ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

カンボジア国家警察のジェンダー課題

2015年06月05日 | 人身取引調査2015年5月

 

3日間、凍えるような寒い会場で実施した人身取引警察への研修は今日で終了。

↓最終日は、前日の協議事項について内務省長官に報告 

各州からきた警察官が、ジェンダー課題とその解決法について発表中

 

わたしが講義でやってるジェンダー分析を、自分たちの職場の状況にあてはめて実施していて、とてもわかりやすい。

↓やたらと余興も多かった研修

ちゃんとしたアセスメントがないから、警察のジェンダーについて、ちゃんと調査したいな・・・・誰か予算つけてくれないかな・・・・でも極秘情報が多すぎて無理かな・・・・など、いろいろ考えるのである。

↓最後に集合写真、大撮影会はどこも同じ

みなさん、とても規律が厳しい人たちで、礼儀も正しいし、3日間とても気持ちがいい研修ができたのはよかった。

また次回、いつか一緒に研修できるといいな。 

 

 


警察研修二日目

2015年06月04日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

70名以上の警察官が、制服で研修を受けているのは、なかなか壮観・・・・

ちなみに、写真撮影はすさまじくて、わたしもモデルになったかのようにばしばし撮影されるし、みんな勝手にFACEBOOKにアップロードしてるし、ジェンダーよりも肖像権を教えたほうがいいのではないかと思ったり・・・

研修開始時間の1時間前には、半数くらいの警察官がすでに会場にいるのも、さすが規律を守る人たちだなと思う。女性省もみんな早いけれど(局長は1時間半前に会場にはいるのが通常)、警察あるいは内務省の制服組は、ほんとに時間を守る立派な人たち。

↓二日目の研修内容についてブリーフ中

1日目、「ジェンダー配慮をした法執行ってどういうことだと思う?」って聞いたら、若い女性警察官が「男性警察官が加害者を逮捕して、女性警察官が報告書を書く」(報告書じゃなくって、調書というのだろうか・・・・)。まさに典型的な発想で、これを変えようとしているのだけれどな。

 

警察のジェンダーについて、人事局のえらい人から説明。警察の人たち、誰も彼も肩書きが長すぎて、よくわからないのである・・・・こんな通訳できないよお、と通訳泣かせの役所だなあと思う。

警察の組織は、5つの局、1つのセナティカラターン(内閣官房?)、27課・・・・ついていけない巨大な行政組織なのである。

       中央       地方

男性警察官 15726    39114

 

女性警察官 1108     2155

合計   16834     41299

 

↓下の部分の統計は、なんの統計かよくわからない・・・ 

男性     10851    

女性     516

合計   11367

 

 

2010年のメイサ−19日通達425SCNでは、女性を優先的に雇用するよう指示がでている。

中央で女性が指導的地位についている人数は、214名。(ただしトップはいない)

地方では、592名。(ただしトップはいない)

 

女性が指導的地位にいることのアドバンテージについては、給料が増えるっていうのがはいってて、重要なポイントだと思う。でも、重要な役割を与えられて力を伸ばすとか、自信をつけるとか、若い世代のモデルになるとか、そういうアドバンテージも指摘してほしいなあ。

女性警察官からは、男性は星もらったり表彰されているのに、自分たちはもらえてないから不公平だという意見が続出・・・・たしかに女性は星とかの数が少ない。 

ちなみに、日本の女性警察官の割合は、7%程度。

警察に聞き取りしてみたところ、研修の需要はとても高くて、特に、容疑者の取り調べ方法について学びたいそう。以前カナダの警察うが実施した研修がとてもよかったそうな。たしかに、現役の警察官に対する研修は重要。それ以外には、子どもの被害者のインタビュー方法も学びたいそう。

 

 


人身取引警察への講義

2015年06月03日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

3日間の人身取引警察へのジェンダー研修。たまには、仕事もしないと子どもの教育費が払えないので、自分の調査で走り回ってる間にプノンペンで仕事するのである。

↓バサックレストランでの研修

全土からやってきた人身取引警察。わたしも、全土をかけめぐってるので、いろんな人と具体的にいろんな話ができて、勉強になる。

↓今回お世話になってる、人身取引警察のトップの女性

↓ジェンダーのセッション、男性の参画の重要性についても語る講師

 

