ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

学校に行きたくない日・・・・

2015年04月30日 | カンボジアの母子保健

 

上の子と、お勉強で格闘中・・・・

↓アイスクリームを食べる前に、ひらがなの勉強

上の子は賢くて、5枚だけやるっていうところから、えんえんと交渉して、最後には1枚だけやってアイスをゲットするのである。

「つかれちゃったよー」って言って、ハムサンドイッチが食べたいとか言い出した・・・・・

↓横に並べてあるきゅうりはなんだろう・・・不明・・・・・

↓どこでもすぐに自宅のようにくつろいじゃう子ども

下の子は学校が3時前までで、お迎えはお手伝いさんにまかせてる。上の子は、たいていわたしがお迎えなので、学校のあと、ブラウンにいったり、JAVAに行ったり、毎日遊んでから帰宅。下の子は、夜中にすっごく泣いたり、自己主張が厳しいんだけれど、学校には毎日楽しく行ってて、登校拒否になったことがなかったんだけれど、なぜだか登校拒否に。車から降りてくれないし、学校のドアの前に座り込むし、大騒ぎ。

↓一旦学校をでてドライブして気分転換

わたしは朝一の講義がない日だったので、ちょっと街中をドライブして、下の子を連れて学校を再訪すると、クラス担当のアイルランド人のベテラン教諭がすごい勢いで出てきて、抱き上げて連れて行ったのである・・・・「一緒にいたほうがいいか、このままさっと去った方がいいか」って聞いたら、「行ってくれ」とのことで、泣きわめく子をおいて、ささーーーーって教室から離れるのである。

登校拒否、親としては、悩ましいのである。わたしも高校の時登校拒否だったしなあ。身体が拒否反応を出して、結局電車にも乗れなくなって途中下車をしたり、まあいろいろ困った時期があったのだ。

日本だけでなくって、いろいろ連れ回してるから混乱しているかもしれないし、本人も行きたくない気分の時だってあるだろうし、無理やり行かせるのもなあと思ったり。でも、入り口でごねてるだけで、入っちゃえば楽しい時だってあるだろうし、難しいなあ。学校側としては、高い授業料とってるんだから、登校拒否になんてなられたら、困るはずだしなあ・・・・そういえば、早稲田にある教員の子どもたちが通える幼稚園は、月謝が17万円だそうな。日本は大変だなあ。

 

 


5人のはずが・・・・

2015年04月29日 | カンボジアの生活

 

 

大学の新学期、7月末までの予定をたてるため、学生数が気になっていたら、担当になってる3クラスのうち、あるクラスは5名のみ履修。

↓気合を入れにステーキ屋にお昼からお出かけ

少ないクラスは、マネージしやすいし、学生ととても仲良くなれるので、やったーって思ってクラスに出かけると・・・・25名も座ってるではないか。間違い??

↓よく聞くと、出てくるナイフは重さが違う程度だそう・・・

25名のクラス、脅しまくって、履修をやめるように指導したのである。それって教員倫理に反するのかな?でも、厳しい教員だし、宿題もすごいし、やめたほうがいいよ〜っていうのは自由かな。

↓カンボジアではまず見れない巨大なポテトの前菜

前学期も、13名だからって依頼されて追加で引き受けた講義、講義3回目にして30名以上になったので、1週間でやめさせてもらったのであった・・・・・多いクラスは個別指導がとても大変なのだ。15年選手になると、好き放題言ってて、まあ勝手にさせてもらおうって思うのである。

↓ラムを頼んだんだけれど、いまいち・・・・くすん。

↓マスタードは4種類あるのがうれしい

3クラスしかないって、とっても気楽だし、きめ細かい指導ができそうで、とても楽しみ。

今学期は、調査をやろうと思って、毎週末はフィールドに出る予定だから、健康第一でがんばらないと。

ステーキハウスのラム肉、もうちょっとレベルの高いのがよかったかな・・・・・ま、サイズが巨大なアメリカ的レストランだから、仕方ないか。

 

 

 

 


カンボジアで必要な防具・・・

2015年04月28日 | カンボジアの生活

 

1ヶ月休暇をとって戻ると、子どもの学費支払いなどなどを含め、なんとも雑用も多いし、フォローすることも多くて、ばたばたと過ごしているわたし。

↓クロックスの靴、調査に出るのに便利だそうで、買ってみたら重宝

すーっごく久しぶりに「縁」へとお出かけしたら、予約席ばかりでびっくり・・・・砂肝はおいしいし、菜の花はちょっと塩が聞きすぎてたけれどまあおいしいし、おでんとかきんぴらとか、日本料理を日本よりも楽しむのである。

↓日本でうれしかったのは自家農園の野菜たち、ネギはとってもおいしかった

子どもも、「縁」のソファ席はさわいでも気兼ねないから遊べていいし、ネギ卵焼きを気に入って、がぶがぶと食べるのであった。ししゃもなんて、日本のよりおいしい!!

