マレーシアでも、本を読んでたわたし。
NOMAD は、ソマリア難民からオランダの国会議員に
なった女性の最新作。この前バンコクの空港で見つけて
早く読みたくって仕方なかったのだ。
女性に差別的であるとしてイスラム教批判を繰り広げた
彼女は、いろんな脅迫を受けていて、アメリカに亡命し
て以来、ボディーガードに警備されて生活中。
イスラム教徒にとっては(特に男性)、とても受け入れがたい
半宗教的・侮辱的発言を繰り返している彼女なのだけれど、
彼女の主張は納得する点が多い。たとえば、少女割礼(FGM)
やベール着用強制が女性の基本的権利侵害につがなっていて、
女性から自由を奪う慣行である点なんて、まさにその通り。
ほんとうは、権利侵害の被害者であるイスラムの女性が、
自由を求めて宗教を内部から変革するように行動すればいい
のだけれど、抑圧を内面化している彼女たちにとっては、
イスラムに疑問を投げかけることそのものが、すでに想像を
絶する行為なのだろうなあ・・・・・
イスラム教を捨てるだけで、殺されてもおかしくないって
いうのがイスラムの基本。彼女の勇気はすばらしいと尊敬
するけれど、ちょっと過激的すぎて、これじゃあついてい
けない人もいるだろうなあ・・・と思ってしまったりして。
名誉殺人とか、処女割礼とか、ジェンダー問題が山積する
世の中。こういった女性に対する暴力の実態が明らかに
なって、廃止しようっていう世界的動きがもっともっと
活発になるといいのになあ・・・・わたしも貢献したい
なあと思ってしまうのであった。