トボンクモンとシエムリアップでは、中国へ騙されていく女性の問題が、やはり最近は重要課題だそう。シエムリアップ空港では、人身取引警察がちゃんと待機していて、怪しいと思われる若い女性たちがいれば、人身取引警察本体のほうに連絡がいくようになってるそうな。ただ、最近は、予防よりも、逃げて帰ってくる女性たちの対応が多いそう。

ジェンダー課題については、なかなか議論がまとまらなくて、全体的な人身取引法に関する議論がほとんど。でも、いわゆる人身取引事案よりも、未成年15歳未満のレイプ事件のほうが対応におわれている様子。70名以上参加者がいるんだけれど、ジェンダー研修を受けたことがあるのは数名だけなので、まあ仕方ないか・・・・

 

 

 

 


次の調査へつなげる!

2015年05月25日 | 人身取引調査2015年5月

 

タケオでの収穫のひとつ。

↓クメールルージュ時代に子どもを二人産んだ女性

自分の調査のために、必死で探している「クメールルージュ時代に出産した女性」。タケオではこの女性を偶然見つけて、インタビューに応じてくれることになって、あと4名みつかれば、再度フィールドワーク。今回お世話になった人たちに聞いたら、4人くらいは見つかるとのこと。タケオは、朝ちょっと子どもと市場二行ってみたり街を見てみて、なかなか気に入ったので、また訪問したい。

↓二日目のランチを作成中

↓家で養ってた鳥、朝されたそう

↓レモングラス、これも庭からだそうで、香ばしい

↓子どもは鳥と遊ぶ、バードフルは大丈夫かな・・

↓村の子供達と遊ぶ子ども、お調子者で見てておもしろい

学生の一人は超有名人らしいモデル。今回の調査の事前調査をつうじて、障害を持っている女性を発見して、急遽FACEBOOKで募金を集めたら、2000ドル集まったそうな・・・さすが有名人のパワーはすごい。

↓みんなで寄付金とか食べ物を届けに行く

21歳の彼女は、生まれた時から目が見えなくて会話もできなくて、動けない。「上の子はタイに出稼ぎにいってくれてるんだけれど、この子がいるから、わたしは出稼ぎにいけない」という母親。

村では、いろんな人と出会って、いろんな話をきいて、なかなかおもしろかった。タケオ州都から20分くらいいったところの村で、ほぼ全ての家庭から数名出稼ぎにタイに行っている人間がいるというのはびっくり。

 

 


タケオの村で調査

2015年05月24日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

村での調査第1日目。

↓ホテルは、タモックの家につうじる橋の目の前

目的は、人身取引に関して、村の人たちの生活状況(特に経済面)を把握することと、出稼ぎの現状についての調査。

↓上の子もプノンペンから移動してきて一緒に村に入る

とにかく、暑い・・・・人身取引斡旋者の家で水浴びさせてもらう

↓お昼は、村人の家でアレンジしてもらったら、元宮廷料理人

↓台所はこんなかんじ、3人がかりで料理

スイカ畑があるそうで、みんなは見学に・・・・わたしは暑くてダウン

↓タケオにある、国会議員の事務所・・・・ぼろぼろ・・・

↓夕方は、また屋台へ・・・・子供といっしょなので楽しい

↓合計3個も、孵化しかけの卵を食べた子ども

 

↓おいしいソムタム、2500リエルと激安

↓子どもが選んだつまみ

ほぼ全ての家庭から、タイに出稼ぎにいってるこの村。幸せな出稼ぎが多くて、4万円くらいの現金を仕送りできるらしい。体調を崩して帰国していた若者も、「早くまた行きたい」とこと。

というわけで、村は、老人と子どもしかいない・・・・

 

 

 

 


