ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

丸2日間かけてカンボジアへと移動

2015年03月20日 | 2015 Commission of S

 

 

無事カンボジアに戻ってきたわたし。

↓マンハッタンでタクシーからみた景色、子どものことを思い出しつつ・・・

2週間、あっという間だったなあ。

↓ホロコースト博物館でかったポーランドでホロコーストを生き抜いた女性の話に夢中

ホロコースト博物館では、たくさん本を買いたかったんだけれど、なにせすでに本は大量にゲットしていたので、一冊だけにしようとしぼって買った本。自分がこれから書く本の参考になりそうな伝記を、っておもって、女性が書いているホロコーストの経験の本を買ってみた。定年して、ナチス時代から40年以上が過ぎてから、やっとこの伝記をかこうとおもって筆をとったという、イギリスで図書館司書をしていた女性の実話。カンボジアでも、自分で本をかける人がたくさんいればいいんだけれど、エラも含め、なかなかそうはいかない様子なので、ぜひわたしが代理となって彼女たちの歴史を残したいのだ。

↓インチョンまで戻ってきて、かなりホッとするわたし・・

またスターバックスで買い物休憩をするのである。ニューヨークでは買いたいと思うマグもなく(そもそも売ってなかった?)、ワシントンでひとつマグを買っただけで残念だったわたし。インチョンでは、マグはたくさん買いたいし、タンブラーも買いたいのが幾つかあって、なんとも購買力をそそるスターバックスなのである。でもカフェラテで600円くらいって、高くない??ニューヨークでは物価の高さにほんとに大変だったけれど、スターバックスのコーヒーだけは安いと思ったのだ。

↓戻ってきて、五体満足の二人をみて安心

ニューヨークで約2週間滞在させてもらっていた友達の家は、売却したばかりで、引越しの手伝いもしていたわたし。チェルシーの14番街地下鉄のすぐ上で便利なロケーションなんだけれど、60坪もないアパートなのに日本円で2億円以上の販売価格。彼女が2年前に買った時は、ゲイの男性から買ったそうで、ベッドルームとかの壁紙が桜模様とかすさまじいピンクで、彼女が引っ越してから自分で全部壁を塗り直して大変だったそう。「日本では、あまり壁を塗り直したりはしないなあ・・・専門職の人にやってもらうかなあ」といったら、カナダで自分の家の壁を塗り直した友達も、「壁を塗るのは普通!!」と言ってて、わたしだけそういうのができないのか知らんと思ってしまったのである。

ニューヨークのこのアパート、2億円にもかかわらず、すぐに買い手が見つかったそうで、今回販売した相手はカップルで投資目的の購入だそう。一ヶ月の管理費と税金だけで17万円くらいで、友達はこの毎月の支払いが大変だからもうちょっと安いところに引っ越すそうな。とっても小さいとしか思えないアパートで2億円。ニューヨークの生活は、お金がないと、とてもやっていけない・・・・そういうことを見れただけでも、勉強になったかな。

 

 

 

 

 

 


カンボジアへ移動

2015年03月19日 | 2015 Commission of S

 

 

2週間のアメリカ・カナダ滞在を終えて、カンボジアへ移動。

 

最初の一週間は、地下鉄で迷ったりチケット買うのに苦労したり、いろいろ苦労したけれど、2週目にはすっかり慣れて、マンハッタンを歩いて国連まで通勤なんだか通学していたわたし。

↓ノイエギャラリーでの写真、子供達の絵

寒かったけれど、冷たい風が気持ちよかったニューヨーク。

大勢の女性問題専門家と出会えたのはよかったかな。

↓モントリオールで大量にお茶を買ったおしゃれなお店

 

来年もこれるといいな。子どももいるし、あまり勝手なこと言ってられないから来年は無理でも、再来年また来れるといいな。

↓笑われたのだけれど・・・・今回本以外での買い物はこれだけ

時々でいいから、こういう世界レベルでの国際会議にでたいな。自分の研究や講義をする上で役立つ経験になるし、励みになる!!
また、ぜひ来たいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


強制不妊手術の問題について

2015年03月18日 | 2015 Commission of S

 

 

強制的に不妊手術させらる人たちに関する問題についてのセッション。エイズとか、障害とか、トランスであることを理由に、多くの人が強制的に不妊手術をさせられている。

↓今日はずっとConference Room 11 、トピックがユニークなので参加者は100名程度

エイズとともに生きている女性達が強制的に不妊手術をさせられている事案を記録している団体の人の発表によると、その団体では30カ国以上の国から事案を集めている。多くの場合、女性に不妊手術のことが理解されていない状況で、当事者の同意が得られないままに手術がなされている。不妊手術をしなければ、エイズの薬をわたさないと医療従事者から脅かされて手術をする女性もいるし、無理やり同意書にサインさせられている場合が多い。エイズとともに生きているっていう苦しみだけでなく、強制不妊させられたことで一生子どもがもてない身体にされたっていう苦しみとともに生きることを余儀なくされている女性は少なくない。

↓宿泊先からすぐのベーグル屋さん、超おいしい!!