↓しっかり飲んで食べたあとは、お茶漬けで仕上げ

日本から戻ってきて、いただいたプレゼントは、護身用グッズ。

アメリカ製のすごいのと、日本でも売ってるそうな防音ベルつきの防具。ベルのほうはさっそくカバンにつけるのである。

↓これもすごい、カンボジアで使うことはないかな・・・・・?

カンボジアの治安は、確かに悪い・・・・でも日本のほうがひどいんじゃないかな。ただ、交通法規を守らない人が多いのは困る・・・・いきなり交通事故されちゃうし、運転も乱暴でめちゃくちゃ。

日本は暑いらしい・・・・ニューヨークは3度らしい・・?

↓家の庭の花、4月は花を愛でるにはとてもいい季節

事故しないように安全運転と、被害にあわないように防具を身につけて、楽しく生きるのである。

 

 

 


不機嫌な夫婦ー三砂ちづる

2015年04月27日 | Forced Motherhood

 

 

「オニババ化する女たち」が面白かったので、また買って読んでみた、三砂ちづる先生の本、不機嫌な夫婦。

 

Motherhood  について、「ある穏やかで受容的な環境が整えば、自然に立ち上がってくるものなのだ、と思わざるを得ません。おさんの湯に代表されるとはいえ、これはおそらく、人間が人間として生まれて、次の世代を残し、死んでいくという、「生の原基」、つまり政治や経済や法律などという制度とは関係なく、常に人間がもっていた生のものと形に添う経験に付与されている根源的な経験ではないでしょうか。」

↓日本の庭にさいた見事なボタン

この本には、読んでみたい!って思わせるような本が紹介されていたりするので、また次に繋がるところも嬉しい。

↓東京の女性センターでもらった冊子

日本では、人権というと、同和問題、アイヌ問題がメインで、女性差別はあまり配慮されていない・・・・この冊子には、犯罪被害者についての問題について紹介もあって、こういう、教育とかではカバーされていない内容を大人向けに発しんする啓発運動は大事だなと思った。

 

 


1ヶ月ぶりのプノンペンは「くさい」?

2015年04月26日 | カンボジアの生活

 

 

無事、日本からプノンペンへと移動。

↓ベビーカーとなしの移動はとっても便利

仁川までのフライトのアテンダントさんが、以前サービスしてくださったそうで、再会に感激してくれたのである。息子さんが6歳と4歳で、同じ年くらいだったので、よく覚えていてくれたそう。

↓それぞれ自分の時間を楽しむ

仁川からは、下の子が熱を出しちゃって大変だったけれど、無事到着。

到着数時間後、朝4時におきて久しぶりにジョギングに行こうと思ったらしっかり起き出してきた息子たち。時差ぼけ・・・なのである。置いていけないので一緒に船に乗りに行くことに予定変更。

↓コペッチは護岸工事がはじまってる

↓下の子は初めての渡し船

なんか勘違いして、往路は1000リエル払ってしまい、帰路はおつりに500リエルくれて、そうか、大人一人だけ料金で500リエルなんだ・・・・って物価の安さに感動。

↓早朝から、「なんで臭いの?」を3回聞いていた上の子

プノンペン、確かに臭いかもしれないけれど、これは南国の臭い・・・・日本ですっかり清潔な生活で、おじいちゃんのきびしいマナーを教育された息子、「あの船長さん、タバコを川にすててたよ、よくないよね」とか大声で言ってて、クメール語でいってほしいものだと思うのである。

↓モト4人乗り初体験、すっかり気に入った様子

↓3人でシャンゼリゼにいって朝食、水槽がある店は水族館にもなって便利

↓間食に濃いカレーのノムバンチョップ

↓みんなでプール

 

↓夜はみんなで英語ソングみて歌う

 

わたしは、大学院コースの開講講座ために帰ってきたのに(いや、どうでもよかったかも・・・・)、講義時間には誰もいなくって、クーラーもない教室で・・・・・・ははは、これこそカンボジアなのである。

 


日本滞在ももう終わり・・・・大連旅行の準備

2015年04月25日 | 日本滞在

 

あっという間に1カ月がすぎて、もうカンボジアに戻ることに・・・・とはいっても、10日ほどいてすぐにベトナム旅行なので、大学の新学期に学生たちと顔合わせして、依頼がきてる仕事の打ち合わせをして、すぐにプチブルバックパッカー旅行へとおでかけ!!! 

