みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

『週刊東洋経済』8月31日号 - 中高年層の「人生を楽しみたい」が急増、利己主義で衰退する日本経済

2024-08-28 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済の特集「おカネの終活」、皮肉な意味で良い。
日本経済は生産性の上昇よりは人口増加の寄与で成長してきたが
それは戦前生まれの世代が家族のため一生懸命働いて
成し遂げられたものである。
しかし現在の中高年層は大きく変わってしまった。

68頁に「社会貢献という選択肢」という記事があるが
タイトルと内容が大きく乖離していて実態は異なる。
「寄付は伸びておらず、増えるのはふるさと納税ばかり」
「「子どもに財産を残してやりたい」は急減している」
「「自分たちの人生を楽しみたい」は急増している」
「社会貢献への志向はごく少なく、微増程度」

金融広報中央委員会による二人以上世帯への調査(つまり既婚の中高年)で、
2013年から2023年にこれだけの悪しき変化が見られたのである。
その期間の殆どが安倍政権で、まさに「安倍の失われた7年」と一致する。
安倍政権は日本に利己主義を蔓延させたとするのが妥当な見解だろう。

43頁に記事「地方移住の損得勘定」があり
地方移住した60代の七割以上が満足と回答しているものの
上記の調査結果から考えると移住先自治体にとっては
必ずしも好ましい結果に繋がらないであろう。

『週刊東洋経済』2024年8/31号 (お金の終活)


矢張り佐藤優氏の連載は久々に面白い。
過去の回想でアフガン侵攻の失敗が取り上げられており、
ロシアは防衛戦に強いが侵略戦争には弱いとの証言がある。

まさにこれこそロシア軍がウクライナで陥っている苦境で、
プーチンの野心やドグマのせいでロシアの若者が大勢戦死しており、
「強大な力に驕って軍事に失敗するのはロシアの伝統」
と書いた当ウェブログの指摘通りであろう。

氏はAERAではウクライナ軍の攻勢には限界があり
日本のメディアを見ていると判断を誤るかのように吹聴しているが
既に海外メディアは専門家や公的機関の分析を基に同様の結論を出しており
日本のメディアでも読売や毎日など慎重なスタンスの記事が複数出ている。
氏は日本メディアの報道すらよく見ていないのではないか。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドの資格特集は恒例のものだが
新しく工夫を加えようと頑張って組んである内容だ。
ダイヤモンド誌は徐々に対象層の年齢が徐々に上がっている印象、
待遇が宜しくないことで有名な日本語教師が人気なのは
今後の日本経済低迷と人手不足を示唆しているようで嫌な予感。。

『週刊ダイヤモンド』2024年8/31・9/7合併特大号 (稼げる資格&検定)


池上氏の連載はますます良くなっている。
暗愚で老いたトランプはパレスチナ問題でも
わざわざ敵を増やすような馬鹿な失言を重ねている。
(バイデンはユダヤ人、反戦デモを行う外国人は国外追放といった類だ)
苦境を自覚して中絶問題でこっそり妥協するなど悪足掻きのあさましさ。。


池上氏と対照的に、佐藤優氏はトランプ勝利の前提で書評を書いている。
何でも、トランプが当選したら有名哲学者が便乗して本を出すそうだ。
氏は最近、「北朝鮮はロシアに武器を送らない」説で大失敗し
何度かメディアに書いている「第三次世界大戦」も起きる気配が
全くないから、所謂「二度あることは三度ある」状況に陥りつつあるのだろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週の注目は東洋経済、特に製造業が重要な「「脱中国」で脚光 インドが熱い」である。

▽ 遂に「インド全域で日本企業が事業展開」の時代に、スズキに続く成功例は現れるか?

『週刊東洋経済』2024年9/7号 (インドが熱い)


▽ エコノミスト特集「トランプvsハリス」もタイムリー、本格分析に期待したい

『週刊エコノミスト』2024年9/10号

日本企業の脅威となりつつある、BYDのレポートもある。
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2024年8月第3週チャート

2024-08-25 | 注目投資対象・株価の推移
矢張りと言うかFRBはきっぱり利下げを宣言、
まさに政策に売り無しで、円はあっと言う間に急伸した。

そこで問題なのは東証。NY急騰とは対照的に日経先物は頭打ち、
円高の割には堅調とも言えようがそれでも油断はできない。
日経新聞では「新興国並み」の変動率と指摘された東証は
明らかに円安によって上げ底になっているからだ。

そもそも日本企業は全体として売上は伸びておらず、
円安によって利益を増やしているだけなので
FRBが利下げに転じるとなると正面から逆風を浴びる訳である。


ドルは見事な転落、FRBの政策にドル買い無し


となるとユーロは対ドルで急伸、いつものパターンである


(以上のチャートはZAI)

米金利の影響を受ける8316、当面は踊り場か


7606も騰勢とは言えなくなってきた、新しいステージに入れるかどうか


3097はやや好転、週明けの推移を注視したい


(以上のチャートはRakuten.sec)
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『週刊東洋経済』8月24日号 - 富裕層は節税どころか儲けている、ふるさと納税の異常な歪み

2024-08-22 | 『週刊 東洋経済』より
東洋経済のふるさと納税特集、中々良い。
政策にたかる仲介業者に甘いのが気になるが。。

「菅義偉が異様に歪めたふるさと納税は欲望と利己主義にまみれて肥大中。。」
と先週に書いた通りの内容であり、
菅義偉のエセ改革のせいで特定自治体にばかり資金集中、
(日経新聞は使い切れない巨額のカネが溜まっていると鋭く批判している)
それでいて地方からの人口流出は変わらないのだから馬鹿馬鹿しい話だ。

税収流出に悩む自治体の長は上限を決めるべきと主張しているが当然の話だろう。
「元凶」である菅義偉がそのような健全化をサボって何一つしていないのだから。

Q&Aではふるさと納税は富裕層の節税どころか
富裕層に利益をもたらしている
と言明されており、まさに正論である。
(エントリーのサブタイトルはこちらより)

『週刊東洋経済』2024年8/24号 (ふるさと納税のカラクリ)


ところで佐藤優氏の連載が久々に面白い。
過去の回想が続いているのだが
愈々あのアフガン侵攻の失敗の話になりそうだ。
ソ連解体に繋がった第一の理由として挙げられるようで、
矢張り強大な力に驕って軍事に失敗するのはロシアの伝統である。

当ウェブログは前々から今回のウクライナ侵攻は
アフガン侵攻の二の舞になると予言してきたが、
見通しがなかなか当たらない氏が自己の見解を
潔く修正するか、ちょっとした注目である。

    ◇     ◇     ◇     ◇

ダイヤモンドはエヌヴィディアと何故かトヨタの組み合わせ。
先行した東洋経済エヌヴィディア特集と量的には同じようなもので
内容としてもどちらも想定内のものだろう。
ただ半導体絡みで日本勢にも触れた東洋経済の方が一般受けするか。


個人的には、東証の急落で慌てて特集した記事で、
アナリスト達が日経平均4万円に戻ると楽観的なのに嫌な予感。
最近注目されているユルマズは秋に波瀾がと他メディアで
コメントしているらしいが、その方がより的確だろうと思う。

『週刊ダイヤモンド』2024年8/24号 (半導体 エヌビディアVSトヨタ)


佐藤優氏の連載は、いつもより少しましだがそれ以上のものではない。
氏自身の分析を余り加えず、証言や伝聞を中心にしたのが良かった。
(きちんと裏を取っているとは思えないのに注意は必要)
イスラエルで意外にトランプよりもバイデンの評価が高いそうで、
そうなると氏による「ユダヤはカマラに投票しない」説も雲行きが怪しい。
また、イスラエルの横暴な入植の問題に全く触れていないから
氏が人脈を持つイスラエル寄りの情報発信を行っているのは確実である。

    ◇     ◇     ◇     ◇

エコノミストは恒例の鉄道特集。
鉄道業界の苦境の要因として人口減少を挙げているのは正しいが、
そうなるとコスト高のリニア新幹線の採算性も更に悪化するのでは?


猶、特集「通貨を学ぶ本」は全般的に学術的で迂遠なものが多かったが、
野口悠紀雄氏の本が挙げられているのは見識ある評者と言えるだろう。
ただ、氏の主張で最も重要なのはアベノミクス以来、日本企業の世界的地位が低下したこと、
韓国経済に急速にキャッチアップされていること
であるので(第二次安倍政権時に猛追されている)
その辺りに全く触れていないのは残念である。

『週刊エコノミスト』2024年8/27・9/3合併号


市岡繁男氏の連載は今回も興味深い。
日本の商業地地価と銀行の貸出増に連動していて
日銀が不動産の極地バブルの犯人であることが一目瞭然である。
住居費高騰に悩まされている大都市圏の有権者は、
須く日銀に文句を言うべきであり、アベクロの歴史的愚行を
厳しく批判するのが理の当然と言うべきであろう。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次週はダイヤモンドに注目、人気資格が「性別・年代別ランキング」となっているのが興味深い。

▽ IT系だけでなく電気関連、おまけに「社外取に選ばれるため盛れる資格」まである!(最後のはかなり疑わしい)

『週刊ダイヤモンド』2024年8/31・9/7合併特大号 (稼げる資格&検定)


▽ 生活費を抑制するための地方移住を取り上げるのはダイヤモンド誌と似ているが。。

『週刊東洋経済』2024年8/31号 (お金の終活)

サブ特集はスポットワークだが、タイミーのような隙間企業が注目される日本経済の衰退が窺える。
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現役世代の負担6兆円超で過去最悪、高齢者医療費の増加 - 健保組合の赤字も過去最悪に

2024-08-20 | いとすぎから見るこの社会-格差の拡大
菅義偉がGPIF改革を自画自賛しても日本の年金制度の劣化は止まらず、
菅を始め自民党議員が選挙を恐れ肝心の根本改革をサボっている内に
公的年金制度の持続可能性は損なわれる一方である。

勿論、長年の自民党政権の怠惰と小手先改革のために
高齢者医療でも完全に同じ惨状に陥っており
大学のテキストでもシルバーデモクラシーの失敗例として
日本ばかりか他国においても長く歴史に残ることは必定であろう。

論より証拠、後期高齢者医療における現役世代の負担は過去最高、
高齢者への拠出増により健保組合の赤字も過去最高になるという状況だ。
日銀の統計では、この世代こそ多額の金融資産を持っているのに、
年金でも医療でも貧しい現役世代から豊かな高齢層へ莫大な仕送りが続いている。
経済的にも倫理的にも間違った、問題先送りで劣化し続ける社会保障制度なのだ。

▽ 日本の社会保障制度は、減少する現役世代を貧しくし豊かな高齢層にバラ撒くモラルハザード

『中間層消滅』(駒村康平,KADOKAWA/角川マガジンズ)


「安倍政権ほか歴代自民党政権の高齢層バラ撒きが日本を衰退させている」と
当ウェブログが前々から警告してきた通り、シルバー民主主義は深刻化する一方。。

「安倍政権も反貧困派(若しくは無責任なリベラル)も自己欺瞞ばかり得意で、
 貧困対策を真面目に行う気がなく、問題を却って深刻化させている始末だ」

「日本国民は、就労に復帰できる層への効率的な支援には同意しても、
 手が焼ける層への給付には強烈に反発するだろう」

「そうした面倒な状況がある上に、経済リテラシーのない反貧困派が
 北欧のような峻厳さのないバラ撒きを要求するから益々事態が悪化するのである」

「「他人に金を払わせようとする」反貧困派は、自分達が正しいと信じているなら
 まず自らがカネを出して住居を工面して貧困層を支援してから言うべきである。
 (そうすれば問題は容易に解決しないという現実がやっと見えてくる)
 そして、欧州諸国並みの重税を自分が払ってから言うべきである。
 北欧がなぜ日本より法人税が軽く、間接税が重いのか。彼らはそれすら全く理解していない」

「日本において「年金が足りない」という人々の話を聞いてみると、
 殆どが「これまで払い込んできた保険料が少ない」というだけのことが多く、
 メディアは彼らの言い分を垂れ流しにしてはならない。
 それは騙されやすい自らの能力不足を証明しているに過ぎない。
 (重病や介護でより深刻な状況にある人々は他に大勢いるのだから)」

「現下の年金制度の劣化には、冷厳な事実を伝えない主要メディアの拝金主義にも責任がある。
 利己的で次世代に借金の山を残そうとする国民の鼻息を窺い媚びた報道ばかりしているからだ」

「その証拠に、50年間にも渡って年金を詐取していた岐阜県での犯罪については
 碌に報じられていないし注目もされていない。(総額は5000万円以上に達する結構な額である)」

「つまり、「貰える年金が少ない」と主張するのに役立つ事件を選んで騒ぎ立て、
 自己の利益を増大させようとしているとしか考えられない行動である」

「社会保障を維持して高齢層の生活を支えたいなら、
 公的年金控除と退職金控除を大幅カットし、
 高齢者雇用を生み出す企業や非営利セクターに移転すべきである。
 就業していないと健康状態が悪化するのは既に調査で確認されている」

「名古屋大学が日米中印の四ヵ国で意識調査を行った結果、
 日本の高齢層の特徴としては「金融資産」「年金の多さ」によって
 不安が減少することが判明したと言う」

「因に、「家族」が不安を和らげていない点では日米中印すべて同じであるが、
 金融資産と年金に関する特徴的な傾向は日本だけに顕著だったようだ」

「これは「拝金主義」としか言いようがないだろう。
 日本人は遺伝的な要因で不安が強いことが知られているが、
 その不安がカネで左右されているのだから他に考えようがない」

「有権者の中で最も数の多い年金受給者層が
 金銭給付を受けないと不安であるからこそ、
 自分が負担してもいない過剰な年金給付を求めるのである」

「だからこそ1000兆円近い過剰貯蓄(死に金)が日本に存在するのであり、
 だからこそ貧困に苦しむ若年層や子供の苦しみを無視できるのである」

「日本の高齢層は、個々人によって金融資産の額に大きな格差があることが知られている。
 不安が大きいから「将来に備えて貯蓄を過剰なまでに積み上げ」るのではない。
 利己的で他人の苦しみに同情せず、平等を嫌っているから資産格差が生じるのだ」

「我が国の醜悪な社会保障の歪みの根源には、
 数の多い高齢有権者にバラ撒きを行う政治家の買票行為と、
 利己的な有権者の貪欲な近視眼と、程度の低いメディアの煽動が
 がっちりと「モラルハザードのトライアングル」を形成しているという現実がある。
 このままでは、「コラテラル・ダメージ」を逃れることは絶対にできない」

「日本より遥かに財政が健全な北欧は年金給付にも課税するし、
 退職金は殆ど貰えない。介護サービスは日本より簡素だ。
 日本と違って当人が負担もしてない給付は行われないのである」

「無責任な本が何十万部も売れている能天気な日本は、
 ソ連崩壊時のような経済危機・財政危機を必ず迎えることになる」

「無知は時によって重大な過ちに結びつくことがある。
 我が国は国債を発行してまで高齢者三経費に年に約30兆円の巨額公費を投入している。
 借金して豊かな高齢層にもバラ撒いている訳である」

「「下流老人」は、同世代の我利我利亡者に憤懣をぶつけるべきであり、
 現役世代にコストを転嫁するのではなく、世代内扶助を求めるべきなのである」

「事実、総務省調査によれば、リーマンショック後の経済低迷期に
 高齢層の預貯金は増えているのに現役世代の預貯金は逆に減っている」

「我が国の国債発行残高が一貫して伸び続けている一方で、
 日本の高齢層の家計金融資産も殖え続けていることから、
 我が国の社会保障の本質は「政府と未来世代から現在の高齢層への所得移転」であるのは明白だ」

「また頭の古い自民党議員から問題発言が飛び出した。
 案の定、2012年に大量発生した「敵失」によって当選したタナボタ議員だ」

「最も問題なのは、義務教育を「しっかりやれば貧困はありえないと言いたい」などと
 とんでもない勘違い発言を平気で行っていることである」

「歴代の自民党政権の失政のために我が国の成長率が低迷の一途を辿り、
 貧困率が刻々と上昇しているという明白な現実を全く認識していないのは、
 国会議員として厳しい懲罰に値すると言っても過言ではない」

「何故なら、国民の貧困化の原因は第一に自民党の経済政策の失敗にあり、
 第二に再分配効果が乏しいことで知られる歪んだ社会保障制度を作り上げたのも自民党政権だからだ。
 痛切に反省して然るべきであるのに、勉強不足も甚だしい」