強制避妊手術がトランスの人たちの問題である点については、性転換が可能となっている国では、強制不妊がなされていることが条件となっている場合が多い。発表者は、トランスの男性で、自分自身が強制避妊されたそう。ちなみに、この人は、どうみても素敵な男性で(ヒゲもあるしちょっと髪がうすい・・・)、女性として生まれたとはとても想像できない。セクシャリティの多様性だなあ、こういう素敵なトランスの人がもっと増えると社会がもっと豊かになるのに。

で、さっそく日本の法律を調べてみると・・・・法的に性別を変更するには、確かに、生殖機能がなくなっていることが条件となってる。

 

 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律、第三条

一  二十歳以上であること。
二  現に婚姻をしていないこと。
三  現に未成年の子がいないこと。
四  生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。
五  その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。

↓毎日買って国連似通ったベーグルはシナモンレーズン

IDカードを見せるたびに、自分のアイデンティーがカードに記載されている性別と異なる場合、毎回その行為が辛い経験になるっていうのは、ひどい人権侵害だと思う。そもそも、IDカードに男女が記載されるっていうこと自体、家父長制のマニフェストであって、この慣行はなくすべき。ニューヨークでビール買うとき、レジでIDカードの提示が求められて、「若く見える!?』ってちょっと嬉しかったんだけれど(単なる慣行かしら・・・)、このセッションを聞いてて、IDカードに男女はいらんよなって改めて思ったのである。ビール買うのに、お金借りるのに、電車乗るのに、男女を提示する必要なんてまったく関係ないことなのだ。

偏見や差別、あるいは社会からの阻害やセクシャリティが異なる事に対する懲罰として強制不妊手術がなされてきているのは、大きな問題。

ペルーでは、少数民族の女性たちの強制不妊手術を実施していて、女性達がベッドにしばりつけられて、なぐられたたかれ、不妊手術をさせられた過去があるそう。政府の開発戦略の一環として、こういった人権侵害が実施されたそう。

 

Wikiによると、

断種あるいは強制不妊手術は、国際刑事裁判所ローマ規程第7条において、「人道に対する罪」の一つに規定されている。

 

 

強制不妊は、あまり身近な問題でないので、深く考えたことがなかったけれど、今回このセッションに参加してみて、勉強になった。多分、日本では、強制不妊ではなくって、不妊そのものが大きな問題なので、表裏一体のこの問題があまり取り上げられないんだろうなあ・・・カンボジアでは、どうかな。ちょっと探ってみよう。でも統計とかないだろうなあ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ノイエギャラリー

2015年03月18日 | 2015 Commission of S

 

美術・芸術を職にしている専門家の友達に、「ニューヨークでおすすめの博物館は?」って聞いたら、ノイエギャラリーという回答。

山ほどある美術館の中から、ピンポイント的に進めてくれるっていうのは、相当レベルの高い美術館だか博物館だとおもって、さっそく出かけてみるのである。

↓セントラルパークの東側にある、お金持ちの邸宅を美術館にしてる

ちょうど、エゴンシーレの特別展をしていて、あんまりまじまじとは鑑賞したことなかったエゴンシーレを見るのである。エロティックで素敵な絵画がたくさんあるんだけれど、日本ではとても展示できないなあ・・・っていうものが次々とあって、なかなか見ごたえのある展示内容。

知らなかったんだけれど、クリムトの絵が、オーストラリア政府から個人の所有者に返還されていて(裁判所の判決)、その絵がノイエギャラリーによって購入されたそう。なんでも、戦後、オーストリア政府が保護という名目で美術館に飾っていたんだけれど、遺言ではクリムトが姪っ子たちにこの絵を譲っていたそうで、その遺言の正当性が裁判で争われていたのだ。

