見事に逆指標となった東洋経済の株式特集。
先週「自らの株式特集の誤りを事実上認めたような形、少々きまり悪そう」と書いた通りだろう。
定期的に四季報特集を組まねばならない
編集部の内部事情には同情するが、因果応報であろう。
間の悪いメイン特集より寄稿に期待したいが、こちらもいま一歩。
「子育て世帯の恩恵は非子育て世帯にも及ぶ」と題して
有名なペリー・プレスクール・プロジェクトの紹介だが、
収監率の減少では納税者への説得材料としては力不足である。
「子育て支援しないと犯罪が増える」かのような脅しになってしまうから。
カナダで保育所利用の助成金を拡充したら少年犯罪が増えた件の分析も歯切れ悪い。。
この説よりも、柴田悠氏が何年も前に主張した、
「保育サービス拡充は経済効果が高い」の方が遥かに合理的である。
子供達は納税と保険料負担で否応無く上の世代を支える運命なのだから、
また、事実として利己的で身勝手な親も大勢いるから、
子育て支援は「応益負担」でなければならない。
日本の腐敗した現状は、選挙向けのポピュリズムで
単なるバラ撒きになっていて認可園にだけ異常な額が投入されている。
親が就業を増やすほどメリットの大きい仕組みにしなければならない。
佐藤優氏の連載は本当にどうしようもなくなっている。
ロシア軍が刻一刻と劣勢になってプーチンが面目潰されているのに、
リアルな戦場の現実を他所に氏自身のヒューミントの自慢話に近い。
氏はどうやらロシア人からロシアを真剣に案じていると指摘されたらしく、
「ロシアの代弁者」ではないかと指摘してきた当ウェブログの懸念は
矢張りかなりの程度真相に近付いていたと言えるだろう。。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストのマンション管理特集は詳細で期待通りだろう、
矢張り大規模マンションは揉め事が起き易そうだ。。
日本社会にとってより重要なのはエコノミストレポートの方。
「失敗しても「生き返る」日米の次世代原発の矛盾」と題して
「国策」の名の下に失敗続きの劣悪プロジェクトが生き延びるという、
果てしなく腐敗した原子力政策の現状が改めて確認できる。。
市岡繁男氏は直近の円安急伸と1998年との類似性を指摘し、
LTCMショックのような非常事態を懸念している。
同じようなファンドのバーストが再び起きるかどうかは不明だが、
ドル円が移動平均から大きく乖離しているのは歴然であり、
リスクシナリオとして頭に入れておく必要はあろう。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドのゼネコン特集、
政治と癒着した業界の宿命とも言うべき内情だ。。
興味深いのは洋上風力の赤字問題で、直近の打撃として
円安による建設コストの上昇が挙げられている。
矢張りアベクロの異常な緩和と経産省のサボタージュが「犯人」で、
風力開発を急いでいればこのような惨状に陥らなかったものを。。
コスト上昇分は自民党と経産省幹部に負担させるのが至当であろう。
巻頭の「不動産不況で日本化が始まった? 「中国リスク」の深刻度」はかなり良い。
中国は人口動態の劣化も既に始まっており、90年代後半の日本よりも
少子化の急激さでは深刻でありバブル崩壊は「必至」と見るべきだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
次週は東洋経済に注目、ダイヤモンより俊敏に統一教会特集を組んできた!
▽ 但し統一教会と繋がっている安倍・萩生田・山谷・菅への追及がかなり甘い
▽ 読者層の年齢が上がって来たのか? という印象のダイヤモンド特集
▽ おや? エコノミストだけ合併号でない(或いは次号で?)