「また、高齢層だけに異常に偏った社会保障給付を維持してきたのも自民党だ。
 現役世代に大きな恩恵を及ぼす北欧型の社会保障制度であれば、
 これほど出生率が低迷することはなく、女性就業率も経済成長率ももっと高かった筈だ。
 だから、二重の意味で赤枝議員の罪は重い」

「医師である赤枝議員の問題は更に大きい。
 我が国では、学費が高額であることで有名な私立医大の学生は
 およそ半数が医師の家系であることが判明している」

「つまり赤枝議員の「高校や大学は自分の責任で行くものだ」という発言は根本的に間違っていて、
 「大学は医師家系で子に安定収入を受け継がせる手段と化している」のが正しい」

「赤枝発言の唯一の功績としては、自民党には頭の古い議員が確実にいて、
 現代日本の抱える問題への取り組みを怠り、既得権を擁護している事実を明らかにしたことだ」

「貧しい若者から搾取したカネを豊かな高齢層にバラ撒いているため、
 頑張って働く者から働かない者(高齢者、専業主婦)にバラ撒いているため、
 日本の歪んだ社会保障制度それ自体が低成長・消費減減退・少子化の元凶となっているのだ」

「事実、日本経済新聞は直近2年間の賃上げの半分が社会保険料に食われてしまっており、
 大企業の健康保険料は9年間で5万円も上昇していると報じている」

「ただでさえ安倍政権の愚劣な政策のために実質賃金が下落しているのだから、
 高齢層と安倍政権が二重に日本の現役世代を貧しくしているという図式である」

「湯浅誠氏がyahooに寄稿した記事が話題になっているが、
 残念なことに完全に間違った内容である。
 計算すれば小学生でも分かる程度の話なのだ」

「4億円程度の寄付で日本の子供の貧困が緩和される訳がない。
 対象層の子供全員に4億円を配ったらコンビニのお握り1個分程度であり、
 子供の貧困率に与える効果はほぼゼロに近いのである」

「勿論、河野氏の志は素晴らしいもので、
 少子化に対する危機感にも心から賛同する。
 しかし、幾ら志があっても数量的に足りな過ぎる」

「4億円程度の額ではせいぜい、「焼け石に水」でしかないのだ。
 最低でも4億円の2000倍以上、つまり1兆円は必要である」

「寄付を募って何とかできるとの空疎な幻想にすがってはいけない。
 今すぐ、富裕高齢層への巨額給付を徹底的に削減し、
 貧弱過ぎる育児支援を一気に増やさなければならない」

「高所得層ほど恩恵を得ている配偶者控除をなくし、
 育児世帯への現物給付と低賃金労働者への給付付き税額控除に予算移転しなければならない。
 愚図愚図と無駄に時を過ごしていると、それだけ日本経済に及ぶ害が拡大する」

「また、河野氏が考えているように寄付では問題は解決しない。
 日本の貧困問題はそもそも家庭の抱える深刻な問題に由来することが多く、
 現金給付ではなく現物給付と非営利組織のサポートがなければ普通の生活も送れないのだ」

「戦前生まれの日本の高齢層は足るを知り、人々から尊敬されていた。
 しかし、戦後生まれの世代から質が明らかに変わっている」

「長く苦しい人生を越えて生じた円熟や何とも言えない優しさではなく、
 かつての学生運動や安保闘争のような非理性的な強い自己主張が目立ってきた。
 クレーマーが増えているというのもひしひしと感じる」

「小説家・佐藤愛子によれば、日本人は変わってしまったのだそうだ。
 高度経済成長期には勤勉だったのに、今はすっかり怠惰になってしまい
 損をしたくないとか楽に儲けたいとの意識が強まったのではないかと言う」

「無論、バブル世代やゆとり世代と同様、曖昧な「傾向」でしかないだろうし、
 同一世代の中でも大きな差違があるのは周知の通りだ」

「しかし、社会保障給付において負担以上の給付を求めている実態、
 若年層の貧困化や累増する一方の将来世代へ負わせる借金の山を見ず、
 目の前の損得にばかり拘る現状を見ると大きな疑問が湧いてくる」

「言わば「無意識の強欲」は下の世代にも「伝染」している。
 先が不安なら働いて少しでも所得を上げ、資産形成にも励むのが当然である。
 「いくらあっても足りない」という強欲な層がこれだけ多いのでは、
 日本社会の未来は暗いと言わざるを得ない」

「自民党は本気で「教育国債」を実施しようと考えているようだ。
 勿論、ひたすら選挙に勝つための党利党略に過ぎず、
 社会的利益や公正を考えて打ち出す政策でないのは言う迄もない」

「学費負担の引き下げは公共事業バラ撒きと酷似しており、
 経済的効果が著しく劣悪であるのは当然であるが、
 (学費の安いフランスやドイツの低成長を見るがいい)
 高水準の高齢層バラ撒きを維持しているのだから始末が悪い」

「高等教育にカネをバラ撒けば日本社会の抱える問題が改善すると考えるのは思考停止の証拠であり、
 我が国は高学歴女性の就業率が先進国の中で最低レヴェルであることは周知の事実である。
 また、私立大学の過半数は既に投資対効果で言えばマイナスに転落している筈だ」

「調査で如実に分かるように、問題は大学進学以前にある。
 貧困層は所謂インセンティブ・ディバイド(意欲格差)が根強く、
 大学の学費を安くしたところで「砂に水を撒く」でしかないことは明白である」

「二世政治家だらけの自民党は、こうした庶民や貧困層の実情が分かっていない。
 子が大学に進学する層はそもそも相対的に見れば高所得なのだ。
 また、低所得層は経済的な問題よりも学業的理由の方が遥かに大きい。
 教育国債のバラ撒きが根本的に間違っているのは明白である」

「本気で経済効果を最大限にし雇用を増やそうとするなら、
 大学教育ではなく保育や学童に予算を投入する筈である。
 その程度のことも分からないような次元の低い政党がのさばっているから
 日本経済が停滞し、世襲格差が固定化される状況に陥るのだ」

「安倍首相が改憲を求めるビデオメッセージの中で
 「教育無償化」を挙げたのはつとに報じられた通りだが、
 自民党は数年前に、民主党政権の教育無償化策に対し
 「理念なき選挙目当てのバラマキ」と痛烈に批判していたのだ」

「つまり安倍メッセージが「理念なき選挙目当てのバラマキ」であることを、
 自民党自身が自らの言葉で立証していた、というわけである」

「こういう体たらくだからこそ、同じ人口減少国なのに、
 大した金融緩和を行っていないドイツに成長率でも賃金増加率でも惨敗するのだ」

「また、安倍政権も自民党も高等教育の経済効果を全く理解していない。
 ノルウェーのように、大学進学率を上げればリターンは低下する」

「既に、日本ではFランク大学での貸与奨学金のデフォルト率が高いことから、
 無償化は能力向上や経済成長よりもモラルハザードに直結することは明白だ」

「貸与奨学金が返せないのは、大学を卒業しても低所得だからである。
 経済効果が疑われる大学に巨額の公費を投入するのは愚行であるばかりか、
 自民党の票田である大学経営層へのバラ撒きでもある」

「総務省の発表した数値に、大きな衝撃が走っている。
 世帯貯蓄が過去最高になったにも関わらず、
 現役世代の貯蓄は減少し、寧ろ負債が増えていたのだ」

「つまり、消費性向が低く消費を増やさない富裕高齢層ばかりを豊かにする政策を行うから、
 肝心の現役世代が貧しくなり消費も増える筈がなく、日本経済が低迷するしかないのである」

「貯蓄が減少しただけでなく、負債が増加しているのだから、
 「貧困化」と表現する以外にはあり得ないではないか!」

「勿論、このシルバーデモクラシーの醜悪な発露は安倍政権だけの罪ではない。
 歴代自民党政権が選挙に勝つための党利党略で高齢層にバラ撒いたのが元凶だ」

「はっきり言っておこう。富裕高齢層への余計な公費投入をばっさりカットし、
 その全てを現役世代の育児・雇用支援予算に投入すれば成長率は今の倍にはなる」

「スウェーデンの成長率が安倍政権下の日本を遥かに上回る事実からも
 容易に推定できることであり、何ら難しい話ではない。
 (骨の髄までバラ撒き体質の安倍政権には不可能、というだけのことである)」

「諸悪の根源はデフレマインドなどではなく、
 消費性向の低い高齢層に公費を湯水のように注ぐアベノミクスなのである。
 歴代自民党政権が選挙で勝つためにカネを高齢層にバラ撒いたから日本経済が低迷するのだ。
 (だから高齢化が進んだ今では成長率が2%にすら届かず10年前を下回る)」