↓東京からの帰路は、移動時間を短縮するためにドリーム号

止まらない旅行に行きたい病・・・・・この夏休みは、祖母がずーっと行きたいっていっていた大連に、家族全員で旅行にいくことに。

↓あまりにも感激したバスの個室・・・横になって寝れちゃう

夜行バス、大学時代にジュリアナが一斉を風靡していて、同級生が毎週末にバスで東京に行ってたのを思い出すのである。飛びまくってた大阪の「のざわっち」、今頃どうしてるだろうか?

それにしても、個室のバスはゆっくりと寝られるし、さらには時間の節約にもなるし、新幹線よりも3000円くらい安いし、快適な移動手段かもしれない。

↓みんなでイタリアン、南側は海で北側は線路、景色抜群のお店

大連旅行の準備は、フライトを買って、ホテルを予約して・・・・そのあとが実は大変。

祖母が女学校を大連で卒業してて、祖父も満鉄で長年大連だかどっかにいた母親の家系。「おじいちゃんが死ぬ前に、大連に行こうって言ってたんだけれど・・・・・」って何年も言い続けてるので、この際、思い切って行くことにしたのだ。

ところが、知らなかった事実は、なんと関空から大連までは、直行便で2時間40分の旅。両親がよく遊びに行ってる沖縄の離島とか北海道なんかより、よほど近い外国なのだ。そのおかげで、海外はもうしんどいって言ってるおじいちゃんも、特に異論なく、一緒に参加することに決定。富士山登山との日程の調整だけがちょっと大変だけれど、まあなんとかなるだろう。

↓ネットで買い始めた、大連に関係する本・・・ちょっと違うのもまじってた

自分が、オーラルヒストリーで、カンボジアの歴史を女性の観点から記録するための準備を一生懸命しているところで、家族の歴史について勉強するのも、とても大切だと思っているところ。祖父は、「池が凍って、その上を車で走ったりして、中国の冬はとっても寒かった」とかいってたらしいんだけれど、そういう話は一切聞いたことがない。そもそも、昔の事を聞くなんて発想がなくって、今思えば、いろいろ聞いておけばよかった、って本当に残念。

↓子供達のために、ホタテと生ハムのパスタ

大連旅行、とっても楽しみ。女学校ツアーとかもあって、どうやら、昔をなつかしんで訪問する高齢者も多い様子?父親は旅順にも行きたいってことなので、列車で行こうとルートとかを検討して、短い滞在でも、大連と旅順の主要ポイントを押さえつつ旅行しないと・・・・

旅行の計画は、とっても楽しい!

↓日本滞在でヒットだった、スターバックスの新作コーヒー

でも、祖母が通ってた女学校、見つけられるのかな・・・・ガイドブックをみてると、食べるところばっかり目につくんだけれど。中国!!餃子とか、シャオチーとか、鍋とか、食べたいものだらけ!!青島ビールも、きっとおいしいはず、と、期待が高まるのである。

↓最後に駆け込みで買い足した本たち、旅行記がメイン

 

 

ベトナム旅行も中国旅行も楽しみ!!!

インタビュー手法も、さらに磨きをかけて、5月の調査と6月の調査を実り多いものにしよう。

 

 

 

 


テーマのある旅行:列車を体験する旅

2015年04月24日 | 日本滞在

 

新幹線にのって、東京へ。

↓品川付近、大規模な工事中

早稲田での講演、いただいた時間は80分程度、350人の主として1回生を対象。講義のあと、教室の中に質問の長い行列が・・・・。個別対応なので、1時間程度、一人一人とお話しさせていただいたのである。1時間待ってくれた教育学部の学生さん、たくさん質問を書いてまっててくれて、ほんとうにありがとう!!