↓これは複製

この絵は、裁判の結果、クリムトの姪っ子さんたちに引き渡され、そのあと2009年にオーストリアからアメリカに輸送されてきた。アメリカへの輸送の前に、オーストリアの子供達に、「この絵がアメリカにいったら、描かれている女性はどんな風になるか描いてみましょう」っていうコンテストのようなものが開催されたそう。

↓上位にはいった子供達の絵が地下にかざってある

↓黒人になっちゃう・・・・

↓バイクにのっちゃう

 

などなど、とても豊かな発想力と想像力で、子供達のパワーを感じたのである。

ノイエギャラリー、訪問してみてよかった。小さいし、展示物もあまりないので、メトロポリタンみたいに圧倒されがちであわててばたばたまわらなきゃいけない美術館よりもよかったかな。ただ、内部にあるおしゃれな喫茶店は、行列でとてもはいれず、ぜひランチをとりたかったので、ちょっと残念だったのである。

 

 

 

 

 


UNFPAー統計をつかっての政策レベルでのアドボカシー

2015年03月18日 | 2015 Commission of S

 

会場にはいられないセッションが続出・・・・・セキュリティがきて、「飲み物禁止!」と注意されたわたし。Conference Room 11 はスターバックスのすぐ横なので、入れ替えの時間をつかってコーヒーをかってきたのだ。立ち見、座り見は禁止で、みんな追い出されたのである・・・・・これってひどい。せっかく来ている人たちも大勢いるのに、入れないって、わたしも悔しい思いをしたし、主催者はちょっと再検討して来年はこんなことがないようにしないと。

↓大統領選挙キャンペーンにずっとかかわってきた専門家が講演

「ぜひツイッターしてほしい」っていう発言があって、会場のスクリーンには、次々とツィッターのコメントが表示されて、それを読んでたら発表を聞くのがおろそかになるし、なんともなやましいのである。

女性の権利について語ることは、将来的には最優先事項になるのは間違いないんだけれど、統計をどう使っていくか、を重要優先事項として戦略的に検討していく必要がある。

国連の会議にずーっといると、戦略的とか、優先事項とか、同じ発言がなんども何度も違うセッティングで繰り返されて、わけがわからなくなってくるのであった・・・・

 

 

 

 

 


エボラとジェンダー

2015年03月18日 | 2015 Commission of S

 

 

ギニアとUNWOMENが共催で、エボラの影響についてのセッション。国連の会議も2週目の後半にはいって、セッションの数は激減、会議に期待人たちが参加できるセッションはとても少なくなってる。

↓巨大な黒人女性たちが大勢立ち見、アフリカからの参加者の関心は高い

エボラそのものの感染も問題だけれど、エボラによって学校が閉鎖されたり、妊婦が検診に行けなくなってたり(移動の不安)、二次被害ともいえる問題が拡大している様子。

↓NYでビールを買いに行ったら、カートン売り

エボラで保護者を失った子供達の保護も重要な課題で、シェルターとか孤児院が不足しているそう。シエラレオネでは3000人以上の子どもたちが保護者を失っている。暴力も深刻な問題となっていて、ジェンダー役割のせいで男性が保護者となる社会では、その男性たちを失った女性や少女たちが、暴力の恐怖に怯えている。

政府の人の発言では、UNWOMENが介入してくれたことによって、死亡者や影響を受けている人が、男性より女性のほうが深刻であるっていうことに気づかせられたそう。Affected community  が女性であるということを理解できたのは、適切な介入を実施することにつながったと、率直な感想が述べられた。

シエラレオネのサーバイバー(ナース)も参加して、自分の経験を語ってくれた。

↓とても華やかな女性達

セッションでは、1分間の黙祷も実施。

エボラって、遠い国のことだし、あまり身近な問題ではないんだけれど、カンボジアだっていつなんどきこういったエピデミックが拡大するかもしれない。子供達をどうやって守るか、女性を暴力や不安からどう守るか、備えあれば憂えなしかな。Disaster management commitee はあまり機能してないので、がんばってもらうしかないなあ。カンボジアから、仙台会議にも行ってるんだろうか・・

 

 

 

 

 

 

 

 


高齢の女性も重要であるーHelpAge

2015年03月17日 | 2015 Commission of S

 

 

HelpAgeは、国際NGOなんだけれど、カンボジアのHelpAgeの理事をしている関係で、高齢女性の問題にもとっても関心がある。

自分自身が人生のリターンポイントを超えたっていうのもあるけれど、自分の母親が、まだ若いけれどやっぱりトシをとってきているのを感じるっていうのもある。周囲にいる友達たちをみてても置いていく母親のケアとかで大変な思いをしている人は多い・・・(あるいは老いた父親のケアをする母親のサポートとか)。

