ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

羊をおいかけて

2013年11月30日 | カンボジアの外で感じたこと

 

カンボジアを離れると、かならず数冊読みなおす、村上春樹。同じ本を何冊も持っていてて、どこにいてもすぐに読めるようにしてあるのだ。

今回は、移動するときに「Sputunik Sweetheart」を持って移動して、日本では、羊をめぐる冒険、と、ダンス・ダンス・ダンス、を連続で読み返してみた。

↓インチョンで買った、スターバックスのクリスマス・マグカップ

何度繰り返して読んでも、いろいろと新しい発見がある、村上春樹の作品は素晴らしいなあと思う。

自分探しをしている主人公、このシリーズでは、仕事を離れて、いろんな不思議な体験をしながら、自分を探してる。村上春樹的に、たんたんと物語は進んでいくんだけれど、とてもありえないような事件が次々とおこって、展開もみごとだし、やっぱり彼は天才作家だなあと思うのである。

ただ、英語訳のほうは、初期の作品の英語訳はかなりひどいものもあるのが残念かな。スプートニクの恋人は、英語で読んでもなかなかいいかんじで、また移動の時に読もうかなと思うのである。

 

 

 


セクハラと住居侵入罪

2013年11月29日 | 女性の自立

 

 

 

厚生労働省がセクハラ対策を強化し、男性に対するセクハラに対する予防も指針で明記するそう。「男ならしっかりしろ」と男性の上司が男性の部下に言うことがセクハラにあたる、などの事例がでるそうな。この点について、ある新聞の論説では、「いやはや、窮屈なご時世だな」という率直な感想がさくっと書かれてるとともに、「男なら・・・のひと言で傷つき傷つける間柄って、それ以前にすでに人間関係がほろびているような気がしますけれどねえ」と締めくくってる。

まあ、確かにそうなんだけれど、ほろびている人間関係がない職場なんてないし、力のある人間は、力のない人間に対して相手を尊重するとかいう発想なんてないのも実情なのだ。セクハラは人権侵害だし、PSTDを取り出さなくっても、被害を受けた人間がこうむる精神的なダメージはとっても大きい。

↓ゼロ歳児のふともも、こういう写真も講義で使ったらセクハラになる?

久しぶりにセクハラ関係の本を読み直していて改めて感じたのは、セクハラは難しい問題だっていう、当たり前のこと・・・・。

セクハラかそうでないかの判断は、被害を受けたという人の判断にすべてがかかっているので、セクハラをやってる人間がその行為がセクハラだということを気づくのが難しい。セクハラかどうか判断するには、「これはセクハラだ」って被害者が思うかどうか、という一点だけだという点なのだ。上司や男性がいくらいいと思って言ったとしても、親しみをこめてやったとしても、場を盛り上げようとしてやったとしても、発言や行為を受けた人間がUnwelcomeだと思えば、それはセクハラとか、今ではパワハラになるのだ。

セクハラは、住居侵入罪といっしょって同じ扱いにされるのはどうかと思うけれど、結局は、ある行為を受けた人間がそれをいやだと思うかうれしいと思うか、何とも思わないか、などなど、当事者がどういうふうに感じるかが問題なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 


The Best Lawyer in a One-Lawyer Town

2013年11月28日 | カンボジアの外で感じたこと

 

 

The Best Lawyer in a One-Lawyer Townは、ヒラリークリントンの自伝に載ってたおすすめの本。

↓聞いたこともない筆者の自伝、かなりマニアックな本

ヒラリーさんの本を読んでるときに、彼女が読んだ本や見たことのある映画をチェックしてたんだけれど、なかなかなくって、紹介されてたのは、A League of their ownっていう映画と、この本くらいだったのだ。

戦争前に生まれて、貧しい時代を生き抜いた筆者の自伝、なんだか近所のおじちゃんの自伝を読んでるみたいな雰囲気。かなり珍しいレア作品かも?

