとには、娯楽?として?ちょっと休憩の意味もかねて、「クレイマー・クレイマー」を見てもらうことで、子どもの権利と男性が育児をすることについて考えてもらうようにしているのだ。

↓自分であけて食べたいらしい

 

クレイマー・クレイマー、何十回と見ていてセリフまでけっこう覚えているのだけれど、なんと出産後に見たのは初めて。

いやはや、自分に子どもができると、まったく違う視点から見るものだなあと・・・

子どもを夫のところに置いて自分探しの旅に出る奥さんの追い詰められた状況と苦しみを考えると、ウーマンリブが女性の自立や自由獲得のために果たした役割は大きいなあと思うのである。

↓どこでも写真をとられる子ども、お客さんにまで写真とられてるし

 「なぜジョアンナ(妻)は、子どものことを愛していて裁判で親権を獲得するために必死に戦って勝ったのに、最後には子どもを夫の保護下におくことに決定したと思う?」っていう質問は、学生にはむつかしすぎるみたい・・・・

 

大学生くらいだと、親権とか、まだぴんとこないんだろうなあ。わたしもそうだったもんなあ。

いずれにしても、クレイマー・クレイマー、改めて名作だと思ってしまったのである。

 

 


進んだあ!!!

2011年05月30日 | カンボジアの母子保健

 

とっても元気で、暴れまくってる子ども。毎日、いろんなことができるようになってて、子どもの成長にはびっくり。

↓久しぶりのブルーパンプキン、やっぱり洗われてる子ども。

 

 

最近は、毎夜、ベッドの上ではいはいの練習に励んでいる様子。

 

お尻を持ち上げようとして・・・・・えいこらしょっと・・・・・

でも、なかなかうまくいかずに・・・・・ぽてち、って転んじゃうのであった。

 

でも、ちょっと進むようになってきて、ベッドの上で移動可能・・・本能なんだよなあ、すごいい。

すでに母乳育児も半年。子どもは夜ぐっすり寝るのに、母は3時間毎に目覚めて母乳をあげないといけない状況はまだ継続中・・・・

母乳がでなくなる時、いつくるんだろう。ストレスたまってても、飲みすぎで二日酔いでも、母乳だけはたんまりでるわたし。アルコール入り母乳も大好きな子ども、あーあ、大丈夫かなあ。

 

それにしても、子どものこと心配しないで、好き放題飲めるようになるのはいつなんだろう・・・・

 

 

 

 

 


たくさんの人と出会える韓国料理店 CHINCHIN

2011年05月29日 | カンボジアの生活

 

 名前が気になっていて、ずっと行ってみたいと思っていた韓国料理屋さん、CHIN CHIN.

↓パックさんがわたしのスカーフで作ってくれたお洋服のこども☆ 

 ↓ CHINCHINでは、焼肉とかは店の外で焼くみたい

 とってもアットホームなかんじのお店で、満員ってかんじ。

↓貝もおいしいし、焼きものも辛くて超おいしい☆

 韓国料理としてはめずらしく、生ビールがあるのがとってもうれしい。さらに、値段みなかったけれど、ビールはかなり安いのではないかと察する。がんがん飲んで、気持ちよく酔っ払っても、お会計はびっくりするくらい安かったのである。

↓イカの蒸し物

 いろんな人が来ているのだけれど、お店のママが、異人種交流を促進していて、わたしたちも韓国人とか中国人のお客さんと入れ替わり立ち代りおしゃべり。

酔っ払ってて、何話してたか、あんまり覚えてないけれど、もらった名刺を見ると、まあ、いろんな職種の人がいるんだなあ・・・と思ったのであった。

この店、料理の味はかなりおいしいので、お気に入りに追加!!

 

 

 

 

 

 


お手洗いのしつけ

2011年05月27日 | カンボジアの母子保健

 

 

パックさんが、「お手洗いのしつけをしたいから、容器を買いたい」というので、おまかせすることに。

↓毎朝、青いバケツに座らせるそうな

これで、ちゃんと便がでたというから、すごいではないか。

↓でも、トイレしながら、食べさせていいの?????

なんだかよくわかんないけれど、子育てのことはパックさんにまかせよう・・・・・

 

 

 


Elsewhereで水浴び?

2011年05月26日 | カンボジアの母子保健

 

 

 

マレーシアですっかり好きになったプール。

プノンペンでも、どこか行きやすいところないかな・・・それも無料で・・・って探してたら、ゆりちゃんママに教えてもらったのが、Elsewhere

 

↓ゆりちゃんと遊ぶ子ども

 

 

ゆりちゃんめぐって、きんちゃんとうちの子どもがいるので、「三角関係」ってカンボジア語で言う?ってマウに聞くと、「トラウハーオイ」って妙に納得。

↓サンドイッチ、味は超濃いし油たっぷり・・・・でもゆりちゃんかわいい☆

 

誰もいないので、ゆりちゃんたちとわたしたちで、お店全部を貸しきり状態。知り合いにあったりしたら水着だしはずかしいなあと思いつつ行ったのだけれど、考えてみたら、平日の昼にバーにやってっきてわざわざまずい食事を食べる人もいないよなあ・・・・

 

「まだ水浴びする?」ってマウに聞かれ、「水浴びじゃなくって、泳ぐの」って訂正するわたしたち。カンボジアでは、子どもをプールに入れる習慣はまだないだろうし、水浴びしてるように見えるんだろうなあ・・・

 

↓プール大好きの子ども

 

 

大学の講義でストレスたまりまくってるわたし。

リプロについて、い男子学生とか僧侶とかとまともに語ることに限界を感じつつ・・・・

 

 


ASEANでの女性の権利擁護

2011年05月25日 | 女性の自立

 

アセアンにおける女性の権利擁護のための論文を書いているわたし。

なんと、日本語で書いてるので、超大変~ !!!

ここ数年、論文とかまともな文章は英語でしか書いてないし、そもそもジェンダーを語るときって必ず英語なので、日本語の言い回しとか知らないのだ。

↓母が仕事中には一人で遊んでもらう

 

カンボジアにずっと住んでいると、国際レベルの動向には常に留意してても、地域レベルでの視点が抜けてて、論文を書くことでとってもとっても勉強になるなあ・・と思うのである。そういえば、あの時の会議で、こんな発表があったよなあ・・・・もっとまじめに聞いておけばよかった!!とか反省したり。

↓久しぶりに見てみると、おもちゃを手でつかめるようになってる・・・子どもは進化してる!!

 

で、アセアン。

アセアンでは、女性の権利擁護のための取り組みは、実はけっこう前からすすんでいて、2002年にはすでにアセアン女性委員(ACW)という組織が設立されているのだ。なんと、カンボジアは昨年この委員会の議長国だったのだ・・・・そういえば出産してた頃にシエムリアップでアセアンの会合があったなあ・・・女性省の長官とご飯食べたとき、お孫さんの出産の話のついでに、アセアンのそんな話してたなあ、とかふと思い出すのである。

で、そのACWに加えて、2010年にはアセアン女性と子どもの権利擁護委員会(ACWC)というのが別途設立されて、まあ、ややこしいことになってるのだ。

ACWには子どもの権利擁護がはいってないから、新しいACWCを設立して、女性と子どもをひとまとめにしやおうってことらしい(←ヒアリング情報)。

個人的には、子どもと女性をひとまとめにするのは反対。確かに、重複しているところは多いのだけれど、女性と子どもでは抱えている問題も異なる。こういう議論って、よくあるんだけれど、やはり、女性は女性で集中して人権擁護の取り組みをしたほうが効率的なのだ。

ただ、このACWC、まだ設立されたばっかりで、まともな活動計画もなく、これからどうやって活動計画を作って予算を確保するか、などなど、課題が山積している様子。

↓哺乳瓶もつかめるようになってて、すごい!!

地域の人権保護の枠組みって、南北アメリカではOAS、アフリカではAU、欧州では欧州議会が中心となって進んできていて、アセアンもそれに続こうというもの。でも、地域レベルあるいは国際レベルでの人権保護メカニズム構築のためには、人権侵害が発生した場合に迅速に救済措置がとられるかどうか、人権侵害に対して当該国に法的拘束力をもつ勧告を出せるか、が問題となるのだ。

アセアンは、多様性を前面に出して、人権については語らないことで設立された組織。

そのアセアンで、美辞麗句以上に本当の人権擁護のための取り組みができるかどうかは、とってもとってもチャレンジングだなあと思ってしまうのである。

 

 

 

 

 

 

 


父親になるのにベストな国は?

2011年05月24日 | カンボジアの母子保健

 

 

コメントでいただいた質問、「父親になるのにベストな国は?という議論はないのでしょうか」。

質問って、質問する人がどういう関心を持っているのか、どういう立場にいるのか、色々想像できたりするところがあって、こっちの方が、「なぜそういう関心を持っているのかな」って考えてしまうのである。だって、ジェンダー専門家なのに、考えたことがなかった視点で、超面白い発想ではないか。

 ↓お友達にいただいた三輪車にさっそく乗せられるこども

 

確かに、そういう調査があったもいいよな・・・と思ってしまうのである。

ただ、女性の場合、途上国だと、妊娠して母親になることが「命がけ」である場合が多いのだ。男性は、父親になることが「命がけ」であるとは、ちょっと言いがたいだろう。

例えば、カンボジアでは、妊産婦死亡率は10万人当たり462人。2008年の国勢調査では、0-4歳児の人口が約130万人なので、単純に計算すると、2005-2008年の4年間に6000人の女性が妊娠を理由に死亡しているのだ。ということは、一年当たり、1500人。一日単位だと、4人亡くなっていることになるのだ!!なんともすさまじい数値ではないか!!

