みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

麻生首相、早くもレイムダック化 - 自民党大敗、衆議院過半数割れの衝撃予測で変心か

2008-11-06 | いとすぎから見るこの社会-全般
麻生内閣が想定通りのコースを粛々と歩んでいます。

元々福田内閣よりも低かった支持率が更に低下し、
既にして半身不随になっています。
年末までにはもっと悲惨な数字になっているでしょう。

麻生内閣メルマガで「政府・霞が関の無駄を無くすことが大前提 」
と宣言したことは、自爆装置以外の何ものでもありません。
「実行できなければ私は嘘つきですよ」と
宣言しているに他なりませんから。

官僚機構の既得権益を解体するには、
選挙で大勝し民意の暴力で圧倒するしかないのです。

自民党が麻生内閣を見限る日が刻一刻と近づいています。

それではまず、あの【週刊 上杉隆】よりも
取材が格段に鋭かった毎日新聞の記事から。


麻生首相:先月13日解散明言 心変わりで公明と亀裂(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20081102k0000m010078000c.html

”小選挙区制が導入されて以来、最大の政治決戦になるはずの08年衆院選が
 見送られた。その最終局面、2晩にわたった秘密裏の自公党首会談は、麻生
 太郎首相がいったんは公明党に年内選挙を約束しながら、後に心変わりした
 ことに伴う亀裂の弥縫場面だった。
 〔中略〕
 首相の考えを承諾した古賀氏だったが、直後にブレーキ役を演じることにな
 る。9月下旬に続いて自民党が実施した追加の選挙情勢調査で「自民党198
 議席」という衝撃的な予測が届いたためだ。公明党と合算しても衆院の過半
 数には届かない。
古賀氏は「今選挙をやったら負ける」と確信し、首相に近
 い菅義偉選対副委員長に「総理に選挙を先送りするよう進言してほしい」と
 要請した。
 後に潮目を変えたと評される10月16日の4者会談は、古賀氏が背後にい
 る形で実現した。08年度補正予算が成立したその日の夜、首相は東京赤坂
 のANAインターコンチネンタルホテルで腹心の中川昭一財務・金融担当相、
 甘利明行革担当相、さらに菅氏とひそかに会談した。
 甘利氏は「いつやるのが一番いいか、あらゆるデータを分析して冷静に決め
 てほしい」と慎重な判断を求めた。中川、菅両氏は「政治空白を作るより、
 景気対策を求める国民が圧倒的に多い。在任期間2カ月半の首相になります
 よ」と詰め寄った。首相は「うーん」とうなるだけだった。
 翌17日、首相は党本部で選対職員らと各種世論調査の数字をさらに精査し
 た。数字の厳しさを実感した首相は先送りを決断した。
 〔中略〕
 自民党総裁選の最中に首相がもくろんでいたのは「10月3日解散、11月
 2日衆院選」だった。方針がぶれた最初の転機は9月28日。松本純官房副
 長官らと情勢調査を分析したところ、自公で過半数獲得が微妙という結果。
 ただ、自民党候補の多くが支持層に浸透していなかったため、首相は「(選
 挙運動を)もっとやれば伸びるじゃねえか」と口にし、解散を見送った。
 その後、金融・経済情勢のさらなる悪化を受け、首相の心は再び早期解散へ
 と揺れ動く。10月8日には日経平均株価が4年10カ月ぶりに1万円割れ。
 当時、首相は麻生派議員に「経済状況の悪化は自民党に有利に働く」と語っ
 ている。危機の時こそ勝機があると判断した首相は9日、追加経済対策のと
 りまとめを与党に指示した。
 「11月30日衆院選」はこの延長上にあったが、首相は2度にわたって、
 選挙を断念したことになる。〔以下略〕”

 → 勘違いも甚だしいですね。自民党はいまだかつて
   経済政策で国民の信望を得たことはありません。
   利害調整と利益配分で生きてきた政党です。

   社会党や日本新党のようなアマチュアとしか
   これまで対戦してこなかったために、
   自らの真正な力量を理解する機会がなかったのでしょう。


麻生内閣「不支持」が上回る、発足1か月余で逆転…読売調査(読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/politics/20081103-567-OYT1T00542.html?fr=rk

”読売新聞社が1~3日に実施した全国世論調査(電話方式)によると、麻生
 内閣の支持率は40.5%(前月比5.4ポイント減)に低下し、不支持率は
 41.9%(同3.3ポイント増)に増えた。
 内閣発足から1か月余りで、不支持率が支持率を上回り、逆転した
 麻生首相が米国発の金融危機への対応を優先し、衆院解散・総選挙を当面先
 送りする考えを示したことについては、「評価する」56%が、「評価しな
 い」33%を上回った。ただ、麻生内閣の金融危機への対応を聞くと「評価
 する」は42%にとどまり、「評価しない」の46%が多かった。
 追加景気対策の内、総額2兆円に上る定額給付金支給を「評価する」は38
 %にとどまり、「評価しない」56%が多かった。一方、高速道路料金の大
 幅な引き下げは「評価する」56%が「評価しない」37%を上回った。
 首相が、行政改革実現と景気回復を条件に、3年後に消費税率を引き上げる
 考えを表明したことについては、「評価する」42%、「評価しない」51
 %となった。
 政党支持率は自民が32.4%(前月比6.3ポイント減)と大幅に減らした。
 民主は23.4%(同0.9ポイント減)だった。次の衆院選の比例選で投票
 しようと思う政党は自民32%、民主31%となった。自民は7ポイントの
 大幅減で、民主は1ポイント減だった。


 → 以前に書いた通り、支持率は下がる一方。
   だから空元気だけでは通用しないと言ったのです。

   雇用や社会保障に数字で反映される景気対策か、
   明確な目標と効果を伴う施策か。
   いずれにしても強力な「実弾」が必要です。

ばらまき「喜べない」九州の有権者 給付金の評価割れる(西日本新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/nishinippon/politics/20081031_news_003-nnp.html

”「毎月の給付金ならありがたいけど、一回の支給で消費税増税なんて」。
 福岡県那珂川町のタクシー運転手佐伯重隆さん(56)は給付金支給の先
 に消費税の引き上げが待っていることに不満を述べた。門司中央市場(北
 九州市)の森藤真吉理事長(58)は「定額減税とか言っているが、目線
 が高い感じだ。株とか庶民の感覚と違うところの話が多い。地方の苦しみ
 は人ごとなのではないか」と憤る。
 家計をやりくりする主婦には経済対策はどう映ったのか。
 「どれだけ家計の助けになるか分からない」。福岡市中央区の主婦樋渡恵
 子さん(29)は疑問を感じている。給付金自体には「もらえた方がうれ
 しい」が、「果たしてそれで景気が回復するのか、見当もつきません」と
 話す。熊本市の会社員世良悦子さん(36)は、こうした経済対策を「選
 挙前の人気取りにすぎない」と皮肉る。「選挙に勝つ自信がないのでしょ
 う。お金を配っても微々たるもので景気が良くなるとは思えない」と、こ
 ちらも受け止めは冷ややかだ。〔以下略〕”

地元は結構冷たい反応です。

この記事は有権者の両様の意見を集めているのですが、
全般的には冷ややかな声が多くなっており、
「不満のマグマが蓄積されている」状態である
と言うべきでしょう。

……かと言っても、
民主党に頼りになる経済政策がある訳でもないので、
有権者がフラストレーションを募らせる局面が増えそうです。

マスコミは頼りにならない与野党を批判するでしょうが、
かといって政策提案レベルは三者とも低いので、
結局批判の刃は自らに返ってくる、という構図です。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする