『週刊エコノミスト』合併号の特集は「日本経済総予測」ですが
メイン特集以外のところで良い記事があります。
千葉商科大学の石山嘉英教授が、
中国の不動産市場の分析をされていますが
聞きしにまさるひどい状況です。
「投機目的の空き家が急増」
「中国の不動産バブル崩壊が始まった」
というタイトルだけでも只事ではないと分かります。
そのP48は中国関連のポジションを抱えている方は必読。
隅から隅まで熟読する必要があります。
現在の住宅価格は今や「天文学的数字」であり
北京や上海の分譲マンション価格は大卒共稼ぎエリートの年収の9倍、
平均的労働者の年収と比較すると30倍とか。
2009年と2010年だけで空き家が1000万戸から2000万戸も増えて、
石山教授の試算ではGDP押し下げ効果が1.5%と予想されるとか。
今かどうかは分からないが、日本の社会保障と同じく破綻必至だ。
▽ 門倉氏の指摘は正しかった。
◇ ◇ ◇ ◇
P44もひそかに良い記事です。
みずほ総研の岡田豊主任研究員の少子化分析で、
現政府の「子育て新システム」の効果が乏しいことを指摘されています。
少子化と女性雇用を論じる者によくありがちなイデオロギー汚染がなく、
事実を淡々と記述して公費投入の必要性を語る良識的な内容です。
日本や韓国特有の要因として長時間労働が挙げられているのも的確です。
ただ対処としてはかなり難易度の高いポリシーミックスが必要。
例えば残業時の割り増し賃金を大きく引き上げて
労働時間の総量抑制を図るとともに
非正規雇用労働者に給付付き税額控除を適用しつつ
フランスのような育児支援向けの社会保障基金を設定するなど。
▽ 本当にフランスの育児支援政策は凄い。
成長率鈍化を懸念するならデンマーク型もある。
日本より遥かに重税なのに成長率は日本より高い。
メイン特集以外のところで良い記事があります。
千葉商科大学の石山嘉英教授が、
中国の不動産市場の分析をされていますが
聞きしにまさるひどい状況です。
「投機目的の空き家が急増」
「中国の不動産バブル崩壊が始まった」
というタイトルだけでも只事ではないと分かります。
『エコノミスト』2011年 12/27号 | |
そのP48は中国関連のポジションを抱えている方は必読。
隅から隅まで熟読する必要があります。
現在の住宅価格は今や「天文学的数字」であり
北京や上海の分譲マンション価格は大卒共稼ぎエリートの年収の9倍、
平均的労働者の年収と比較すると30倍とか。
2009年と2010年だけで空き家が1000万戸から2000万戸も増えて、
石山教授の試算ではGDP押し下げ効果が1.5%と予想されるとか。
今かどうかは分からないが、日本の社会保障と同じく破綻必至だ。
▽ 門倉氏の指摘は正しかった。
『中国経済の正体』(門倉貴史,講談社) | |
◇ ◇ ◇ ◇
P44もひそかに良い記事です。
みずほ総研の岡田豊主任研究員の少子化分析で、
現政府の「子育て新システム」の効果が乏しいことを指摘されています。
少子化と女性雇用を論じる者によくありがちなイデオロギー汚染がなく、
事実を淡々と記述して公費投入の必要性を語る良識的な内容です。
日本や韓国特有の要因として長時間労働が挙げられているのも的確です。
ただ対処としてはかなり難易度の高いポリシーミックスが必要。
例えば残業時の割り増し賃金を大きく引き上げて
労働時間の総量抑制を図るとともに
非正規雇用労働者に給付付き税額控除を適用しつつ
フランスのような育児支援向けの社会保障基金を設定するなど。
▽ 本当にフランスの育児支援政策は凄い。
『フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由』(横田増生,洋泉社) | |
成長率鈍化を懸念するならデンマーク型もある。
日本より遥かに重税なのに成長率は日本より高い。