中国に売られていった娘たち

2015年05月23日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

中国に売られていった女性、合計3名のインタビュー。

↓コンポンチャムの朝、久しぶりに古いホテルにとまる

↓コーヒーが美味しいという店で豚まんも買う

それにしても、被害者は、よく戻ってこれたなあ・・・という話ばかり。

これから本にしようと思っているので、ここでは書かない・・・・が、3人のプロファイルは、

1 結婚を強制されて中国にいった女性

2 工場で働くために中国にいった女性

3 結婚するためにいったけれどひどい目にあった女性

 

3人とも、子どもがいる。

↓コンポンチャムからタケオへの移動はプノンペン経由

都会に戻ったなあという気がする・・・

みんなで、いろいろ買い出し。

↓サンドイッチ、とてもおいしくて大感激

↓ベトナム国境までいってインタビュー

被害者は、知り合いとかに被害にあったことを知られたくないので、家から離れたところまで出てきてくれて、結局車の中でインタビュー。静かに話を聞ける場所がなかったのだ。

↓タケオに戻って、夜は屋台街へおでかけ

 

↓ソムタムとちょっとしたつまみ、風も気持ちいい〜

タケオに宿泊するのは初めて。どんなところかな?

 


トボンクモン州までインタビュー

2015年05月22日 | 人身取引調査2015年5月

 

中国への人身取引調査。

プノンペンで一人インタビューをとって、トボンクモン州まで向かう。

それにしても、なんとも悲惨な中国へ女性を打っていく人身取引。

 

↓船にのって行くそうな

↓結局迷った・・・・途中でよった学校

↓みんな5年生、補修の授業をまってるそう

↓僻地に向かうので、迷う迷う・・・

 

 

↓プランテーションの中、暴走するミニバン

 

 

↓子供達が畑で遊んでいる様子がなんともかわいい

 

 

無事インタビューの家についたのは、インタビュー終了予定時刻の6時。大至急インタビューをとる。

 

↓真っ暗になってきた中でインタビュー

 

↓夜は同僚のおうちに寄せてもらってみんなでご飯

 

中国へ行きたくないのに、家庭の事情で強制的に行かされて花嫁として「売られて」いった女性と、貧しい親を助けるために中国の工場で働くために出稼ぎにいったつもりが売られた女性。二人とも子どもをつれて逃げて帰ってる。

一人は、必死に戻ってきたのはいいけれど、親に家から追い出されて、行くところもなく、路上生活者となってる。6ヶ月の子がちょっと風邪気味なので、雨が凌げるだけでもいいかなと思って、とりあえずわたしの家で保護することに・・・・早く受け入れ先が見つかるといいけれど、うまくいくかな・・・・レズビアンの女性も一緒にいて、なんとも複雑な被害者。それにしても、セッッ買う戻ってきたのに、行く場所がないのは、とても悲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


中国への人身取引被害者調査

2015年05月21日 | 人身取引調査2015年5月

 

今日から、4日間の地方出張。

毎週末、地方出張しているっていうハードスケジュールの開始。お金もないのに、そんなにやらなくてもいいんだけれど・・・気力があって、元気もあって、仕事がないうちに地方を飛び回っておこうと思ったのだ。

↓KTにパッタイを食べに・・・・バイトンの方がレベル高い・・・

↓魚は巨大、でもちょっと味が濃いめかな

近年カンボジアのみならず東南アジア諸国を騒がせている人身取引問題、Giant Oceanケース。カンボジアだけでも200人程度の男性が、被害にあったとして集団訴訟をおこして、第一審の判決が出たのがすでに2年ほど前。

↓Giant Oceanケースのドキュメンタリー映画お披露目会に顔出し

人身取引調査をしてもらっているうちの学生たちは、センソックという地域に出かけて、被害者たちのインタビューをとってきた。「体のあちこちにひどい怪我のあとがあって・・・・」「3千ドルの賠償金がでるはずが、まだ届いてない」・・などなどの状況に加え、2008年くらいに強制移転させられて以来センソックにすんでいる人たちの居住環境は劣悪だという報告も。「とにかく、ひどい」現状をみてきてくれて、これではだめだって思ってくれたみたいで、こういう優秀な学生たちが将来のカンボジアをかえていく原動力になってくれるといいなと期待するのである。

