ジェンダーからみるカンボジア

カンボジア社会について、ジェンダー視点から色々な情報をお届けします。

プノンペンのスラム

2010年12月19日 | カンボジアの生活


プノンペンにあるスラムに、調査をする学生について
様子を行ってみることに。

本当は気軽に行くべきじゃないのだけれど、スラムには大量に
人もいるし、まあ、邪魔にならない程度ならいいかなと。

スラムは、コペッチの対岸。




↓奥の白い建物の中には、2-3畳のスペースで
間切りして生活しているたくさんの家族



↓不法占拠だそうな・・・



↓洗濯物は、道路というのか道の横にほしてある



この地区の特徴は、お墓に人々が住んでいる点。

↓お墓




↓小さな寺院?の中に住んでる


同じ・・・じゃないなあ・・・?

2010年12月18日 | カンボジアの生活



お気に入りの餃子屋さん。

出産当日、陣痛が始まってから、
最後の晩餐?ってことで、
ビールと餃子で体力つけたお店。
出産前は、出産後にはアルコールが飲めない
と思い込んでいたのであった・・・・すっかり
解禁してるけれど。


餃子屋ではチンタオビールが好きなので、
チンタオを飲んでたら、違うビールが
出てきちゃった?

「味は、同じ」とか店員さんは言ってるし。

でも、味違う・・・・・
ちょっとフレッシュなかんじ。


ま、いいか。
このいい加減さがカンボジアだなあ。




Old Style と New Style?

2010年12月18日 | カンボジアのジェンダー規範



女性に対する暴力予防のためのキャンペーンの
スローガンを協議する会合に、引き続き出ている
わたし。

かなり優秀なプロ集団の広告会社が請け負ってる
仕事なのだけれど、いやはや、男性だけのチーム
で仕事しているものだから、ジェンダー視点が
弱くて、色々大変・・・・まあ、だから我々ジェンダー
専門家が呼ばれて参加してるんだけれど。
たとえば、

「妻に暴力を振るうオトコ」は、古いスタイルで、
「妻にやさしくするオトコ」が新しいスタイル!!なのだ!

「妻が外で仕事をすることを許す夫が新しいスタイル!」


というようなメッセージを提案してきて、むむむ・・・・

古いスタイルと新しいスタイルを、悪い男性像と
いい男性像に対比しているのだけれど、それは
とっても危険。

なのだけれど、マーケティングの観点からいうと、
新しいっていうようなイメージを作り出したいのかなあ。


会議中に、子どもが泣いてるから、授乳に走って帰った
わたし。でも、会議が開かれていた団体には、併設してる
託児所があることを後から聞いて、次回からは子連れで
参加しようと思ったのであった。
さすがジェンダーの仕事をしている団体だけあるなあ・・・・
感激☆


子どもは、すぐに上のほうを向いて、頭ふりふり。
困ってるのかなあ・・・・



中絶について

2010年12月15日 | カンボジアの母子保健


修士論文指導している学生は、
スラムに住む女性にインタビュー中。

グループインタビューを実施するにあたって
「中絶したことがあるか」というインタビュー項目を
設定していたので、「ちょっとプライバシーにかかわるし、
知り合いで中絶したことがある人を知っているか、
って質問に変えたほうがみんな回答しやすいのではない
かしら」って提案していたわたし。

中絶って、とってもプライベートなことだし、なにせ
わたしの学生は大多数が反対派なので、中絶したこと
でトラウマになってたり、人に言えないことをやって
しまったって思っている女性が多いのではないかと思って。

でも、実際、学生がインタビューしてみると、
「自分が中絶したことあるっていう女性が半数以上
いた!」とのこと。

いやはや、指導する者としては、ちょっと恥ずかしいの
だけれど・・・・・そうかあ、常識は生活環境で
異なることを忘れてた。大多数が中絶してたら、そりゃあ
それは話すことにも躊躇はないかもしれないなあ。


無料で中絶できるNGOにいってる人もいれば、あやしい
ところ(ベトナム人の家??)にいってる人までいて、
いろんな形で中絶しているらしい。

彼女たちによれば、「子どもが多いから」中絶するそうな。
でも、子どもが多いの定義が、「5-6人」とのこと。

スラムでの調査、とっても気になるので、ちょっと
同行してみようと思っているところ。



写真は今日のこども



夫の浮気

2010年12月14日 | 女性の自立

もう長年やってる人生相談のラジオ番組は、
カンボジア人がどんな悩みを持っているのか
知るのにとっても勉強になる番組。さらに
超おもしろい相談があるから、自宅にいると
ついつい聞いてしまうのだ。

トンティエンマヌアッ大学(人材大学?)
が毎夜やってる番組で、視聴者が電話してきて
32歳の男性講師が相談に答えるという番組。

相談のほとんどは恋愛か家庭内のいざこざ。

たまたま、講師が出張で不在の夜があって、
以前ながした番組を再放送するというので、
きっと面白い質問があったんだろうと期待して
ると・・・

その日は、夫の浮気とかに悩む妻が電話してきて、
夫とか子どもも電話で参加して、家族みんなで、
電話カウンセリングを受けるという趣向。

大酒飲みの夫に苦しめられてるある女性が
悩みを打ち明けると、夫も登場して、「そんな
に酔うほど飲んでない・・・」とか弁明。
でも、近所に相当迷惑をかけているらしいから、
まあ相当飲んでるんだろうなあ。

