ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

毎日あっという間・・・・1月も終わり

2009年01月31日 | カンボジアで感じたこと

1月もあっという間に過ぎてしまった・・・・・

いったいこの1ヶ月、何か達成できたのか、自問しつつすごす週末。

誰かの役に立ってるのだろうか・・?
みんなに助けられてばかりじゃないかと反省。




時がたつのが速いと思うのは、
人生というものがわかってきたからだ
(ギッシング)




この格言、ぜったい間違ってると思ってしまうのは私だけ?





写真は本文と関係ありません。


アイとはなんぞや

2009年01月30日 | カンボジアで感じたこと


「アイ」とはなんぞや、と考える今日この頃。


だんだん暑くなってるから体力的につらくなってくるし(これは年のせいではないと信じたい)、さらに仕事も多すぎて連日飲んでる場合じゃなくなっているわたし。

行き詰ってるからかな、ついつい「アイ」について考えてしまう。


「誰かのために何かをしたいと思えるのが 愛ということを知った」
(中島美嘉「雪の華」)


この比喩、奥が深すぎてよくわからないー。・・・のはアイを分かってない証拠なのかなあ。




写真は本文とは関係ありません。




プノンペンへの遠征! 野菜を売って儲けよう!

2009年01月29日 | 女性の自立

スバイリエン州で活動するNGO、International Volunteer Yamagata (IVY)は女性のエンパワーメントを目的として活動しています。

IVYが団体の活動で支援している野菜共同出荷している女性組合のメンバーをプノンペンに招待し、村でとれた野菜をプノンペンで販売してみるという研修を実施していたので、ちょっとのぞいてみました。



おそろいのTシャツを着て野菜を販売


プノンペンに来るのは初めての女性がほとんど。
ショッピングモールに行ってエスカレーターを見たのがうれしかった!とのこと。



野菜は販売用に100キロ以上運んできました




一人暮らしの多いプノンペン在住の日本人を対象とした販売だったので、
調理しないといけない野菜の売れ行きは・・・・「まあまあ」?







農村で平凡な生活を送る女性たち。
いっしょにいて笑ってる姿を見るだけで、たくさんの元気をもらいました。


村に戻ったら、当分はプノンペン遠征の話で尽きなさそうです。
子どもや夫たちも、そんな素敵な妻の笑顔をみてエンパワーされるといいのにな。







大豆の仲介人は女性にまかせて!

2009年01月28日 | 女性の自立
コンポンチャム州のチャムカールーで盛んな大豆栽培。農協などがまだないので、大豆の販売は仲介人に依存しています。

農家を回って大豆を買い付けているのは、元気な女性たち。


右端が社長夫人で大豆買い付け仲介人の取りまとめ役、ホイ・ティエンさん。

ティエンさんは、現在約20人の女性仲介人を雇用しています。
「女性の方が、交渉するのが上手だから。市場での販売も女性がやったほうが儲けがいい」とのこと。


右端にいる人は、大豆の質をチェックしている区議会の委員。


出荷中に大豆がいたまないように、天日干しします。男性もできる仕事ですが、この店では女性の仕事でした。




     ↑大豆出荷用の袋の中身をチェックする器具。


大豆の大量出荷は、カンボジアには販売先がないそうです。タイやベトナムに輸出していますが、昨年からタイとの国境紛争があって、現在はベトナムへの輸出が主流。そのせいで、昨年と比較して大豆の値段が半値ちかくまで値下がりしているそうです。家計を任されている女性たちにとては、売り控えている大量の大豆の行方が心配な様子です。






仕事か家庭か? 悩むのはワーキングウーマンだけ?

2009年01月27日 | 女性の自立




仕事か家庭か。仕事か恋愛か。

ワーキングウーマンなら、きっと悩むこともあるはず。

自立している女性なら、ちゃんとバランスとれるのかな?