 

 

 

 


「レイプ」ロバード:デイリー

2013年11月27日 | カンボジアの外で感じたこと

 

大阪で始まった、レイプ被害者のためのワンストップ支援センターが、年間5300件以上の電話を受け付けているそう。毎日15件以上、それも大阪近郊だけだと想定される・・・・・ので、日本がレイプ大国であることと(まあほかの国もそう変わらないのだけれど)、それと、多くの女性が被害を他人に話せるようになってきているのかなと思うのである。

そんなレイプに関する記事を新聞で読みながら、「レイプ」っていうタイトルにひかれて、本屋で手に取った、新潮文庫の本。常盤新平さんが翻訳してるっていうので、きっと日本語でも面白いだろうと思って買ってみた。

筆者はロバード・デイリーで、イヤーオブサドラゴンの原作者だそうな。ジョンローンとミッキーロークが恐ろしくかっこ良かった映画なのである。

↓子どもと一緒にお散歩、ポルトバザールでちょっとお買い物

「レイプ」の内容は、美人の検察官が活躍する、まあありがちなアメリカの警察小説で、電車で読むのにはいいかなという程度。内容はかなり精査されて構成されているのと、美人検察官と警察幹部との恋愛もなかなかいいかんじ。アメリカ人は、みんなではないとしても、なんとも惚れっぽいなあと思ったりするのである。

この本の醍醐味は、アメリカでも頻発している女性に対する暴力が、カンボジアや日本と違って、さまざまな人種によって犯罪者や被害者が構成されてて複雑だという点。Intersectionalityを感じるのである。それと、検事さんには、もうちょっとフェミニズム・カウンセリングを学んでほしいかな。「告発の行方」でも如実に描かれているけれど、レイプ被害者への対応は、法律だけでは対応できない人間的な側面が必要なのだ。

 

 

 

 

 

 


エレノア・ルーズズヴェルトの自伝

2013年11月25日 | 女性の自立

 

 

1か月以上かかって読んで、結局、日本で読み終えた、Eleanor Roosevelt  の自伝。久しぶりに読んだといってもいいくらい、哲学書的な自伝で、時代の洗礼を受けている自伝だなと思うのである。

 

大学時代、ポルポトの政治思想を分析していたので、国際関係学を必死に勉強した時期もあり・・・・この本を読みながら、あらためてケナンの封じ込め論を思い出したのである。

とってもとっても学ぶことが多くって、Inspiringだった本。彼女が、75才の誕生日を迎えて、読者に伝えるメッセージには、とっても考えさせられるところがあった。

 

Do not stop thinking of life as an adventure. You have no security unless you can love bravely, excitingly, imaginatively; unless you can choose a challenge instead of a competence


中学校を再訪問

2013年11月24日 | 女性の自立

 

わたしが卒業した、塩屋中学校。

30年ほど前に、わたしが入学するちょっと前、窓ガラスが全部割られるっていう騒ぎがあったくらい、超あれてた学校で、子どもの勉強に関してはかなり適当だったうちの両親でも「私立にいれたほうがいいかしら・・」って悩んだらしい、悪名高い中学校だった。一応いろいろ考えてくれた両親、その時の担任に「うちの子は私立中学校への進学を検討したい」と相談したところ、「残念ですが、おたくのお嬢さんの成績で入れる私立はありません」といきなり相談を切り捨てられ・・・・・そりゃそうだ、毎日暗くなるまで山をかけまわって走ってるかプールに行ってて、勉強なんて嫌いだったし、宿題すらまともにやったことなかったんだもの。ただ、そのころ、まだ10歳くらいだったのだけれど、松陰とかのかっこいい制服の私立に行けるかも?って一瞬期待しただけあって、わたしの将来はすでにダメな人生なのかなと、なんとなくがっかりしたのを覚えてる。

ところが、その塩中、今ではブラバン(吹奏楽部というらしい)が全国大会にでるくらい有名になってるそうな。今年も全国大会に出るそうで、壮行会を兼ねて演奏会があるっていうので、子どもを連れて中学校に見に行くことに。

↓体育館は立ち見もたくさんでるくらい満員、小さい子どももおおぜい見学

↓私が通ってた頃は山の中にあったけれど、今は周囲を住宅が囲んでる塩中

 ↓ブラバンの演奏、見事なマーチングバンド

久しぶりに入った中学校、なんだか学生だったときのことを思い出すなあ。水泳部だったので、夏は毎日グランドのはしっこにあるプールに朝練と午後の部活で通ってたのが、なつかしい。

Three decadesたってるんだものなあ、でも、卒業した中学校、なんとも懐かしいのである。

 

 


新出生前検査

2013年11月23日 | カンボジアの外で感じたこと

 

 

新出生前検査が今年の4月から導入されて、半年で3500人が受診、陽性の判定をうけた67人のうち、その後の検査などで確定診断がついた54人のうち、53人が中絶していたことが分かったとの報道。

↓Dualitiesをもって成長してほしいなと思う、下の子

この検査、費用が20万円ほどかかるそうで、うける夫婦はほとんどの場合、陽性だったら中絶することを決めてからの受診だったそう。

自分のことではないから、簡単に意見を言うのは難しいけれど、生まれてくる可能性がある子どもを、障がいを持っているからっていう理由だけで中絶せざるをえないような社会は、悲しいなと思う。高齢者は植物人間になっても死ななくてもいいくらい手厚い保護ができる社会なのに、遺伝子のせいで生まれることすら否定されてしまう子どもがいるのは、どうかなと思う。

人間は、生まれてきてからも、けがをしたり、病気をしたり、障がいをもってしまうことは多くある。わたしのいとこも、五体満足で普通に生まれてきたけれど、水頭症になってしまって何度も手術を繰り返して、命は助かったけれど、成人した今も重い障害をもって生活してる。

↓上の子が離乳食にトライしていたころの写真、腕がぷにぷに~☆

今日、11月23日は、上の子の3歳の誕生日。この検査について、命の大切さについて、シャンパン片手にお寿司をつまみながら、ちょっと考えてみるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


小豆島でシフード三昧

2013年11月22日 | カンボジアの外で感じたこと

 

小豆島では、うちの家族としてはすっごく珍しく、国民宿舎に宿泊。わたしが予約したから、旅行会社おすすめとかの提携してる宿ではないのである・・・なので、意外となのだけれど、ホテルと比べてお値段がとても高かった。

単に、Webで宿を探したら、気色が抜群っていうことでおすすめが国民宿舎だったのと、料理が抜群においそうだったのだ。ほんとは、もっとこじんまりした民宿がよかったんだけれど。

↓部屋からの景色、確かに抜群の瀬戸内海の景観

国民宿舎はひろーい敷地を有する宿で、夏に子どもたちが遊べる施設がいろいろあるみたいだったので、見学しておくのもいいかなと思ったのだ。

↓秋の味覚セット、このあとにもいろいろ出てきて、とても食べきれない

↓てんぷらセット、赤穂の塩でたべる

小豆島、次はいつ遊びに行けるかな?島だから、フェリーに乗っていかないといけないし、近いとはいっても家から車と船で4時間くらいかかるので、気合いを入れていかないといけないかな。

 

 

 


小豆島へ小旅行

2013年11月21日 | カンボジアの外で感じたこと

 

上の子の、「船とロープウェイに乗りたい」っていう希望に対して、おじいちゃんが出した回答は、「小豆島へ行こう」。

小豆島へ行くなら、この季節にはずせないのが、紅葉で有名な寒霞渓。「すっごい人でロープウェイなんか乗られへんで」っていう不安もあるのだけれど、とりあえず行ってみることに。

 

↓日生までドライブして、フェリーに乗船

予想通り、観光客でフェリーは満員・・・すわるところもない事態。事前に予約しておいたから早く乗船できて助かったのだけれど、バスで乗ってきたおおぜいの人たちはかわいそうだったのである。

大阪のおばちゃんたちと一緒になって、子どもはあそんでもらって退屈しない。

とりあえず、目指すは寒霞渓。ロープウェイ乗り場までいって、さて乗ろうとすると・・・・

↓なんと、山頂から「降りる」乗り場へと来ちゃったみたい?

こんなの初めて~って言いながら、降りるロープウェイに乗るのである。

↓見事な紅葉、あっという間なんだけれど、上って降りての観光

大量の観光客だったのだけれど、バスの人たちが到着する前にロープウェイに乗ったので、待たずにすんだのである。中国語を話す人たちも多くて、話したのはシンガポールからの若い人たちの団体だったんだけれど、小豆島に旅行にくる外国人もいるんだなあと感心。ちょっと珍しい観光ルートだよなあ。

↓お醤油作りがさかんな小豆島、ちょっとマルキン醤油の博物館ものぞいてみる

小さな島で、ドライブするには最高☆お天気にもめぐまれて、ちょっと寒かったけれど、寒霞渓を楽しんだのである。