さらに、ある女性は、「夫が酒飲むし、もう5人くらい
と浮気してて、困ってる」とのこと。
講師が、「浮気相手は美人なのか」と聞くと、妻は
「わたしとそう変わらない」らしい。
「なんで浮気してるって分かったのか?」との
質問には、「森に2人をつけていったら、やってた
んだもの!!」との怒り発言。
「ちょっと夫に代わって」と講師が依頼して、「なんで
森でやってたの?」と聞くと、夫は「周りは田んぼばっかり
で、都会とちがって、こっちはいろいろ大変なんだよ~えへへ」
とか笑って言ってるし。

いやはや、今度は、妻のばくちとか浮気に苦しむ
男性の悩み相談もやってほしいものだ。


写真は、YEJJ CAFEのブリットス。
右から食べようか、左から食べようか・・・





少年法草案のコンサルテーション

2010年12月13日 | カンボジアで感じたこと



カンボジアにはまだ少年法がなくって、
今回草案ができて関係者と協議セミナーを
実施するというので、顔を出してみることに。

ジェンダーの専門とはいえ、子どもの視点を
持っておくことも重要なので、ちょっと勉強しよう
かなと。子どもの権利保護にかかわっている人たち
は、ジェンダーと同様に熱い人が多くて、そういった
人たちとのネットワークを構築しておくのも
いろいろと勉強になるのだ。

それにしても、会議はカジノのNAGAワールド・・・
政府がカジノでセミナーやるのは、どうも
賛成できないんだけれどなあ。


2005年に、325人の子どもが刑務所に入れられていたの
だけれど、2010年にはその数が500人以上に増加している
そうな。多くは、小さな犯罪で逮捕されて、裁判を
まっている拘留中の子ども。

少年法は、今後さらに協議を進めて、国会にもちこむ
そうなのだけれど、いつのことになるやら・・・


写真は、セミナーで配布された、少年法に関する国際法
など一連の関連資料。
UNICEFがお金出して作成したみたいなのだけれど
予算たくさんあるんだなあ・・と思ってしまったのであった。






子どもを捨てちゃう女性たち

2010年12月11日 | 女性の自立


マレーシアでは、今年に入ってから10月まで76人の子どもが
捨てられているのを発見されたそうで、社会問題になっているそうな。


http://www.nytimes.com/2010/12/09/world/asia/09malay.html?_r=2&ref=world



というのも、マレーシアの人口の6割を占めムスリム社会では、
結婚前にセックスをした女性は罰せられることになってて、
3年の実刑か1600ドル罰金か、あるいは鞭打ち6回
の刑罰を受けるのだそうな・・・

基本的人権の侵害で許せない刑罰なんだけれど、刑罰の鞭打ち6回と
出産の痛みと比べたら、どっちが痛いんだろう・・・と
思ってしまった不謹慎なわたし。



マレーシアでは、中絶は基本的に違法になってるらしい(母体が
危険である場合とか、特別な場合のみOK)。

ちょうど先日あったカンボジア保健省のセミナーでも、実態は
不明だけれど、最近間違いなく若者の中絶が増えてるという
議論があったばかり。

どうやら、シャーリア法では16歳未満の女子は法廷の許可がなければ
結婚できないのだけれど、若い子が妊娠してしまうような状況が広がって
て、対応を迫られているそうな。


「セックスしたいなら結婚したほうがいい」とか
言ってる政治家もいて、いやはや、ツインタワーの
あるモダンな国にも色々なジェンダー問題があるんだ
と思ったのであった。


写真は、今日の子ども。





家庭内暴力とカンボジアのジェンダー規範

2010年12月10日 | カンボジアのジェンダー規範


Gender and Development for Cambodia という
2003年にわたしが所属してたジェンダー団体が、
「家庭内暴力とカンボジアのジェンダー規範」に関する
調査を実施してその結果報告会が開催されたので、
ちらりと顔出しすることに。


今回の調査は、男性に焦点をあててて、男性側からみて
いわゆる「男らしさ」と理解されているジェンダー規範が
家庭内暴力とどう関係があるかを、農村地域でグループ
インタビューを実施して計量的に統計を集めて分析。

男性が、経済的に家族を支えないといけないとか、女性を支配する
のが当然とか、いろんな調査結果が報告されたけれど、
むむむ、あまり新しい発見はないなあ。


「本当のオトコとは」という議論もちょっとあって、「家事を
するのが本当のオトコ」というような間違ったメッセージがながれ
ているのはけしからんという女性活動家の発言。
うむ、日本でも似たような宣伝があったなあ・・・


まあ、なんでもいいんだけれど・・・
だいたい、本当のオトコっていう用語その
ものが、なんだか怪しいんだもの・・・



今回の調査結果は、要約のみの結果発表で、来年
正式な結果が発表になるそうな。ちょっと先行研究
調査があまいけれど、パトリアキーとか男らしさの
調査は社会調査としてとても面白いので、
ぜひ結果を聞きたいものだあ。