「その証拠に、預金残高が過去最高になったと報じられている。
 我が国の家計金融資産は高齢層によって占有されているから、
 安倍政権等の歴代自民党政権がせっせと高齢者にバラ撒いたカネは退蔵され、
 賃金増にも消費増にも大した効果をもたらさなかったというのが「明白な事実」なのだ」

「安倍政権は、一部の豊かな高齢層を更に豊かにさせ、
 現役世代を貧困化させているのだから実質賃金も消費も伸びないのは当たり前である。
 だからこそ重税のスウェーデンに成長率でも1人当たりGDPでも労働生産性でも大敗しているのだ」

「我が国の、高齢者向けが異常に多い社会保障制度は、
 積み立てた額より4割ほど多い額を受け取れる「バラ撒き型」である。
 適正な負担をしていたら間違いなく高齢層の資産は減っていたであろう」

「所謂「高齢者三経費」で社会保障の8割が占められていることが分かる。
 しかも、社会保障費給付費の4割ほどが税もしくは公債(政府の借金)だから、
 今の高齢層は30兆円以上の巨額を現役世代や未来世代から「仕送り」されているのだ」

「勿論、高齢者の過半数は「社会的弱者」である。
 しかし同時に、少なからぬ層が現役世代を大きく超える金融資産を持っており、
 そうした資産家層にも安倍政権をはじめとする歴代自民党政権がバラ撒きを続けてきた」

「戦後生まれの高齢層は、戦前生まれの日本人と決定的に違っている。
 寿命が伸びた分、上の世代よりも多額の社会保障給付を受け取るようになっただけでなく、
 金融資産が明らかに上の世代よりも多くなっているのだ」

「つまり既にして多くが「弱者」ではなく「豊かな高齢層」であり、
 就業が健康を維持するのに効果的だと研究で明らかになっているのだから、
 しっかり就業し、健康で長生きして頂くのが孝行というものであろう」

「より貧しい現役世代から「搾取」させるような恥ずべき社会保障制度の下で、
 不名誉な人生を送らせるようなことは絶対に許されないことであろう」

「矢張り恐れていた通りの事態となった。
 余りにも重い高齢者医療の負担に耐えられず、次々と健康保険組合が「白旗」を上げている」

「「児孫に美田を買わず」どころか、「児孫からカツアゲして借金の山を残す」のだから、
 今まさに日本の伝統に反すると言っても過言ではない愚行が行われているのである」

「これは安倍を初めとした歴代自民党政権が選挙に勝つために
 無責任な高齢層バラ撒きを続けてきたからである」

「高齢化によって医療予算が増えるのは分かり切ったことである。
 それに備え全力で女性と高齢層の就業を増やし、出生率を引き上げなければならなかった。
 先見の明に欠け当事者能力の低い歴代自民党政権の責任は余りにも大きい」

「自民党議員の資産やOBの年金に課税し、救済資金とすべきであろう。
 公僕の癖に社会保障を劣化させ自分だけのうのうと公費を受け取るなど許されない」

「今の高齢者が現役だった時代を含めると、保険料率は急上昇している。
 (勿論、所得は殆ど上がっていないのにも関わらず)」

「理由は単純で、「今迄、大して積み立てていない高齢者にたっぷり給付しているから」で、
 年金も高齢者医療も全く同じ「必敗」の図式である。破綻しない訳がない」

「そうした深刻な事態に対し、自民党も財務省も目先を誤摩化す糊塗策ばかり、
 財務省は都道府県別に診療報酬を変えようと提案し(←バラ撒きを維持することになる)、
 自民党は現役並みの「三割負担」ではなく「二割負担」という(←同じくバラ撒き死守)
 典型的な「too late , too little」の情けない案しか出せていない」

「国益を毀損し、未来世代へのツケ回しを行う犯罪性がどうして理解できないのか。
 現役世代が三割負担なのだから、所得や資産の多い高齢層は三割負担にすべきである」

「「応益負担」ばかりか「応能負担」の原則にも反するとんでもない連中だ。
 自分の議席しか眼中になく、「恥を知れ!」と言われなければ理解すらできないのか」

「財務省がクレバーで真に日本の将来を憂えているなら、医療費の低い都道府県を基準とし、
 医療の非効率な都道府県(特に病床数や生活習慣病の多い地域)に改革を迫ったであろう。
 また、診療科や地域ごとにも診療報酬を調整し、医師配置の適正化を図ったであろう」

「柴田悠・同志社大学准教授の詳細な計量分析で、
 所謂「高齢者三経費」への公費投入が経済にマイナスの影響を与える事実が分かった」

「経済効果最大なのは育児関連への現物給付であるとも立証されたので、
 単純に言えばマイナス効果最大の年金給付の公費分を保育等の現物給付に回せば、
 それだけで日本経済は活性化し所得も増えることが判明している。
 しかも出生率は改善、貧困率も低下するのだから一石三鳥以上の効果だ」

「「介護費は効率化できる」などと御用メディアが国民を欺き、
 いかにも政府がしっかり対策を取っているかのような
 幻想をバラ撒いているが、決して騙されてはならない」

「歴代自民党政権は実質的に問題を先送りしており、
 安倍政権下で実質賃金が低下しているにも関わらず、
 刻々と社会保険料負担が重くなっている暗い現実は誤摩化しようがない」

「政府の公表した2040年の社会保障財政の見通しは
 楽観的(能天気?)なB層有権者に頭から冷や水を浴びせるもので、
 総給付額が190兆円という恐怖の数字だった」

「社会保障制度をよく知っている者なら、
 公費負担分だけで少なくとも80兆円を超えるとすぐ気付く筈だ」

「勿論これは「少なくとも」だから、人口動態の老化の止まらない現在、
 2020年代にはマイナス成長が恒常化すると予想されているから、
 社会保障関係費(公費分)だけで100兆円に迫る可能性も充分ある」

「今の1%程度の低成長が続くと仮定すると、高齢者三経費への公費分だけで
 全税収が食い潰される可能性がかなりあると考えなければならない」

「「後は野となれ山となれ」のB層有権者の利己主義も「共犯」である。
 当ウェブログは戦前・戦中世代と団塊世代は決定的に質が変わったのではと考えているが、
 こうした衆愚週刊誌の記事を見ても矢張りその無責任と利己主義がよく分かる。
 バブル経済を生み出し、その後処理をずるずる先延ばしして被害を大きくしたのがこの世代だ」

「戦前・戦中の世代は辛苦を重ね、栄養失調で亡くなった者も少なくなかった。
 平均寿命においても戦後世代の方が恵まれているのは明白であるのに、
 下の世代や未来世代に借金ばかり残して被害者ヅラをするのは許されない」

「当ウェブログは前々から、戦後に育った高齢層の「変質」を感じ取り、
 戦前生まれの高齢層と決定的に変わったのではないかと懸念してきたが、
 予想通りと言うか悲しむべきと言うべきか、それを裏付ける記事が複数出てきた」

「転換点は年齢で言えば70代前半辺りである。
 この辺りから、謙虚で我慢強いという日本らしい美徳が薄れ
 自己中心的で言いたい放題、以前であれば考えられないような
 クレーマーや前科者が目立つようになってきた」

「我が儘とさえ見える自己主張の強さは、世代の数的優位と相俟って相乗効果を発揮し
 自民党政権のバラ撒き癖を強化することで社会保障制度の歪みを生み出したのである」

「例えば、当時としては極めて恵まれた医師家系に生まれ、
 生産年齢人口が急増した高成長期に大儲けした高須院長は
 「老人を敬え」「若者から奪ったことはない」等、脳機能の劣化を疑わせる迷言を発した。
 (高須は公的医療保険や高齢者医療の財源が何か全く分かっていないのだ!)」

「高須は勿論、例外的存在ではなく変質した高齢世代の象徴的存在である。
 何故なら、シニア層を対象とした調査では若者への最も多い期待が
 「年金など社会保障制度の解決」となっているからである。
 高須のように「働け若者」(=巨額の高齢者三経費を支えろ)と考えているのだ」

「日本は完全に「老人天国」で、毎年およそ30兆円の公費を高齢者のためにバラ撒いている。
 資産家にもバラ撒いているのだから始末が悪く、ただの「買票」でしかない」

「私立医大卒の高須は日本の社会保障制度がいかに異常か分かっていないし、
 父親は早世したとはいえ、親が医師という環境がいかに恵まれていたかも自覚せず、
 「必ずリッチに」などと庶民の実態(ジニ係数は悪化している)を無視した大嘘を吐くだけでなく
 日本を立ち直らせたのが「我々」などと、日本の美徳に反するとんもでない自画自賛を行っている」