女性の自立について考えさせられる本、「On Balance, an autograpjy Leila Seth」(「バランスについて」、レイラ・セット著)は、インドで初めて高等裁判所長に任命されたレイラさんが自分の人生について語っています。



"As I established my legal practice, there were times when I had to choose between giving priority to work obligations or to family commitment. I juxtaposed, manouevered and adjusted, but the flow of neither stream ever stopped. Luckily I never had to make the dreadful choice of following one to the exclusions of the other. I always knew in my heart that it would be very hard if I had to choose, but that of course my family would come firts."
(勝手な翻訳:わたしが弁護士として自分を確立しようとしていた頃、仕事か家庭かどちらに優先順位を付けるか選択しなければならないことがあった。仕事を家庭を並べてみて、両者の間をうろうろしてから検討してきたが、仕事も家庭も両立させてきた。幸運にも、一方を選択してもう一方を捨てるっていう究極の選択はしなくてよかった。でも、自分には分かっていた。もしどちらかを選ばないといけなくなったら、きっと家庭を選んでいたと。)


セターさんは、結婚後は夫に従って妻として母として過ごしていましたが、夫の仕事の都合でイギリスに行くことになって、法律を学んで弁護士になった後に女性としては初めてインドの高等裁判所所長に任命された人。女性の自伝を読むのが大好きで色々読んでいる私にとっても、この本はすさまじく面白く共感できる本。セターさんが、一生でどんな選択をしてきたのか、どんな悩みを持っていたのか、率直に語られてるところが魅力。



読書後、「家庭を選んでいた」という彼女の発言は、選ばなくて良かったから言える発言だと思ってしまうのは私だけ?


わたしは、きっと絶対仕事を優先したい。


でも、ちょっとそれも疑問に思える今日この頃。

わたしの人生、どこにいくかな?







なんで結婚しないといけないの? 人生ゲーム

2009年01月26日 | 女性の自立



ちょっと遅ればせながらの新年会を同業者のオンナ7人で開催し、初めて遊んだ「人生ゲーム」。

メンバーに元銀行員がいてよかったと思うほど、お金を取り扱うゲーム。
実践的なゲームの進行に、かしましムスメのわたしたちは大騒ぎ。

面白いけれど納得がいかないのは、絶対ストップしないといけないポイント。
「職選び」はいいとしても、その次は「結婚」。わたしがゲームを作るなら、これも選択にする。お金にすっごくかかわってくる話だし。


それにしても、小さいうちからこういう実践的なゲームで遊ばせておけば、子どもたちが自分で将来設計するのに参考になるだろうなあ・・・・と、まだ子どももいないくせに思ってしまいました。





参議院議員にも知ってもらおう! ラタナキリの少数民族の苦悩

2009年01月25日 | カンボジアのジェンダー規範



なにやってるか実はよく分からない参議院の職員が、業務の一環でラタナキリの少数民族の人権問題についての調査を実施しました。
ジェンダーと人権についても調査をするということで、調査への連携を依頼されていたのですが、自分の本来業務が多忙になってしまい残念ながら見送りました。


カンボジアの参議院 http://www.senate.gov.kh/

調査は1月初旬にラタナキリで実施され、その調査結果を参議院議員に知ってもらうためのセミナーが開催されたので、ちょっと覗いてきました。参議院議員50名程度と職員30名程度が参加していてました。



少数民族が大多数を占めるラタナキリでは、数年来土地問題が多発しています。法律で保護されていて、本来は売ることができない少数民族の共有地を、ブローカーなどを通じて販売して現金収入を得ている少数民族が少なからずいのです。現金はほとんどが男性の懐に入ります。すると、そのお金を持って州都など都会に出かけ、遊びに使ってしまう男性がとても多く、お金に困ると妻に暴力を振るってしまう男性の数が増えているそうです。親に甘やかされる若者も増えていて、麻薬などの問題が深刻化しているとの報告もありました。



参議院第二議長が開会の挨拶をしていても、新聞を読んでいる議員


質疑応答になると、参議院のセミナーではいつものことですが、質問する議員は皆無で自分の意見を延々と演説する人ばかり。発表した少数民族出身の女性に対して、「君は少数民族出身なのに、こういった場に出てくる勇気があって、さらに手振り身振りを交えてスピーチできて、まるで欧米の女性みたいだ。これこそが、少数民族であっても女性が発展している証拠だ!」など、ちょっとジェンダーについて学んでほしいなと思ってしまうコメントをした議員までいました。

参議院議員のいいところは、気さくな人が多い点。相手が議員であろうとこちらから気軽に声をかけれるのがカンボジア的で大好きです。せっかくの機会なので、群れてる女性議員たちをつかまえて最近出版した本の宣伝をしたら、「クメール語上手ねえ」とほめられ、ちょっとうれしかったのでした。





引き続き・・・・オンナが30代にしておくべきことって?