↓学校帰りには必ずどこかで間食しないと「おなかすいた!!」

地方出張では、いろんな人たちにあって、たーくさんインタビューをとるので、この際、本にでもまとめて出版しようかなと思っているところ。「売られていく娘たち」みたいなタイトルで、これまでかかわってきた女性達や、これから会う女性達が、なぜ移住していくのか、なぜ人身取引だと疑いがあっても偽装結婚に「合意」していくのか、そういう問題をちらっとかけるといいな。長い移動が続くので、アイディアも湧いてくるかな?

 

 

 

 


お気に入りの靴はローヒール

2015年05月19日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

相変わらず靴大好き・・・・1年以上履いてない靴もたくさんあるので、処分しないといけないなって思っているところ。

↓春にゲットした日本では「OL使用」のNatural Beauty とUntitleのローヒール

10年前くらいは、毎日黒いスラックスを履いて過ごすっていう生活をしていたんだけれど、この2−3年はピンクといえば、って言われるくらいピンクを着ているわたし。アルマーニのフレアースカートを手に入れたのがきっかけで、フレアースカートも大好きになって、洋服がひらひらなものばかりになってる。そうすると、意外に、こういう先の尖ったローヒールが似合うのである。

早く体重落とさないと・・・・ヒールが折れるんじゃないかと心配だったりするのであった。

 

 

 

 


ライフワークバランス

2015年05月17日 | 人身取引調査2015年5月

 

 

シンガポールから学生と教員が20名到着して、今日から人身取引に関する調査の開始。

↓マリスでご飯を食べてから講義に向かう

↓値段は据え置きなんだけれど、麺の量が激減している気が・・・・

上の子は、一緒に食べてた人がバーイサッチチュルを頼んでたので、同じものを頼んでみたんだけれど、どうやら好きではなかったみたい・・・いずれにしても、量が少なすぎるのである。でもわたしはベトナムで2キロ太ってしまったので、ちょっとダイエットしないと・・・

 

マリスに行くと、よく知り合いに会うんだけれど、今回は、とっても久しぶりにとある大学の学長になってる友達家族と再会できて、情報交換がはずむのである。一緒にご飯を食べようと急遽呼んだ友達は学長の元学生で、「先生あいかわらず若いねえ〜」などと軽い口を聞いてるのである。 
 

シンガポールの人たち・・・・・せっかくカンボジアまで来てくれてるので、わたしがやってきた調査について紹介しようと提案したのは正しかったと思うのだけれど、まさか二人の子守もしなければならなくなるとは予想してなかった・・・

↓シンガポールからの学生さんたちは、みんなユーモアたっぷり

5つの調査を同時並行でするので、ロジだけで大変。

↓子供達も講義につかわされる・・・

↓大人気の下の子、女子学生は子ども大好き

↓久しぶりにフレンズレストランへ、相変わらず満員 

おすすめのミートボール・ヌードル、子どもにはちょっと「辛い」そうで、わたしには「甘い」ので、結局ほとんど食べられず、もったいない・・・・

 

↓サンドイッチは、おいしいけれど、パンが固すぎて子どもは食べられない・・・

 

結局、アイスクリームでランチ、ってことになったのであった。 

それにしても、ライフワークバランスは大変だあ・・・みんなの理解があってよかった。あと、うちの学生や同僚が子どものことよく知ってるし、仲良しなので、遊んでくれたりトイレにつれていってくれて、助かるのである。

さらに、プールでもえんえんと食べている子供達・・・・ほんとによく食べるなあ。

 

2週間、問題なく、事故なく、無事すぎてくれるといいいなあ・・・・・走り回っていて思うのは、とってもとっても暑いってこと。5月中旬なのに、なんでこんなに暑いの?じーっとどこかで涼んていたいなあ。