「安倍はこれまで、物価目標でも女性活躍でも少子化対策でも
 悉く数値目標達成に失敗した「無能」な政治家である上に誤摩化しだらけで、
 公約もしてない失業率低下を自分の手柄として自慢する、日本人として恥ずべき人間である。
 (しかもこの失業率低下は人口動態要因と世界経済の好調によるもの、安倍の手柄では全くない)」

「まず、歴代自民党政権が続けて膨張させてきた高齢者バラ撒きを依然として止めていない。
 1000兆円を超える膨大な家計金融資産の大部分は高齢層が握っているのだから、
 そのような豊かな高齢層に公費投入など明白な「亡国」政策に他ならない。
 未来世代や日本の将来を真摯に案じる良識ある高齢層は憤懣やる方ない筈だ」

「本当の弱者であれば支援するのが当然である。
 ところが、真の弱者以外にも盛大にバラ撒いて現役世代から搾取し、
 就労抑制をする者も守る歪んだ制度を維持しているからこうなるのだ」

「健保組合は高齢者医療の負担で存亡の危機に追い詰められており、
 せめて高齢者の個人負担を2割にと悲鳴を上げる様な主張を始めた。
 1000兆円を超える金融資産を保有している層だから、当然の話である」

「三菱総研のリサーチャーの調査結果を知って驚愕した。
 日本の社会保障制度が何故このように醜く歪んだか、
 議論の余地のない明確な理由が示されたからだ」

「当ウェブログは以前から、戦後生まれの高齢者は
 何か以前の世代と違うと何度か指摘してきたが、
 三菱総研の調査がその違和感を裏付けるものとなった」

「三菱総研はシニア層向けのマーケティングとして調査したのだが、
 その内容を社会保障制度に当てはめると慄然とする酷薄さが見える。
 戦前・戦中世代と同じ日本人とは到底思えないのだ」

「団塊以降は親世代より利他性が希薄でミーイズム、
 若さに固執するという特徴もあると言う。
 三菱総研は明言していないが、両者ともこの世代に固有な傾向だろう。
 似ている層を強いて挙げるならバブル世代(と今の売り手市場世代)では」

「最も公費を蕩尽しているこの世代が最も資産額の多い世帯だから、
 モラルハザードの権化としか言いようがないではないか!」

「金融庁の「2000万円不足」問題がおかしな方向に「延焼」している。
 2025年には社会保障給付が150兆円に迫ると予想されているから、
 年に公費50兆円近くが高齢者三経費で消える時期が迫っているのに、
 無能な安倍と愚昧な安倍の走狗、バラ撒きリベラルの百鬼夜行が亡国を招いている」

「この問題を誤摩化したい安倍とその取り巻きは金融庁を人身御供とし、
 相変わらず人徳のない「蜥蜴の尻尾切り」に徹している」

「野党やバラ撒きリベラルの図々しい要求は間違っているが、
 安倍を擁護する権力追従の輩も同類(若しくはそれ以下)である」

「正しい政策は、スウェーデンのように年金制度の持続可能性を高めるため
 女性就労を強力に促進して所得・税収・社会保険料収入を増やすこと、
 富裕高齢層への無駄なバラ撒き公費投入(数兆円はある)を全廃すること、
 その予算で女性と高齢者雇用を創出(ぶら下がりの定年延長は凡庸策)することだ」

「「2000万円」問題は愚劣な泥仕合になって、
 かつての所属派閥を裏切って安倍に尻尾を振った三原が
 「恥を知れ」などとまさしく無知厚顔な発言を行って話題になったが
 (後で忠勤を愛でた安倍から良いポストを貰える筈だ)
 勿論のこと最も「恥を知れ」なのが安倍であるのは言う迄もない」

「三原以上に厚顔無恥な安倍発言の要点は以下の通りだ。
「年金を増やす打ち出の小づちは存在しない」
「今後急速に少子高齢化が進み、支え手の現役世代は減っていく」
「政策次第で年金を増やすことは十分可能だ」」

「そもそも「打ち出の小づちは存在しない」と「年金を増やすことは十分可能」は
 矛盾しているので、のっけから安倍の程度の低さが証明されているが、
 全ての主張が安倍の「次元の違う」程度の低さと無知を実証するものである」

「さて、果てしなく程度の低い安倍発言を「修正」すると以下のようになる。
 「年金を増やす打ち出の小づちは存在する」
 「安倍と自民党の大失敗により急速に少子高齢化が進み、支え手も減っている」
 「政策次第で年金を増やすことは十分可能だが、口だけ安倍には期待できない」」

「第一に、「所得を増やせば自動的に年金額は増える」。
 安倍のような無知な者以外には当然の話だが、高齢層と女性の就労を増やせば年金額は増える。
 配偶者控除を全て現物給付か家事育児関連の税控除にするだけでも効果大だ。
 高齢層は定年延長よりも寧ろ起業支援(観光や農業関連が有望)を重視すべきである。
 安倍がのさばってから低迷している対内投資を増やして日本経済を活性化しても年金額は増える」

「第二に、「少子高齢化を放置して対策を怠ってきた安倍と自民党は信賞必罰で歳費を大幅カット」。
 安倍が復帰してから待機児童は急増し出生率は改善が止まって悪化、日本の害悪であるのは明白だ。
 しかもマーサーの持続性ランキングで日本の年金は先進国で最悪レヴェルである。
 「奇跡の村」下條に学んで議員歳費と土建費を大幅カットして育児の現物給付にすべきだ」

「第三に、「選挙でのバラ撒きを優先させた安倍の腐敗政策が年金制度の持続可能性を脅かしている」。
 1000兆円以上を溜め込んでしかもたっぷり公費を受け取っている富裕高齢者が日本には大勢いる。
 その無駄な公費を全額カットして保育士や介護士への給付付税額控除、
 保育ママを介した保育の現物給付に移転すべきである」

「「2000万円問題」で明らかになったのは、自公政権は一貫して嘘つきで
 選挙で有権者を騙し続けて来たという事実である。骨の髄まで嘘つきなのだ。
 だから選挙で叩き潰さない限り絶対に反省しない連中なのだ」

「自民幹部で経産大臣の世耕が福井でとんでもない大嘘を吐いている。
 「日本の年金は世界一」だそうだ。これで大臣が務まるのだから
 日本政治の劣化は深刻で「落ちるところまで落ちた」と言えよう」

「安倍への厳しい直言など全くないイエスマンでないと
 自民の幹部になれないという情けない実態も図らずも露呈したということだ」

「まともな常識や良識のある有権者なら最初から懐疑の目を向けていた、
 「年金を増やした」との安倍発言であるが、矢張りだった」

「毎日新聞やリテラが安倍の詐欺的な手法を明らかにしており、
 「増えた」分にしてもごく僅か(しかも実質ではマイナス)、
 年金運用では民主党政権時の分で上げ底という悪辣な実態が見えてきた」

「政治的理由で参院選後に延期された年金試算が発表され、
 大方の予想通り日本の年金制度が刻々と劣化している事実が示された。
 高成長シナリオですらでも大幅な年金給付の減少が避けられず、
 嘘つきで口だけの安倍が社会保障制度を蝕んでいることは明白だ」

「ロイターは日本の高齢層の就業率が低いことをはっきり指摘し
 (実は、今の高齢層は上の世代よりも就業率が悪化している)
 かつ最重要な女性労働力について政策要因による就業抑制が壁だとしている」

「つまり、先進国としては恥ずべき差別制度である配偶者控除や第三号を維持したままの
 安倍のバラ撒き怠惰政策こそ年金制度劣化の重要な一因であることを明らかにしたのだ」

「また、ロイターは今の高齢層への社会保障給付額が将来世代より「相対的に高め」と
 もう一つの重要な点を明記している。この世代には1000兆円規模の資産を死蔵させている
 相当数の富裕高齢層が含まれるが、そうした豊かな高齢層にも公費をバラ撒くのも安倍自民だ」

「選挙で有権者を騙して問題を先送りし権力を握り続けるため、
 富裕高齢層や就業抑制する女性にバラ撒きを続ける
 安倍の反社会的な政策は一向に変わっていない」

「「人民日報」に似てきている産経はひきこもりが財政悪化要因のように書いているが、
 とんでもない話だ。日本の財政悪化の主因は高齢者三経費への巨額公費投入であり、
 日本では高齢者三経費の3割以上が公費だから、年金に15兆円以上、
 医療に12兆円以上、総計30兆円以上が高齢者向けで生活保護の10倍に迫る。
 高齢者三経費の公費分は「生活保護」と明記すべきだし、
 富裕高齢層に公費をバラ撒く安倍自民は「日本社会の敵」とすら言える」

「口だけ安倍が無為無策で小手策の糊塗策しか行わないから、
 (上の世代より就業率の悪い)団塊世代が後期高齢者になったら
 日本の社会保障が悲惨な状況に陥るのは火を見るよりも明らかである」

「今の恵まれ過ぎている高齢層への給付「適正化」(=削減)が急務で
 日経だけでなく産経も給付削減の必要性を主張しているのに、
 それに同意しない数少ない「抵抗勢力」が年金官僚OBである」

「「公的年金は破綻しない」と当たり前の話を連呼して
 (給付をどんどん削減していけば破綻する訳がないのだから当然だ)
 マクロ経済スライドの擁護に終始し、問題先送りの制度が
 世界で「持続性が最悪水準」とされている事実には沈黙する始末」

「勿論、弱者には給付が必要だが1000兆円を超える金融資産を持つ層が
 「弱者」の訳がない。つまり高齢層の中でも資産額を捕捉して
 余裕の乏しい高齢層には今迄通りの給付と医療負担、
 高成長と減税の恩恵を受けて資産を蓄えた富裕高齢層は公費全額カットが当然だ」

「それこそが社会正義に適った政策であるが、安倍も年金官僚も完全に怠けてきた。
 カナダのクローバックやスウェーデンの自動調整機能は日本より遥かに厳しく、
 漫然と富裕高齢層への公費バラ撒きを続けて制度劣化を放置した安倍と年金官僚の罪は重い」

「官邸には大甘で知られる産経新聞ですら給付削減を強く主張している。
 日本の成長率を悪化させ、高齢者バラ撒きと女性就業抑制制度を温存する安倍の重罪を
 組織の論理で明言できないのが産経の悲しいところだが、
 よく読むと「安倍が対策を怠っている」ことは分かる」

「遂に間接税が10%へ引き上げ、税率自体の当否は別として
 最悪なのは安倍が無責任で野放図なバラ撒きを行いながら、
 しかも高齢者バラ撒きの歪んだ社会保障制度を変えずに税率を引き上げたことだ。
 おまけにポイント還元と軽減税率で高所得層へバラ撒いているから最低である」

「日本総研の西沢和彦氏は、現在の高齢層への年金給付の2割が過剰であるため
 所得代替率が6割を超えており、それを赤字国債や積立の取り崩しで賄っているため
 若年層の所得代替率は4割を下回る可能性があると警告している」

「社会保障給付の中でも最も経済効果に優れるのは保育の現物給付、
 (現金給付や教育無償化はその半分以下の効果しかない)
 最も経済効果において劣るのは老齢年金給付(経済にマイナス)である」

「安倍と厚労省は年30兆円規模の高齢者三経費の莫大なバラ撒きを維持し、
 日本経済に大打撃を与え続け、絞め殺そうとしているのである」

「最も経済合理性に優れる施策は、富裕高齢層(消費性向が極端に低い)への公費を全額カット、
 それを保育ママを含めた現物給付や保育費の税控除に全額投入することだ。
 (それだけで予算額の3倍以上という莫大な経済効果が生まれる)」

「高齢者三経費の内、仮に3兆円を富裕高齢者から保育現物給付に移転すると9兆円以上の経済効果、
 6兆円を移転すれば日本のGDPが18兆円以上も伸びることが計量分析の結果で導かれている。
 何と、これだけで日本経済は2〜4%も嵩上げされるのである。
 (保育の現物給付が多いスウェーデンの高成長はこれだけでほぼ説明できる!)」

「高齢者の医療負担を巡って引き上げを主張する経団連と
 それに反対する日本医師会が激しく対立している」

「ともに自民党の強固な支持基盤であり、自民党としては
 利益誘導政策とのバーター取引で大量票を確保したい相手だから、
 どのような判断を下すのか見ものである」

「残念ながら両者とも自民党と同じく社会保障の持続可能性への関心が著しく少なく、
 重くなる一方の現役世代の負担のことなど大して考えていないことが露骨に見える」

「経済団体は、社会保障を持続可能なものとしたければ
 まず配偶者控除と第3号を全廃し、負の所得税導入を求めるとともに
 ドイツ型の厳しい労働規制の導入を促して女性就労を増やす筈だ」

「健保連が良い情報提供を行っている。
 後期高齢者医療で4割が現役世代からの「仕送り」なのだから、
 高齢者の負担引き上げに反対する者は現役世代へのツケ回しを支持しているのだ」

「安倍政権下で現役世代の所得は伸び悩み、過剰給付を受ける高齢者による「搾取」が増え続けている。
 安倍と自民党の続けてきた高齢者バラ撒きを止めさせ、真の弱者に限定させなければならない」

「後期高齢者の医療負担の1割から2割への引き上げ案が出ているが、
 猛然と反対しているのが日医であり、自民の族議員、そして公明党だ」

「「全世代型社会保障検討会議」を「最大のチャレンジ」と呼んだのが安倍だから、
 これまでの安倍自民の輝かしい自画自賛の「実績」から判断すると
 既にして最大のチャレンジではなく「最大の失望」を招くのは必至だ」

「高齢者医療負担問題の本質は、我が国の家計資産の大部分を握っている層が
 現役よりも負担が軽いというとんでもないモラルハザードであり、
 また医療費支出の多寡と健康が殆ど無関係という「不都合な真実」なのである」

「医療費負担軽減が過剰受診を招くことは、事実に照らして明白である。
 各都道府県の医療費を比較分析すれば寿命にも健康度にも殆ど関係ない事実は明白、
 族議員も経済団体も自己の利害ばかりに囚われて科学的分析を欠いている」

「経済団体側は企業負担抑制を図るだけでなく
 資産の多い富裕高齢層の負担を増やし「身を削る」提案をすべきだったし、
 日医側も「負担能力があるかないか」を主張するなら
 理の当然として富裕高齢層の負担増を認めなければならないし、
 日医側から「我々が先んじて負担増を受け入れる」と言うべきだったのでは」

「いま高齢者医療の膨脹を抑制しないと
 現役世代の「首を絞める」ことになるからだ」

「マーサーの年金国際ランキングが発表され、
 大方の予想通りではあるが日本は37国中31位という惨憺たる順位だ」

「安倍自民や厚労省の年金官僚がいかに信用できないか、
 このランキングの数字が何より雄弁に語っていると言えよう」

「厚労省が自慢するマクロ経済スライドは効果限定的で給付の2割が過剰、
 繰り上げ受給も導入したが選択者が僅か1%しか選択していないという始末。
 年金財政には改善効果が乏しい老齢年金制度改革ですらもう腰砕けで、
 安倍が自称する「最大のチャレンジ」は、既にして失敗が約束されている」

「日本の公的年金制度の持続可能性は低くて
 マーサーの年金ランキングでは下位の常連であるが、
 事実上「現役世代からの搾取、高齢層へのバラ撒き」でもあり
 考えられない程にいい加減な状況であるが、医療もそれに近い」

「日経新聞調査によれば、政府が検討している
 「一定の所得以上の後期高齢者は2割負担」に過半数が賛成しているが
 反対が多いのは70代以上だけというエゴイズム剥き出しの数字になっている」

「日本の将来よりも目先の議席を重視する怯懦な自民党は
 「2割負担」の決定を選挙の後にしようと得意の問題先送りを画策中、
 相変わらず高齢層バラ撒きによる「買票」的政策をやめようとしない」

「消費税引き上げ後の経済落ち込みに衝撃を受け、
 今さらに財政出動を唱える論者は二重の意味で間違っている」

「第一に、日本は既に財政出動で経済を衰退させているからだ。
 一度目は2000年前後に公共事業を濫発して経済が低迷、
 二度目は現在進行中の事態で「高齢者三経費にバラ撒いて経済悪化」である」

「第二に、消費悪化とマイナス成長の原因は消費税ではない。
 税収を、よりによって経済に悪影響を与える高齢者三経費に投入し、
 しかも経済成長と消費の主体となる現役世代から搾取して賄ったのだ。
 (自ら負担した社会保険料よりも3割以上は割高な額を受け取っている)」