「父親になるのにベストな国は」という問いは、多分、男女平等を進めていく上では、とても重要な問いなのだけれど、それは家父長制が破壊して、男女ともに平等に子育てに参画していく社会が構築されていくという視点からで問いかけてみることで、いろんな視点から分析できるのではないかな。現状では、この問いについて、どの視点で回答するかってところからはじめる必要がある気がするなあ。

 

 

 

 

 


新しいチャイルドシート

2011年05月23日 | カンボジアの母子保健

 

 

また、お友達一人が日本へと戻ってしまうことに。

↓最後に、エレファントバーに遊びに行くわたしたち

妊娠前には、一緒にがぶがぶお酒を飲んで、妊娠中には、腰痛のひどさとかこわーいアドバイスをいただいたお友達。子育てのアドバイスも色々してもらってたのに、もう日本・・・・

↓日本にもって帰られないからということで、いただいたチャイルドシート

長くいると、いろんな人が去っていくなあ・・・・仲良しが去っちゃうのは、とってもさみしい。頼りにしてた先輩ママだったし。

でも、元気なら、きっとどこかでまた会える気がする。日本は子育てには大変な社会だけれど、お子さんがすくすくと育つといいな☆

 

 

 


ベビー君はお元気ですか?

2011年05月22日 | カンボジアで感じたこと

 

 

ベビー君はお元気ですか?

 

という言葉とともに届いた携帯メールは、お世話になった方から。

「しばらくパソコンが見れないので、携帯メールしか出来ません」という内容とともに、胃がんがすでに他にも転移していて、これから抗がん治療にはいるとのメール。

「今日は予定が詰まってるのですが、明日お見舞いに行きますので、病院名を教えてください」と回答すると、しばらくして回答がって、日本で治療中とのことで、愕然とするわたし。

仕事も順調で軌道にのってきたばかりだったし、大切な奥さんとお嬢さんをカンボジアに残して、どんなに心配だろう・・・抗がん剤ってとっても強いって聞くけれど、どのくらい大変なんだろう・・・

締め切りにきっと間に合わない仕事に終われていてても、休憩時間に子どもと遊んでいても、ふと思い出してしまう。そんなに親しかったわけではないのだけれど、困ったときにはすぐに助けに来てくれたんだよな。子どもが生まれたときもすぐに連絡をくれて、結局病院には来ていただけなかったのだけれど(あの時もすでに相当体調悪かったんだろうなあ・・・)、いずれにしても、ちょっとでも気にかけてくれていてくれたことがとってもうれしかったのだ。

↓メタボになりつつあるベビー君と遊んでもらえないのは残念・・・

ユーミンのCDを聞きながら仕事してて、「守ってあげたい」が出てきて、病床にあるその方のことを考えてしまった。

お子さんのこと、どれだけ心配だろう、心残りだろう。

親になってみて、わかることもあるんだなあと、思ったりするのである。

 

 

まもってあげたい

 You don't have to worry, worry,
  守ってあげたい

  あなたを苦しめる全てのことから

  初めて言葉を 交わした日の
  その瞳を 忘れないで
  いいかげんだった 私のこと
  包むように 輝いてた

  遠い夏 息をころし トンボを捕った
  もう一度 あんな気持ちで
  夢をつかまえてね
 
  So, you don't have to worry, worry.
  守ってあげたい
  あなたを苦しめる全てのことから
  'Cause I love you, 'Cause I love you.

模型のヘリコプター同好会に、子どもも入れてもらう予定だったのにな。

8月に日本に一時帰国するから、そのときにお見舞いに行かなきゃ。

ベイビー君、元気に育ってる様子報告しないとな。

 

 

 

 


暴れん坊の子ども

2011年05月21日 | カンボジアで感じたこと

 

連日外出している子ども、出かけるたびに何度もお洋服を着替えさせらてるのは、やっぱり南国だからかな?大学にも毎日通ってるので、同じ服ばかり着るわけにもいかず、山ほどある洋服をとっかえひっかえパックさんが大学へと持っていくのである。

 

で、最近の大ヒットは、きんちゃんママにいただいた、「暴れん坊」のお洋服。

↓大学にきていく子ども

パックさんに、「日本語で、なんて書いてあるの?」と聞かれ、むむむ・・・・

暴れん坊っていう言葉が持つ意味とかニュアンスを説明するのは難しい・・・・ちなみにわたしとしては暴れん坊将軍(松平さんバージョン)がイメージとしてあるんだけれど。

ということで

「コーン・コウチ」

とかいうめちゃくちゃな訳をつけるわたし。でもパックさん爆笑してたから、ま、いいだろう。

↓腕にも「ま」のマーク

何を着ても何をしてもかわいい子ども☆

こうやって、だんだん親ばかになっていくのである。