2009年01月24日 | 女性の自立


含蓄あるゲーテの言葉。


「20代の恋は幻想である。30代の恋は浮気である。
人は40代に達して初めて真のプラトニックな恋愛を知る。」


思わず比較してしまうのは、孔子の言葉。

「吾、15にして学に志し、30にして立ち、40にして惑わず、
50にして天命を知る。60にして耳順(耳にしたがう)、
70にして心の欲するところに従って矩(のり)をこえず」


当時は寿命だって短かったはずだから、きっとこの年代はそのまま現在にスライドできない。

でも、40歳になるまでに自分が大事にしたいものを見つけるっていう点で二人は共通してるかな。

30代でやっておくべきことー40歳までに自分を見つけること?
見つかるかな?
見つかるといいな。


写真は本文と一切関係ありません。





結婚したいオトコたち!? 雇用に関する意識調査

2009年01月24日 | 女性の自立
労働・職業訓練省主催で、「若者と雇用:ギャップを狭められるか?」という調査の発表会が開催されました。労働・職業訓練省の副大臣が出席され、200名程度の大学生が参加しました。
調査を実施したのはカンボジア雇用組合(Cambodian Federation of Employment、CAMFEBA) が労働職業訓練省・ILOと実施しました。CAMFEBAのHPは→
http://www.camfeba.com/




この調査では、学生たちに将来どうしたいかについて意識調査するとともに、雇用者たちにどういった技術などをもった学生を雇用したいかについて聞き取り調査し、2者間のギャップについて分析しています。ただ、雇用者側は情報内容も情報ソースが少なく偏っていて、分析にはちょっと弱いのが残念。

調査に応じたのは、若者が約2000名(女性数は45%程度)、雇用主が220名(約半数が外国企業)。


まず高校生に対する進学についての意識調査では、56%の男子と46%の女子が大学進学を希望しているとの回答。他方、進学を希望していない約半数の学生にその理由を聞いたところ、「両親に経済力がない」。カンボジア政府はかなりの数の学生に奨学金を提供しているのに、それでも両親に依存しないと進学は難しい様子。日本と違ってまだマクドナルドもなく、アルバイトなど簡単に見つからないので、どうしても両親に依存せざるをえないのでしょうか。

また、高校卒業後の進学についてどうやって決定するという問いには、59%が「両親と相談して決定」、11%が「両親が決定する」と回答しています。カンボジアでは子ども将来に両親が大きな決定権をもつことを示しています。


すでに就職している若者の意識調査でおもしろい結果は、「5年後の計画」について。「家を買う・建てる」ことが第1位(27%)、「自分のビジネスを始める」が第2位(23%)、「車を買う」が13%で第3位。これは男女ともにほぼ同じ割合で回答があり、日本の若者と比較しても面白い結果だなと思いました。



若者全員を対象とした質問で「職につきたい分野は?」についての解答は、経済関連が22%でトップ、農業・農村開発が2位で15%。公務員は4位で11%。他方、約31万人の若い女性を雇用している縫製業については、回答者の3%しか就職したくないとのこと。給与が安く労働条件も厳しいので、できれば仕事したくない分野だということでしょうか。


雇用者側の意識調査では、あまり面白い回答がありません。ただ課題として指摘できるのは、79%の企業が「大学などと一切連絡体制がない」と回答しており、今後は日本のように教育機関と連携して学生に就職斡旋できる体制構築が必須であると思われます。

また、必要な技能だけれどそれを持っている若者を見つけるのが難しい技能としては45%の雇用者が「経営力」をあげています。でも、経営力なんて、年齢に関係なく、なかなか能力のある人を見つけるのは難しい気がするのですが・・・・。


ジェンダー観点から面白いのは、働いている若者の将来に対する希望。男性は22%が結婚して子どもを持つことですが、女性は13%のみ。また同時に、「海外に行ってみたい・住んでみたい」と回答した男性は7%なのに、女性は15%。女性のほうが男性より冒険心が強いというのは、頼もしい結果だと思いました。