「日本の社会保障制度は高齢層向けに偏っている点で世界最悪、
 醜悪なほど歪んでいるのは誰でも分かる事実であるが、
 今回のコロナ禍でもシルバー利己主義の社会であることが証明された」

「高齢者医療の窓口負担で自民と公明が対立、
 現役世代の負担が高まるのを懸念する経団連(主に企業負担分への懸念だろう)と
 診療抑制と経営悪化を懸念する日医も対立しており内ゲバ状態だ」

「そしていつも通りの妥協と支持層へのアピールで終わり、
 根本的な問題である高齢者三経費のモラルハザード(負担せず給付だけ受ける)と
 最も多くの資産を持つ高齢層への公費バラ撒きは依然として変わっていない」

「所得だけでなく資産のある高齢層は現役並みが理の当然である。
 弱者扱いしてバラ撒くのは豊かな高齢層に対し寧ろ無礼と言うべきであろう」

「1000兆円規模の資産を持つ日本の高齢層にバラ撒き続けるのだから
 マネーの死蔵をもたらすもので日本経済にとって害悪でしかない」

「案の定、総裁選で避けられた話題は「高齢者バラ撒き」である。
 これは重大な問題であり、この分野での大改革こそが
 コロナ禍で大打撃を受けた日本にとって死活的な意味を持つのだ」

「特に高齢者への公費による年金給付には重大な弊害があり、
 給付を増やせば増やすほど経済悪化に繋がることが計量分析から分かっている。
 困窮している高齢層以外に給付することは不正義であるばかりか、経済的損失でもあるのだ」

「コロナ禍では莫大な予算を投入して実際に治療に用いられる病床が極僅かと、
 諸外国に比べて硬直化した日本医療の実態が話題になったが、
 関係者の利害が優先されるという構造は変わっていないようだ」

「診療報酬を決める時期が近づくとまた以前のように
 利害関係者と政府側が露骨な対立と国民無視の政治を繰り広げている」

「最も驚いたのが「大幅な診療報酬の引き上げ」を求める医療側の主張で、
 インフレに弱い立場なのはよく分かるのだがそれは保険料や公費で賄うものなので
 国民負担増に直結してしまうという基本的認識が欠けていることだ。
 (事実、国民の保険料負担は増える一方であるのだが。。)」

「これは「国民負担の大幅アップ」を意味するので、
 医療界の立場は危ういと言わざるを得ない」

「財務省の主張の方がどう見ても妥当で詳細なので、
 もし医療界が政治力以外の手段で堂々と反論したいなら
 国民に対する徹底的な情報公開は避けられないと思うのだが。。」

「地域によって都道府県によって医療費が大きく異なるのは公然の事実であり、
 それは病床数や人口当たりの医師数に比例していることが
 米国でも日本でも研究によって明らかにされている。
 (不思議なことに健康度や平均寿命には相関しない)」

「そこで当然、政府では地域により診療報酬を変える案が出た訳だが、
 医療団体からの強硬な批判が非常に興味深い内容である」

「「医師不足の地域で診療報酬を引き上げて欲しい」ならまだ分かるが、
 「医師の多い地域で診療報酬を下げるのは断固反対」と公言するだけでなく、
 しかも「人口分布が偏っている(=国民が都市に集中するのが原因)」とつい口を滑らせ、
 医療の公共性や患者の健康より医療側の経営を優先していることを認めてしまった!」

「しかも日本の医療は借金を抱えた現役世代から保険料と税で賄い、
 1000兆円を超える莫大な資産を持つ高齢層に送金する仕組みである。
 まさにモラルハザードの塊と言っても過言ではない。
 自民党政権が選挙のため維持してきた高齢者バラ撒きの温床なのである。
 経済的にも倫理的にも日本社会を蝕む害となっているのだ」

日本経済にとって真に有害なのは虚妄に過ぎない「デフレマインド」ではない。
腐敗した自民党による選挙目当ての「バラ撒きマインド」とシルバー民主主義なのである。

▽ 少子高齢化を深刻にする自民の高齢者バラ撒きで、経済成長率も生産性もともに悪化した

『8000万人社会の衝撃 地方消滅から日本消滅へ』(加藤久和,祥伝社)


愚かな安倍と自民党は「貧しい若者から豊かな老人への歪んだ所得移転」を止めようとしない。
自民党による薄汚い選挙目当ての買票的政策こそ、日本経済低迷の「A級戦犯」である。

「菅義偉が週刊ダイヤモンドでの連載で見苦しい自画自賛を行い、
 GPIF改革もまるで大成功のように取り上げていたが
 とんでもない間違いであり、かつ日本国民を
 朝三暮四の猿扱いする発言に他ならない」

「読売新聞は正直で、「年金財政の安定」とは書いても
 「年金財政の改善」とは流石に書けなかった」

「GPIFは公的年金としては明らかなハイリスク運用であり
 市況が堅調であればリターンが大きいのは当然だ。
 ただ池の中のクジラ同然だからパフォーマンスは低下するし
 リーマンショック並みのリセッションが起きたら史上最大の打撃は必至でもある」

「何より問題なのはそういった運用に問題を矮小化したことで、
 厚労省の年金財政検証では相変わらず楽観的な見通して数字を操作しても
 年金給付が目減してゆく可能性がかなり高いことが示されている。
 GPIFのハイリスク運用は、「棺桶型」になりゆく人口動態の劣化を放置し
 小手先での誤摩化しに追い込まれた窮余の一策でしかないのだ。
 拠出した保険料に見合わない過大な公費給付を漫然と続け
 現役世代貧困化と少子化をも深刻化させているのも相変わらずである」

「GPIFの運用パフォーマンスよりも遥かに重要なのが、
 人口動態と経済成長率、そして実質賃金上昇なのである。
 厚労省の公表した数値は所得代替率が下がらないよう苦心した痕跡が歴然で
 女性や在留外国人を計算に入れ、出生率を現状よりかなり高く見ているのはそのためだ」

当ウェブログは「日本が低成長から脱却できない元凶は安倍などの歴代自民党政権」と指摘した。
1人当たりGDPの世界順位が落ちる一方という、深刻な日本経済低迷が何よりの証左である。

 ↓ 参考

GPIFがハイリスク運用しても、年金給付額は目減りしてゆく - 厚労省は移民も皮算用に入れて数字操作
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b4bf0528fb8893ead524bd16cc8451d6

診療報酬の「大幅アップ」は国民負担増に直結、医療界の立場も危うくなる - 寧ろ勤務医への支援が先では
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/21a491fed59e5c8c6d8714bcdecb797b

高齢者福祉は「世代間搾取」そのもの、現役世代の手取りは3年で4.5%減少 -「支え合い」は真っ赤な嘘
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/6d08394fc12db0258e960af917ae7f03

年金で搾取される哀れな日本の若者、高齢者への2割もの過剰給付のツケで困窮必至 - 安倍にすっかり騙された
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/643b540b01e99322e01292037c1e2fe2

持続性で世界最悪の日本の年金を「世界一」と大嘘、国民を徹底的に馬鹿にする自民 - B層が増長させた
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/e37f5662e4145282994c3293d382ec62

団塊以降の世代の特徴は利己主義と若作り、戦前戦中世代と異なる - だから健保組合を次々と潰す
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/1112d9a750d90f2b493649026b158f95

日本の高齢層は「家族よりもお金を重視」、国際比較調査で鮮明に - シルバーデモクラシーの明白な証拠
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d81e6ed8d4908ae45a41f337711c9fc1

▽ 年金給付は労働投入を減らし、経済にマイナスの効果を持つ(弱者以外への公費給付は公益に反する)

『子育て支援が日本を救う(政策効果の統計分析)』(柴田悠,
勁草書房)


後期高齢者医療、現役世代の負担6.6兆円 22年度は最大(読売新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA086DN0Y4A800C2000000/
”厚生労働省は8日、75歳以上の後期高齢者医療制度の2022年度の財政状況を公表した。主に現役世代が支払う交付金は6兆6989億円と前の年度から3%増え、2年連続で過去最大を更新した。75歳以上の人口増加に伴い、現役世代の負担は膨らみ続けている。
 22年度の後期高齢者医療制度の全体の支出は17兆724億円と3%増え、過去最大だった。このうち保険給付費は4%増の16兆4749億円にのぼった。
 団塊の...〔以下略〕”