編集部の方々は大変そうだが、本格派の記事を読める身としては有り難い。
先週「自らの株式特集の誤りを事実上認めたような形、少々きまり悪そう」と書いた通りだろう。
定期的に四季報特集を組まねばならない
編集部の内部事情には同情するが、因果応報であろう。
間の悪いメイン特集より寄稿に期待したいが、こちらもいま一歩。
「子育て世帯の恩恵は非子育て世帯にも及ぶ」と題して
有名なペリー・プレスクール・プロジェクトの紹介だが、
収監率の減少では納税者への説得材料としては力不足である。
「子育て支援しないと犯罪が増える」かのような脅しになってしまうから。
カナダで保育所利用の助成金を拡充したら少年犯罪が増えた件の分析も歯切れ悪い。。
この説よりも、柴田悠氏が何年も前に主張した、
「保育サービス拡充は経済効果が高い」の方が遥かに合理的である。
子供達は納税と保険料負担で否応無く上の世代を支える運命なのだから、
また、事実として利己的で身勝手な親も大勢いるから、
子育て支援は「応益負担」でなければならない。
日本の腐敗した現状は、選挙向けのポピュリズムで
単なるバラ撒きになっていて認可園にだけ異常な額が投入されている。
親が就業を増やすほどメリットの大きい仕組みにしなければならない。
![]() | 『週刊東洋経済』2022年10/1号(株の道場 ―短期vs.長期 どちらで稼ぐ―) |
佐藤優氏の連載は本当にどうしようもなくなっている。
ロシア軍が刻一刻と劣勢になってプーチンが面目潰されているのに、
リアルな戦場の現実を他所に氏自身のヒューミントの自慢話に近い。
氏はどうやらロシア人からロシアを真剣に案じていると指摘されたらしく、
「ロシアの代弁者」ではないかと指摘してきた当ウェブログの懸念は
矢張りかなりの程度真相に近付いていたと言えるだろう。。
◇ ◇ ◇ ◇
エコノミストのマンション管理特集は詳細で期待通りだろう、
矢張り大規模マンションは揉め事が起き易そうだ。。
日本社会にとってより重要なのはエコノミストレポートの方。
「失敗しても「生き返る」日米の次世代原発の矛盾」と題して
「国策」の名の下に失敗続きの劣悪プロジェクトが生き延びるという、
果てしなく腐敗した原子力政策の現状が改めて確認できる。。
![]() | 『週刊エコノミスト』2022年 10/4号【特集:新制度スタート! マンション管理必勝法】 |
市岡繁男氏は直近の円安急伸と1998年との類似性を指摘し、
LTCMショックのような非常事態を懸念している。
同じようなファンドのバーストが再び起きるかどうかは不明だが、
ドル円が移動平均から大きく乖離しているのは歴然であり、
リスクシナリオとして頭に入れておく必要はあろう。
◇ ◇ ◇ ◇
ダイヤモンドのゼネコン特集、
政治と癒着した業界の宿命とも言うべき内情だ。。
興味深いのは洋上風力の赤字問題で、直近の打撃として
円安による建設コストの上昇が挙げられている。
矢張りアベクロの異常な緩和と経産省のサボタージュが「犯人」で、
風力開発を急いでいればこのような惨状に陥らなかったものを。。
コスト上昇分は自民党と経産省幹部に負担させるのが至当であろう。
![]() | 『週刊ダイヤモンド』2022年10/1号(沈むゼネコン 踊る不動産 ) |
巻頭の「不動産不況で日本化が始まった? 「中国リスク」の深刻度」はかなり良い。
中国は人口動態の劣化も既に始まっており、90年代後半の日本よりも
少子化の急激さでは深刻でありバブル崩壊は「必至」と見るべきだろう。
◇ ◇ ◇ ◇
次週は東洋経済に注目、ダイヤモンより俊敏に統一教会特集を組んできた!
▽ 但し統一教会と繋がっている安倍・萩生田・山谷・菅への追及がかなり甘い
![]() | 『週刊東洋経済』2022/10/8号 (宗教 カネと政治) |
▽ 読者層の年齢が上がって来たのか? という印象のダイヤモンド特集
![]() | 『週刊ダイヤモンド』2022年10/8・15合併号 (役職定年の悲哀) |
▽ おや? エコノミストだけ合併号でない(或いは次号で?)
![]() | 『週刊エコノミスト』2022年 10/11号 |
編集部の方々は大変そうだが、本格派の記事を読める身としては有り難い。