↓東京駅につくなり、大感激!!MAXがとまってたのである

↓講義の前日、本屋で目に付いた本を片手に飲むのである・・・

今更おそいかな?って思いつつ、どうせぎりぎりまで講義のことばっかり考えて緊張してるんだから、この際一夜漬けの気分で勉強しようって思ったのである。それにしても、プロの講師の本を読んでると、とても勉強になった。

ただ、ここが知りたい!!ってところは書いてなかったりして、さすが、ネタはばらしてないのであった・・・・・

↓軟骨がなかったのだけれど、とってもおいしい炭火焼

わたしは使わなかったけれど、面白いキーワードの紹介があって、それはMBA。

カンボジアだと、Marriage But Abailableって使ってる男性がやたら目につくんだけれど、有名講師は、

まけない、ばかにしない、あきらめない

というキーワードにして、紹介しているそう。

講義では、あっという間に時間がすぎて、講義時間内に質問をとれたのは4名だけ。さすが早稲田、みなさん優秀な鋭い質問で、「質問をまとめてとって回答する方式」にしておいて正解。「講師を頼まれたら読む本」にそうアドバイスされてたのだ・・・・4つ質問をとってみると、自分なりに回答しやすい流れを作ってまとめて回答して、1つは質問内容からはちょっとずらして回答するなど、まとめて質問をとる方が回答しやすい。それにしても、うちの大学の学生と比較すると、格段にシャープな学生ばかりで(4名は、ということだが・・・)さすが私立でも最高峰の大学に入学してきた子達だなあと感激するのである。

↓都電に乗るために大塚に宿泊したわたし

行列に並んで個別に質問してくれた人は、本当にいろんな質問がでた。25人くらい対応したかな?

男子学生の一人が、「自分は、えっと、いろいろ旅行したいんですけれど、どういったところに行ったらいいですか、おすすめはありませんか」という質問。ちなみに、「国際協力とかに関心あるんですけれど、どんな本を読んだらいいですか」っていう女子学生もいた。

↓大隈講堂横のカフェで講義内容について打ち合わせ

旅行については、「旅は、やっぱりテーマがあったほうが面白いと思う。わたしは遺跡が好きで、一時期、世界遺産をめぐる旅っていうのをやって、いろんな国をめぐった。今は、列車が大好きだから、列車を求めて旅行してる」って言ったら、「テーマがあるっていいですね」と言ってくれた。「東京に来て、都電にのれてとっても嬉しい、みなさんは電車にのって通学できていいですね」って講義の最初の方に言ったんだけれど、共感はしてくれなかったかな?

↓遅いランチはフレンチ、スピナッチがとてもおいしい

夕方まで今後の調査の打ち合わせとかやって、ばたばた走って夜の講演へと向かう。といっても、3人で報告会をするうちのサクラなので、気楽に向かう。

↓渋谷にあるセンターでの講演

夜は、25名くらいの会合で、昼間の350人の講義と比較すると、やはりアットホームで、こじんまりしているほうがいいなあ、って思うのである。

早稲田の学生さんたちと出会って、開眼したというか、立派にいろんなことを考えて悩んでいる学生さんもいるんだ、って感動。誰にでも聞けるようなことを、気軽に聞いてくれた学生さんが多くて、わざわざ行列にならんでまで聞いてくれたことに感激。「世界を変えたい。なんとかしたい」って思っている意欲が、とっても伝わってきた。でも、多分、もっと必要なのは、世界を変えることよりも、その試行錯誤の後に、日本を変えるために何ができるかを考えることなんだろうなあ・・・・・

 

 


鉄条網に咲いたツルバラー韓国女性8人のライフストーリー

2015年04月24日 | Forced Motherhood

 

 

ライフストーリーに関する本、いろいろ買って、読んでると、いろんな人生を送ってきている人がいることを知れる。韓国で70年代から労働運動に参加した活動家たち8人のライフストーリーを紹介した本、「鉄条網に咲いたツルバラ」は、極貧の家庭から10あぢ半ばで出稼ぎに出て、必死で家族を支えたり、食費を稼いだ女性たちの記録。

「1967年、あまりの貧しさに入院もできず妹が死んだ」と語るイ・チョンガクさん。労働運動の真っ最中に、いやがらせで、男性たちから糞をかけられ、悲惨な思いをした経験をもつ。

↓子供達を見てると、平和だし豊かだな〜って思う

小学生4年の頃、父親にかわって路上で物売りをさせられていたユン・へリョンさんは、「私が稼いだお金で家族が食べられ、姉の中学校の学費のための借金を返すことができると思うと、たくさん売れた日は嬉しかった」ー「何気なく振り返る過去の話の中にふち自分の影法師を覗き見ることになる。そのとき、それは本当に私だったのだろうか。・・あるいは思い出した姿が馴染めず肩をすぼめて消してしまったりすることもあった」ー見事な翻訳。

