大学のジェンダー学の講義で、時間がとれたら必ず上演する映画「クレイーマー・クレイマー」。
オトコの子育てを描いた映画なのだけれど、女性の自立についてもじっくり考えさせられる名作。1979年作だから、ちょっと子どもの権利の視点が弱いところがいかんのだけれど。
↓出産以降行ってなかったネイルアートの店に子どもをつれてくわたし
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ジェンダー学では、学期の最初のほうで映画「トッツイー」を見てもらって、「ジェンダーってなんだ?」って考えてもらう。トッツイーは、コメディだけれど、ともかく面白いだけれなく、男女の役割とか女性が男性に従属させらていることに気づきを与えてくれる映画なのだ。
講義では、ジェンダー視点から社会を分析することを通じて、学生たちにジェンダー平等の社会をどうやって構築していくことに貢献できるか、女性に対する差別を身近なところからなくしていけるかについて考えてもらうことに焦点をあてているわたし。
↓お菓子を毎日食べるようになった子ども
そこで、講義では、ジェンダーと教育とか、ジェンダーと保健(リプロ)についてざくっと講義をして検討してもらう。その流れで、ジェンダーと家族について考えてもらうような流れにしているわたし。
ジェンダー学といっても、わたしのアプローチは女性の権利擁護の視点から。
女性の権利といえば国連女性差別撤廃条約。条約を勉強しながら分野毎の女性の権利に焦点をあててるので、男子学生にはつまんないかな?
そこで、けっこうまじめな講義が続いたあとには、娯楽?として?ちょっと休憩の意味もかねて、「クレイマー・クレイマー」を見てもらうことで、子どもの権利と男性が育児をすることについて考えてもらうようにしているのだ。
↓自分であけて食べたいらしい
クレイマー・クレイマー、何十回と見ていてセリフまでけっこう覚えているのだけれど、なんと出産後に見たのは初めて。
いやはや、自分に子どもができると、まったく違う視点から見るものだなあと・・・
子どもを夫のところに置いて自分探しの旅に出る奥さんの追い詰められた状況と苦しみを考えると、ウーマンリブが女性の自立や自由獲得のために果たした役割は大きいなあと思うのである。
↓どこでも写真をとられる子ども、お客さんにまで写真とられてるし
「なぜジョアンナ(妻)は、子どものことを愛していて裁判で親権を獲得するために必死に戦って勝ったのに、最後には子どもを夫の保護下におくことに決定したと思う?」っていう質問は、学生にはむつかしすぎるみたい・・・・
大学生くらいだと、親権とか、まだぴんとこないんだろうなあ。わたしもそうだったもんなあ。
いずれにしても、クレイマー・クレイマー、改めて名作だと思ってしまったのである。