少子化問題は20年以上前から問題になっていたから、
この負担増は無能な自民党政権が少子化対策に失敗した以上、
確実に生じると分かっていたことだ。
「A級戦犯」である自民党議員とOBは、
須く歳費も年金も大幅カットとするのが社会正義である。


大企業健保の赤字、過去最大6578億円 高齢者医療費重く(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFS210LE0R20C24A4000000/
”【この記事のポイント】
・赤字の健保組合が増えて24年度は全体の9割弱に
・加入者に課す保険料率を引き上げる動きが広がる
・収支が改善しなければ健保の解散が増える可能性
 大企業の従業員らが入る健康保険組合の財政悪化が鮮明になってきた。健康保険組合連合会(健保連)によると全国約1400組合の2024年度予算ベースの経常収支は合計で6578億円の赤字を見込む。高齢者医療への拠出金の増加が響く。少子化対策財源...〔以下略〕”

比較的ましな筈の大企業健保ですらこの惨状、
人口動態を大きく歪めた政治の罪である。


健保連会長代理「現役世代の負担、もはや限界」(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFS235QO0T20C24A4000000/
”健康保険組合連合会(健保連)は23日、健康保険組合の2024年度予算の早期集計を発表した。全国約1400組合の経常収支は合計で6578億円の赤字と、23年度予算(5621億円の赤字)から悪化する。
 健保組合は大企業の従業員らが入る。健保連の佐野雅宏会長代理は23日の記者会見で「給付は高齢者、負担は現役世代という仕組みはもはや限界に近づいている」と話し、現役世代に負担が偏る構造の是正を求めた。...〔以下略〕”

健保連は「もはや限界」としているが、「既に限界」の誤りであろう。
大企業健保だけでなく日本の高齢者福祉が「給付は高齢者、負担は現役世代」
となっているのだから根本的に仕組みがおかしいのだ。


医療人材紹介、厚労省が規制強化 「祝い金」など不正で(日本経済新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA241SD0U4A720C2000000/
”厚生労働省は24日、医療・介護・保育の3分野の人手確保に向け、悪質な人材紹介事業者への対策を強化する方針を示した。いずれもサービスの多くが公定価格で、高騰する紹介手数料が施設の経営を圧迫している。紹介業者が就職する人に渡す「祝い金」や転職勧奨などを取り締まる。
 対象の3分野は事業所の規模などに応じて配置人数が法令で決められている。短期間での離職率が高く、離職者が出ると早期に専門人材を補充する必要がある。
〔中略〕
 紹介業者を巡っては頻繁な転職を促し、手数料を稼ぐといった悪質な事例が相次ぐ。厚労省が2023年8月から24年5月に全国約1100事業所を調査したところ、6割で法令違反が発覚した。本来禁止されている祝い金の支給や、紹介手数料などの表記の不備があった。
 対策として厚労省は、祝い金や転職勧奨の禁止を職業紹介事業の許可条件に加え、違反が続く場合には許可を取り消す。各紹介業者で取り扱いが多い5職種について、手数料実績の公開を義務付ける。
 求人情報などの検索サービスを提供する「募集情報等提供事業者」に対する規制も強化する。ハローワークに3分野の専門窓口を整備したり、ウェブサイトを使いやすくしたりする。
〔中略〕
 医療や介護サービスの多くは公定価格であり、人材採用でかかったコストをサービス価格に転嫁しにくい。紹介手数料の高騰が施設経営を圧迫している。コスト増で職員の処遇改善が後回しになり、さらなる離職を招く悪循環にも陥りかねない。
 東京都病院協会が都内の病院にアンケート調査したところ、大学病院を除けば約9割の施設が人材紹介会社の利用経験があった。22年度に利用したサービスの満足度を聞いたところ「やや不満」「とても不満」が合わせて7割にのぼった。紹介手数料の高さや、採用した職員が短期で退職した場合の保証制度を巡る不満が目立った。
 同協会の調査によると、職種別の平均紹介手数料は医師が最も高い335万円だった。看護師が159万円、薬剤師は112万円だった。土谷明男副会長は「人材紹介サービスの利用は病院の経営悪化要因になっている」と指摘する。”

おまけに医療業界に寄生する人材紹介会社が公的医療制度を食い物にしている。
彼らは医療費を高騰させて利益を貪っているのだから高額の罰金を科すべきだ。


捜索受けた東京女子医大、「危機的状況」の人手不足で病床稼働率は約5割(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240414-OYT1T50011/
”職員、理事長の辞任要求へ
 名門の東京女子医科大学(東京都新宿区)が揺れている。経営悪化や退職者の続出で医療現場に影響が出るなか、岩本絹子理事長(77)の元側近職員に対する同窓会組織からの給与支出を巡り、警視庁の捜索を受けたためだ。大学側は「問題はなかった」としているが、学内には理事長の辞任を求める動きがあり、学生からも不安の声が上がる。
〔中略〕
 警視庁は3月29日、一般社団法人法の特別背任容疑の関係先として同大を捜索した。元職員の50歳代の女性は2020~22年、同窓会組織「至誠会」での勤務実態がないのに約2000万円の給与を受け取っていた疑いがある。
 元職員は岩本氏が都内で営む産婦人科クリニックの元従業員で、至誠会から15年10月に同大に出向し、学内の人事や調達を担う「経営統括部」次長を務めた。
〔中略〕
 大学と至誠会の発注工事を巡っては、元職員が運営に関与した会社が工事の元請け業者から1億円超を得ていた問題も浮上している。岩本氏は説明会で「私にはそういうお金は流入していない」と語り、別の理事も同じ見解を示した。

過去にはボーナスの支給見送り宣言
 東京女子医大では混乱が続いてきた。14年には、手術後に鎮静剤「プロポフォール」の大量投与を受けた男児(当時2歳)の死亡事故が発生。翌15年、診療報酬の優遇措置が受けられる特定機能病院の承認が取り消され、15年度は約38億円の赤字だった。
 内部資料によると、14年12月に副理事長となった岩本氏は不採算施設を集約し、18年9月までの3年半で約45億円の人件費を削減。理事長に就任した19年度には約33億円の黒字にさせた。だが、コロナ禍の20年6月には、職員への夏のボーナスの支給を見送ると宣言。後日撤回したものの反発が広がった。
 新宿区にある大学病院本院では16年度から22年度に医師が881人から675人に、看護師は1117人から941人に減少。病床稼働率は約5割にとどまる。ある医師は「人手不足で危機的状況だ」と語る。
学生「説明なく不安」
 岩本氏は昨年4月まで至誠会の代表理事だった。だが、退任後の同10月、至誠会は岩本氏と元職員らを相手取り、報酬が不当として計約1億4400万円の損害賠償を求めて提訴した。
 訴状では、元職員が至誠会本部などに「出勤したことはない」と指摘。岩本氏が元職員の利益を図るため、「権限を乱用した」と主張した。岩本氏や元職員側は、「(元職員は)至誠会の業務も行っていた」などとして係争が続いている。〔以下略〕”

医療界には、残念ながらガバナンスの問題もある。
この件はまさに「小説より奇なり」の典型だが
保険料を負担する一般国民にとっては腹立たしいことこの上ない話である。
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2024年8月第3週チャート

2024-08-18 | 注目投資対象・株価の推移
日経新聞の報道によれば、矢張りこれまで円売り攻勢をかけてきたのはCTAらしく
彼らの円売りは直近の歴史的な東証暴落ですっかり影を潜めたようだ。

当ウェブログは東証の回復は緩慢になると予想してきたが
CTA勢の動きもそれを裏付けているかのようだ。

木曜の米小売り指標の好転で一気に円安が進み、
東証も金曜には大きく伸びたが金曜NY時間には
円高に戻って行って来いの展開になってしまい、
日経先物が急落しているから前途多難である。

東証は結局、為替とNYに振り回される運命なのだ。
そして当ウェブログが指摘してきたように、
海外勢の円安り攻勢が失われれば他力本願の東証は
「片肺飛行」に陥るしかなくなるのである。


ドルはふらふらと回復中、米金利の推移によっては反落も当然あり得る


ユーロが急速に回復中、豪ドルとともに米ドルをアウトパフォームしそうだ


(以上のチャートはZAI)

8316は驚きの急回復、うまく行き過ぎの気もする


矢張り出遅れた8306、いつものパターンである


一番驚いたのは7606、これほど早く高値になるとは。。


(以上のチャートはRakuten.sec)
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