↓外食に行ったら途中で寝ちゃった、下の子

「食事をするにもおかずといったら醤油くらいしかないほど貧乏だったんだもの。」ーでも母親が自分は学校を出れずに苦労したことを後悔していて、娘には無理をして学校に通わせてくれた、ウォン・ミジュン。

↓久しぶりのどろ焼き、ビールにぴったり

小さい頃から工場で劣悪な環境で働いて、戦後の韓国の発展に貢献してきた女性たち。

たくましいし、強い。なぜこの強靭な精神力とか指導力が、カンボジアでは育たないんだろう・・・・・家父長制で徹底的に抑圧された環境にいた韓国女性だから、体制に対する反抗心と不屈の精神が育ったんだろうか。

↓こちらは豚玉、小さいときは外食するお金もなく家で作ってた

↓食べ終わった頃に起きた子ども、親思いなのである

カンボジアで労働者の女性たちと接することはたくさんあるけれど、戦後日本やこの本ででてくる韓国の活動家たちのように、芯が通っていて強い女性は会ったことがない。ひとつには、労働組合が政党の手先機関となっていることとか、非政府組織からお金がでて仕事として熱意よりも謝金を目的にやってる人が多いからかもしれない。ストライキに参加する女性たちも、労働環境改善のために参加しているのは間違いないけれど、糞をかけられても立ち向かうっていう強さや、笑い飛ばすユーモアはないような気がする。

カンボジアで、この10年くらいを振りかえると、ほんとに強くて命がけで戦っている女性たちは、土地問題で立ち上がっている女性たちかな。多くの活動家が、離婚せざるをえなくなっても、頑張ってるし、体張ってる。下着で立ち向かうのはどうかと思うけれど、警察に下着姿にまでされて引きずられてもがんばってて、わたしにはとてもできないと思うのである。リカドがすでに立派な報告書を出しているから、わたしが改めて調査する分野でもないけれど、女性活動家たちの声を記録するっていうのは、ぜひやってみたいとずっと思っている作業だから、いつか実現させたいな。

 

 

 

 

 

 

 

 


プロ論ー日本での講義

2015年04月23日 | 日本滞在

 

 

国際協力に関心のある学生たちが学ぶ講座で、外部講師を数名招待するので、一コマ講義をしてくださいとの依頼を受けて、東京へ出張。早稲田大学は2010年に妊娠8ヶ月くらいの時に講義をしたことがあったんだけれど(そういえばあれがきっかけで共著で本もだしたのであった・・・)、今回は大教室で300人ほどを対象の講座。

依頼内容は、なぜ国際協力にかかわるようになったのか、コンサルタントの仕事ってどんなものか、など現場からの体験談。私以外の講師は、国際協力機構とか国際なんとかのつく立派な組織人で、フリーでぷらぷらやってるわたしは、ちょっと例外的な存在かもしれない。

で、何を話そう・・・・90分なんてあっという間だし、大学に入ってきたばかりの子たちを相手に、何を伝えたら、役に立つかな?自分が話したいことではなくって、聞く方が何を聞きたいか考えないと、優秀な学生さんたちだから満足しないだろうと思うのである。そもそも、自分の体験談なんて語ったことないし、聞いて面白いのか知らんと思うほど、失敗談とか、悲惨な経験とか、そんなことばっかり考えるのだ。

そろそろ準備をしないと・・・・って思って、しばらく前に本屋で見つけてたまたま買ってた「プロ論」を開いてみる。この本は、有名人のインタビューの本なので、自分のインタビュー手法の勉強になるかなと思って買ってたのだ。

 

 

とりあえず、立派な人が言ってることを勉強して、自分なりに応用しようと思うわたし。役所や国際機関に長くいると、前例横並び、とにかく誰かの真似をすることから自分の仕事が始まるのである。

 

フリーになってから、仕事は選ばず、とにかくきた仕事は全部やって、プライベートもなかった堤幸彦氏(映画監督)は、「若い人にいつも言うんです。まずは20代のうちに『これが私です』と言えるものをつくっておけと。そして、どんなにひどく、寂しい状況だったとしても、出会いに目を見開いておけと、次の人生を決めるような出会いは必ずあるんです。その出会いの接着剤にするためにも、何か一つ、『これ』というものが要る」

 

