ジェンダーからみるカンボジア

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女性に対する暴力の経済財的損失:カンボジア

2013年01月25日 | 女性の自立

 

シエムリアップ滞在最後の仕事は、「カンボジアで、女性に対する暴力の経済見積もりをどうやっていくか」についての会議への参加。女性に対する暴力撲滅の国家計画を策定しているわたしにとっては、この視点が超重要で、いったいどうやって予算を見積もって予算を獲得するかを、しっかり役所の人に学んでおいてもらわないといけないのである。なんと、役所の偉い人だけじゃなくって開発パートナーやNGOの人も数多く来てて、60名以上が参加。シエムリアップで会議を開催すると、多くの人が来るんだなあと関心。

 

↓会議場に登場した子ども、「おおきくなったね~」ってみんなに言われるのである

 

 

わたしも、女性に対する暴力撲滅のための国家計画枠組みを発表させてもらうことに。こーやってサービス残業ならぬ、余分な仕事がどんどん増えてるわたし。でも、シエムリアップまで来てるんだもの、単に参加するだけなんてつまんないし、プレゼンくらいさせてもらわないと。

↓メインの講師はインド人3名、通訳さんは大変そう・・・・・

 

女性に対する暴力を、国家経済のロスという観点から取り上げることで、女性に対する暴力が「家庭内」とか「プライベートなこと」っていう視点から、「みんなの問題」・「公共政策の問題」として位置付けることにつながるので、女性に対する暴力についての理解や問題に関する取組がより進むことを期待できる。多くの途上国では、国家統計があいまいだから正確ではないとしても、女性に対する暴力のせいでGDPの1-2%のロスが発生してるって、とっても深刻な問題なのだ。

↓丸4日間の会議もやっと終了、子どもとのんびり

女性に対する暴力のせいで失ってるお金の額を日本の場合で計算すると、ざくっと5兆円から10兆円(数兆円の誤差はある)。大きすぎる金額なのでぴんとこないけれど、まあ実感としてわかる1000万円なら、1000万円の車が50万個買える、1億円の家が5万軒買える、あるいは途上への開発プロジェクト支援が1案件1億円(1年)だとすると、5万プロジェクト運営できるくらいの予算規模だと見積もると、すごい額だなあ・・・・・。

ちなみに、「1兆円あれば何年暮らせるか? という計算の答えは・・ 毎日100万円使えば2,740年、 毎日2,740万円使えば100年」 だそうな。http://www.dhj.jp/article/13714388.html

↓久しぶりにVIVAW!に飲みに行ったら、こんな置物が登場

カンボジアでは、今後どうCosting(コスト計算)をしていくのか、参加型で協議したわたしたち。まあ、わたしの専門ではないので、政策実施の上で役立つように、しっかりカシオだかExcelを使って計算してもらおう。