連休ですので恒例ながら新刊紹介です。
丁度、参院選にも影響を与えていそうなテーマも取り上げられています。
ただ残念ながら参院選における与野党の公約からも分かるように
経済政策関連は本当に日本では劣化する一方であるのが憂慮されます。
→ 日本と似ているようでかなり違う韓国、
深刻な少子高齢化で日本以上の窮地に陥りつつある。
→ 「新自由主義右翼」の存在が興味深い、
沖縄に差別的で米軍基地の負担押し付けを当然視しており
日本社会や日本経済の歪みの一因でもあろう。
但しこの本の再分配の定義は完全に間違っており、
北欧のような真の意味での平等主義では全くなく
豊かな層から出させる欺瞞的で他人事なタカリ気質に堕している。
→ フェミニズムに違和感を感じた時期の記述が興味深い、
日本のフェミニズムを「男性を悪者にしないと成り立たない思想」とばっさり。
但しタイトルの「日本を救う」は言い過ぎであり、豪州等の事例を見ても
共同親権は問題も孕んでいることに注意が必要である。
→ 日本の男女は統計的に世界の外れ値、夫の所得への依存度も
妻の家事育児の負担もともに世界一で先進国の中では異例。
→ ここからは批判的分析が必要な経済関連。
局面に応じて言説を翻す世渡り上手の著者だが群馬を賞賛しているのは単純ミス、
コストコが進出してきて時給が引き上げられただけの話で企業補助ではなく
「対内投資促進」が正しい政策である。
(事実、ゼロ成長に陥った第二次安倍政権時には対内投資が低迷し続けた)
→ 生産性が上がっても賃金上昇が見劣りするとの指摘は正しいが、
高齢者偏重の社会保障制度の方が遥かに収奪的であり
働き方改革より年収の壁の方が影響が大きい。しかも
アベノミクスの大失政で経済成長率において他国より劣る事実は揺るがない。
→ 日経新聞報道で異次元緩和の効果を研究者の大半が否定しているとバレたため言い訳が満載、
実質賃金が低迷しているのを「時給では上がっている」と負け惜しみ。
人口動態の分析もお粗末で、2010年代以降の雇用改善は
円安によるドル建て賃金切り下げと団塊世代の大量退職でほぼ説明できる。
→ 数々の秀作ルポを出したジャーナリスト横田氏がトランプ支持層の集団病理を暴く、
「自分の聞きたいことしか聞かない」点で斎藤兵庫県知事を支持した層と酷似しており
民主主義の劣化は日米両国とも深刻である。
2020年のトランプの大統領選敗北のレポートに加筆したものだが、
デジタルポピュリズムが民主主義を蝕む今回の参院選の不吉な予言になってもいる。。
→ 「聖地」は勿論サブカルのではなく神道・仏教のもので貴重な企画、
綺麗なカラー写真が多いのが美点で国内旅行先を考えるのにも良い。
丁度、参院選にも影響を与えていそうなテーマも取り上げられています。
ただ残念ながら参院選における与野党の公約からも分かるように
経済政策関連は本当に日本では劣化する一方であるのが憂慮されます。
![]() | 『縮む韓国 苦悩のゆくえ 超少子高齢化、移民、一極集中』(朝日新聞取材班,朝日新聞出版) |
→ 日本と似ているようでかなり違う韓国、
深刻な少子高齢化で日本以上の窮地に陥りつつある。
![]() | 『新しい階級社会 最新データが明かす<格差拡大の果て>』(橋本健二,講談社) |
→ 「新自由主義右翼」の存在が興味深い、
沖縄に差別的で米軍基地の負担押し付けを当然視しており
日本社会や日本経済の歪みの一因でもあろう。
但しこの本の再分配の定義は完全に間違っており、
北欧のような真の意味での平等主義では全くなく
豊かな層から出させる欺瞞的で他人事なタカリ気質に堕している。
![]() | 『子どもは誰のものか? 離婚後「共同親権」が日本を救う』(嘉田由紀子,文藝春秋) |
→ フェミニズムに違和感を感じた時期の記述が興味深い、
日本のフェミニズムを「男性を悪者にしないと成り立たない思想」とばっさり。
但しタイトルの「日本を救う」は言い過ぎであり、豪州等の事例を見ても
共同親権は問題も孕んでいることに注意が必要である。
![]() | 『統計で問い直すはずれ値だらけの日本人』(本川裕,講談社) |
→ 日本の男女は統計的に世界の外れ値、夫の所得への依存度も
妻の家事育児の負担もともに世界一で先進国の中では異例。
![]() | 『新型インフレ 日本経済を蝕む「デフレ後遺症」』(永濱利廣,朝日新聞出版) |
→ ここからは批判的分析が必要な経済関連。
局面に応じて言説を翻す世渡り上手の著者だが群馬を賞賛しているのは単純ミス、
コストコが進出してきて時給が引き上げられただけの話で企業補助ではなく
「対内投資促進」が正しい政策である。
(事実、ゼロ成長に陥った第二次安倍政権時には対内投資が低迷し続けた)
![]() | 『日本経済の死角 ――収奪的システムを解き明かす』(河野龍太郎,筑摩書房) |
→ 生産性が上がっても賃金上昇が見劣りするとの指摘は正しいが、
高齢者偏重の社会保障制度の方が遥かに収奪的であり
働き方改革より年収の壁の方が影響が大きい。しかも
アベノミクスの大失政で経済成長率において他国より劣る事実は揺るがない。
![]() | 『検証 異次元緩和』(原田泰,筑摩書房) |
→ 日経新聞報道で異次元緩和の効果を研究者の大半が否定しているとバレたため言い訳が満載、
実質賃金が低迷しているのを「時給では上がっている」と負け惜しみ。
人口動態の分析もお粗末で、2010年代以降の雇用改善は
円安によるドル建て賃金切り下げと団塊世代の大量退職でほぼ説明できる。
![]() | 『ルポ 「トランプ信者」潜入一年』(横田増生,小学館) |
→ 数々の秀作ルポを出したジャーナリスト横田氏がトランプ支持層の集団病理を暴く、
「自分の聞きたいことしか聞かない」点で斎藤兵庫県知事を支持した層と酷似しており
民主主義の劣化は日米両国とも深刻である。
2020年のトランプの大統領選敗北のレポートに加筆したものだが、
デジタルポピュリズムが民主主義を蝕む今回の参院選の不吉な予言になってもいる。。
![]() | 『カラー版 日本の聖地100選』(日本の聖地研究会,宝島社) |
→ 「聖地」は勿論サブカルのではなく神道・仏教のもので貴重な企画、
綺麗なカラー写真が多いのが美点で国内旅行先を考えるのにも良い。