秋元康氏は、前述の堤氏に転機を与えた人としてあげられてる。「昔はみんなが同じ方向に向いていないといけなかった。赤い会社には、赤い人が必要だった。ところが、多様性の時代になって、赤い会社だからこそ、青い人が求められています。問われるのは、あなたは誰ですが、何色ですかということ。あなたの個性は何で、優位性は何ですか、と。はっきりとした、あなたの色が求められているんです。どんな色でもあわせられますという人は、実は色がない人です」成功した人にたくさんあってきた経験として、「行動を起こしている」ところが、普通の人と違うという。「成功を手にできなかった人は、必ずあとからついてくる」ただ、彼のいう成功っていうのは、どういうところなのか、不明確かもしれない。

↓たまたま遭遇した小学校の入学式、男性の姿も多い

NHKプロジェクトX のプロデュースをした今井氏は、数多くの挑戦者たちにあってきて、挑戦者たちの共通項として「自分自身が面白いと思えることをやっているかどうか」と、「誰かの役に立てるか」だという。「社会にどう役立ちたいのかを考える。就いた仕事を面白がってみる。若い人たちには、ぜひそこに注目してほしいですね」

プロになるためには、好きなことをやる、それも一生懸命やる、っていうのは、この本で多くの人が共通して主張していること。田原総一郎氏は、セミプロではなくプロになることが重要だと前置きして、「プロになる近道は、自分の好きなことをやる。好きなことのために金を出すのを趣味という。好きなことをやってお金をもらうのをプロという。だからこそ、プロはほかの人よりも抜きん出ていなければならない。」

プロデューサーのおちまさとさんも、「やらされてるか、自らやってるか」という意識の違いで、成功するかしないかはきまる。 

 

久しぶりに、自分の履歴書に目を通してみた(さらに更新もしてみた)。コンサルタントとして、いわゆるTORに基づく業務契約をしたのは、2年以内の短期だけで20件(最短は3日間の契約が数件)、長期契約を入れると、もうちょっと増える。ざくっと、20回以上面接をしている、あるいは、書類選考をくぐりぬけて業務をとってきてるのだなあ・・と振り返ると、まあ毎回ストレスもあるし、のがした仕事もたくさなるし、フリーとして自立してこの10年くらい、ほんとにたくさんの仕事してきたなあと思うのである。大学のほうも、王立大学がすでに5年以上だし、パンニャサストラ大学は15年選手となりつつあって、まあ、ほんとにいろんなことやってきたなあ、いろんなクライエントとつきあってきたなあと思う。この先は、とりあえず小さい仕事の依頼がひとつと、ちょっとだけ大きい仕事につながるかもしれない仕事の打診がきてるかんじ。でも、8月まで自分の調査もやるから相当カンボジアを飛びまくることになるし、旅行もするし、スローダウンしたいと、思っているところ。上の子に、2桁になる足し算を教えるのに四苦八苦して、ちえのドリルを一緒にやって、とかいろいろ考えると、自分の優先順位は、対価を求める仕事よりも、自分の自立のための旅行と、子どもといっしょにいることと、自分がやりたい調査を優先したいなって思う。自分にとって何が大切かを判断することと、大切なものを守りながら自分らしく生きて行くために確固たる自分の専門性をもっていること(で、それで食べていける自信があること)、が、重要だって、若い人に話すかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


愛の力ーなかなか重い恋愛小説

2015年04月22日 | Books- Japanese

 

 

「男でもなく、女でもなく」をあっという間に読んでしまって、蔦森樹さんの本をもっと読みたくなったわたし。

↓ヤマツツジ、家の周りのいたるところで満開中

男とか、女とか、性別を越えて、もっと自由に生きれたらいいのに、って思わされる本。彼女が主婦として生活するようになって、経済的な収入はないけれど、家事労働をすることで自分の内面を新たに発見していくところが、なんとも共感できたんだけれど、やはり経済的自立が大事っていうところに行き着くのである。

↓こちらはちょっと珍しいタイプ

ツツジをみながら、ひつとつの花でも、いろんなのがあって(チューリップとかもだけど)、ジェンダーのことを考えてしまうのである。

↓こちらは、一応小説らしい

 

彼女がNepalに旅行にでてしまって、会いたいとずーっと思いつつ付けるトランス女性の思いを綴った力作。フィクションでは?って思うんだけれど、ノンフィクションみたい。

↓子供達があっという間に食べた愛知産、あさりの酒蒸し

LGBT ってひとくくりにできないって、改めて思う・・・・MTFにも、同性愛者はいて、女性のレズビアンと恋愛することだってある。男でもなく、女でもなく、異性愛者でもなく・・・・わたしたちって、複雑で、だからおもしろい。区別が差別にならず、多様が普通になるといいんだけどな。