高齢女性は、もちろん健康面でも他人になかなか言いにくい大変なことが多々あるし(こういうのは身近に高齢女性がいるとよくわかる)、社会から疎外されていてひっそりと生活している人が多い。本来なら、例えば若い世代の子育て支援にかかわれたり、社会をより住みやすくしていくために貢献できる世代なのに、ほりっぱなしにされて、家でテレビばっかりみてるのはもったいない。

 

Older women are invisible っていうのがテーマになっているセッション、いかに高齢女性の問題を可視化して、高齢女性に対する暴力を撲滅していくかの取り組みについて共有するのが目的。

↓当然ながら、20年前北京会合に参加したベテランが主流のパネル

高齢女性はinvisibleだけれど、visibleにしていこうという議論。

発表者の人は、昨年6名の高齢者で暴力の被害にあっている人に会ったそうで、うち5人が女性だったそう。うち一人は、金持ちの夫が彼女を捨ててしまってケアワーカーを雇用してくれたんだけれど、ワーカーが通ってきてから、家族やコミュイティから隔離されるようになって、精神的な暴力で苦しんでいたそう。

↓参加者の平均年齢も高いかな?

高齢女性は虐待の結果死亡する割合が高いー虐待そのものではなくて、虐待のインパクトゆえに死んでいる。

↓メディアとか高齢者ケアをしている実務家が多いセッション

主流化の重要性と、個別の投資の重要性ーー高齢女性に対する暴力の問題に高齢女性問題を主流化させていくのはExtremely importantだけれど、高齢女性がヘルプを求められるような特別な配慮が必要である。主流化への戦略を検討することは重要であるが、過去の経験からは、主流化が最も効果的だとは判明していない。主流化がジェンダー問題を見えにくくする場合も多い。高齢女性は、高齢女性としてターゲットにされるほうが適切な場合が多々ある。

 

高齢化がすすむ日本社会、これからどうなるんだろう・・・・

ニューヨークでも、子どもはあまりみかけなくって、圧倒的大多数が若い世代で、だからこそ活気があるんだと思う。カンボジアも若者だらけ。来週下旬、日本に戻ったら、高齢者社会にどっぷりとつかることになって、高齢者への手厚すぎる社会福祉に腹を立てつつ、子供支援の拡大をなんとかしてほしいって思うのである。いる国や立場によって、考えることも与えら得る環境も異なって、ややこしいししこれがジェンダーの複雑性だなあ。

 

 

 

 

 

 

 


北京以降20年:女性の社会進出をふりかえって

2015年03月17日 | 2015 Commission of S

 

20年を節目に、女性の社会進出や男女平等について振り返るっていうのは、とってもとってもわかりやすい。95年の女性会議で、このカレンダーがすでにできていたっていうのはすごいこと。95年、わたしがまだ大学生だった頃は、一般職と総合職とかは当たり前だったし、バブルのあとだったから女子学生の雇用はストレスだらけのプロセスで、超氷河期だったのだ。

 

Deborahさんという有名人?が女性の経済面での進出について、統計をつかって発表。

10−20年前と比較すると、多くの女性が指導的地位にいることがわかる。現在、24人の女性が世界で巨大な500企業のトップにいて、20年前はゼロだった。

女性が指導的地位につけるような変革がおこるのは、指導的立場にいる男性が、「女性を高い地位につける」と発言し、それを実現することによってしか、女性の社会進出は無理。男性の理解が不可欠で、企業では利潤追求が基本であるから、女性がリーダーになることで利潤拡大が可能だと示す必要がある。女性が決定の場にいることで、より適切な決定ができることを示す必要がある。

 

UAE政府出席者は、過去20年で革命的な変化がおこった事例として、「20年前に国際会議で女性が発表することはあり得なかった」。政府のテコ入れで女性の社会進出がすすんだそう・・・ほんとかな?

ユニークな取り組みとして紹介された、Women Empowerment Principle- 企業での女性の進出を促進する指標を設定してる。

http://weprinciples.org/

The Principles

 

  1. Establish high-level corporate leadership for gender equality
  2. Treat all women and men fairly at work - respect and support human rights and nondiscrimination
  3. Ensure the health, safety and well-being of all women and men workers
  4. Promote education, training and professional development for women
  5. Implement enterprise development, supply chain and marketing practices that empower women
  6. Promote equality through community initiatives and advocacy
  7. Measure and publicly report on progress to achieve gender equaliy

 

 

 

 

どこかで聞いて印象的だったことを、有名人のデボラさんが繰り返していた。内容は、トップマネージメントにいる人が自分の部下たちに対して、「自分の人生を変えた3人の名前を書いてください」と指示し、書き終えた後に、「今度は、さきほどと同じように、あなた自身の名前を、自分を変えた3人として取り上げてくれる人の名前を3人書いてください」、と指示することによって、職員の意識改革をするということ。

 

自分を変えた人って誰かな。たくさんいすぎて、3人にしぼるっていうのは、とってもとっても難しいかな。

スウーパーモデルのワリス・デリーは、2000年に偶然本を読んだだけだけれど、彼女との「出会い」で、自分の方向性が変わって固まったかな。そういう意味では、人ではなく本かもしれない・・・今夜ニューヨークのバーで飲みながら、友達と語り合ってみよう。

 

 

 

 

 

 


発展の権利ー女性の権利との関連性

2015年03月17日 | 2015 Commission of S

 

 

女性の権利と開発の権利についてのセッション。

発展の権利は、1981年に採択されたアフリカの人権憲章で初めて確認された権利で、その後さまざまな国際文書で確認されてきている。ただ、発展の権利がどういった権利かについてはいろいろ理解が異なるそうで、1998年に採択された国連条約が基本になって、各国が発展の権利の実施状況について報告する義務があるそうな。

なぜ女性の権利と発展について語ることが重要なのか。例えば、貧困については、圧倒的大多数の貧困者が女性と女子である。

↓Vine & Grape っていうバーへ夕食へとお出かけ

10年ほど前、発展の権利が議論された時、大きな議論は、個人の権利なのか、集団の権利なのかという点だったそう。人権について語るとき、発展の権利を入れるかどうか、っていう点は、今でも国際レベルでの議論で焦点になるそう。というのも、どうこの権利を要求するのか、実現のためのリソースはどこからとってくるのか、っていう点が課題になるから。実際、現在討論中のPOST2015アジェンダでも、発展の権利をどう盛り込むかがまだ討論されているそう。

↓イギリス式のハンバーガーだそう、苦いローカルビールにぴったり

発展の権利や、貧困などについて真面目に協議をしつつ、参加している女性の多くはデザイナーブランドのおしゃれな洋服を着てブランドバッッグをもってて、貧困とはまったく関係ない社会に住む人たち。なんだか、複雑な気分がするのである。まあ、開発にかかわる人は、熱意だけではなくって、開発を食い物にしている人がけっこういるのも事実なので、仕方ないか・・・

「政策決定にグラスルーツの女性の意見がとどくように」っていっても、グラスルーツの人は自分たちのニーズや希望を効果的に発言することができないような環境にある。まあ、だからこそ、こういう国連の会議でNGOの人が声を大にしてグラスルーツの様子を伝えるべきなんだよな・・・・・とはいえカンボジアのチームは今日も会議には不参加で、明日はまたショッピングだそうで、気楽でいいなあと思ったりするのである。日本のNGOは必死に参加してて、この辺が2カ国の大きな違いだなあと思ったりするのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


国連会議の2週目

2015年03月17日 | 2015 Commission of S

 

国連の女性会議も2週目。カンボジアの政府代表はすでに帰国したし、セッションの数もぐっと減ってしまい、なんだかおまけのようなかんじなのである。

↓NGOへのブリーフ会合、ジェンダー統計についての重要性について

 

会議の合間に、ニューヨークでは超人気というベーグル屋さんへと休憩へとお出かけ。

↓50通りと51通りの間にある小さい入り口の店

↓もちもちのベーグル、すごいボリューム

↓Everyting っていう名前のベーグル、かなりおいしいけどもちもち

もちもちのベーグル、そっけない素朴な味なんだけれど、あっという間にふたつとも食べてしまったのである。食べてる間、うしろに座ってた老夫婦、男性が弁護士で、次から次へと仕事の電話してて、「2万ドルでなくて2万3千ドルとれる」などなど、すさまじい話をしてて、さすがアメリカ、弁護士社会だなと思ったのであった。でもベーグル屋で仕事しなくてもいいのに・・・声だけきいてると、俳優のようにかっこいいんだけれど、実物はふつーのおじいちゃんだった。ニューヨークっておもしろいなあ。