ダイヤモンドの生成AI特集はかなり良かった。
東洋経済より後発なだけに練ってきた好特集と思う。
戦略コンサルに取材して生成AIのポテンシャルを示したのは
ダイヤモンドらしい展開だし、用途別AIリストも有益だ。
ただグーグルやMSの活用法を見る限りは
(両社での活用法が必ずしも同じではないのが興味深い)
生成AIはまだ期待先行のフェーズのように思える。
直近のASMLショックに顕著に示されたように
生成AIは成長期待が高過ぎてどのような好決算でも
ネガティブな反応になってしまいそうな気配を感じる。
生成AIに仕事を奪われる職種のリストにしても
以前、AIの進歩で危うくなるとされていた職が
本当に消滅しつつあるとか言えばそうではないから
(意外にもハリウッドの映画関連職が真っ先に危機に瀕していると聞く)
人間の限られた知力で予想しても的中するかどうかは何とも言えない。
エントリーのサブタイトルは池上氏の連載より。
このコーナーは矢張り池上氏の方が質が高い。
米大統領選におけるトランプ側の集会で
トランプが何度も同じことを繰り返すせいで
途中から帰る人々が続出していると言う。
他方、ハリスにも弱点はあり予断を許さない状況というのが
氏の見解であり、タイムリーで妥当な見方であろう。
なお佐藤優氏は兵站についての新刊の書評で
内容とは無関係な方向に脱線して
日本政府の「兵站」も問題であるように論じているが
北朝鮮から弾薬や兵士を送って貰っているロシアの方が余程問題だ。
(プーチンの意固地による意想外の長期戦のせいで泥縄の対応になっている)
意表を衝いたコメントは出版社や編集者へのアピールなのだろうが
これまでの言動を見る限りさしたる根拠がある訳ではない。
出版社や編集者は安易に釣られることのないようにした方が良いのでは。
◇ ◇ ◇ ◇
東洋経済の投信特集は「浮かれた数ヵ月前から頭を冷やし慎重な内容」
「インドと高配当への着目は悪くない」と以前、書いた通りの内容と思う。
ただ、ひふみが6141を挙げているのに吃驚!
確かに優良企業だが円安なのにも関わらず上値が非常に重い。
中国も欧州も市況が良くないのに加えて円高必至だから、
どうしてそのような判断になったのか謎である。
さて期待したサブ特集だが、パワーXのビジネスモデルは
採算性の問題が大きいという印象。(それを編集部は避けて書いているような)
蓄電池はEVを活用したV2Hが最も合理的な筈。パワーXは路線転換すべきではないか。
佐藤優氏の連載はイデオロギーの話になってきた。
ブレジネフを賢者のように持ち上げる内容だが
これはあくまでも主観的見地に過ぎない。
ロシアの産業構造はソ連の頃と大きく変わっておらず
西側のように1人当たりGDPを大きく押し上げることは出来なかった。
(その格差においてはロマノフ朝の頃から大きく変わっていない)
中国もそうだが、個人の自由を制約する権威主義国家では
豊かな経済を築き上げることはできないのである。
1人当たりGDPで大国ロシアが小国フィンランドに勝てず、
人口大国の中国が台湾に勝てないのは理の当然なのだ。
イデオロギーの問題などではない。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はエコノミストに注目、私立大の定員割れが6割に達したのは少子高齢化なのに大学を粗製乱造した自民党政権の大失敗。
▽ メイン特集はセブン買収の件、低PBRだけでなく円安の悪影響が大きい
▽ ダイヤモンドは定番の物流特集、サブ特集で「もしトラもしハリ」シナリオもあるようだ
▽ 都市部でも地方でも深刻な空き家問題、リノベも増えているようだがこれも少子高齢化の悪影響である
ダイヤモンド誌みたいな空き家ランキングもある。
東洋経済より後発なだけに練ってきた好特集と思う。
戦略コンサルに取材して生成AIのポテンシャルを示したのは
ダイヤモンドらしい展開だし、用途別AIリストも有益だ。
ただグーグルやMSの活用法を見る限りは
(両社での活用法が必ずしも同じではないのが興味深い)
生成AIはまだ期待先行のフェーズのように思える。
直近のASMLショックに顕著に示されたように
生成AIは成長期待が高過ぎてどのような好決算でも
ネガティブな反応になってしまいそうな気配を感じる。
生成AIに仕事を奪われる職種のリストにしても
以前、AIの進歩で危うくなるとされていた職が
本当に消滅しつつあるとか言えばそうではないから
(意外にもハリウッドの映画関連職が真っ先に危機に瀕していると聞く)
人間の限られた知力で予想しても的中するかどうかは何とも言えない。
『週刊ダイヤモンド』2024年10/12・19合併特大号 (生成AI) |
エントリーのサブタイトルは池上氏の連載より。
このコーナーは矢張り池上氏の方が質が高い。
米大統領選におけるトランプ側の集会で
トランプが何度も同じことを繰り返すせいで
途中から帰る人々が続出していると言う。
他方、ハリスにも弱点はあり予断を許さない状況というのが
氏の見解であり、タイムリーで妥当な見方であろう。
なお佐藤優氏は兵站についての新刊の書評で
内容とは無関係な方向に脱線して
日本政府の「兵站」も問題であるように論じているが
北朝鮮から弾薬や兵士を送って貰っているロシアの方が余程問題だ。
(プーチンの意固地による意想外の長期戦のせいで泥縄の対応になっている)
意表を衝いたコメントは出版社や編集者へのアピールなのだろうが
これまでの言動を見る限りさしたる根拠がある訳ではない。
出版社や編集者は安易に釣られることのないようにした方が良いのでは。
◇ ◇ ◇ ◇
東洋経済の投信特集は「浮かれた数ヵ月前から頭を冷やし慎重な内容」
「インドと高配当への着目は悪くない」と以前、書いた通りの内容と思う。
ただ、ひふみが6141を挙げているのに吃驚!
確かに優良企業だが円安なのにも関わらず上値が非常に重い。
中国も欧州も市況が良くないのに加えて円高必至だから、
どうしてそのような判断になったのか謎である。
さて期待したサブ特集だが、パワーXのビジネスモデルは
採算性の問題が大きいという印象。(それを編集部は避けて書いているような)
蓄電池はEVを活用したV2Hが最も合理的な筈。パワーXは路線転換すべきではないか。
『週刊東洋経済』2024/10/19号 (投資信託 大解剖) |
佐藤優氏の連載はイデオロギーの話になってきた。
ブレジネフを賢者のように持ち上げる内容だが
これはあくまでも主観的見地に過ぎない。
ロシアの産業構造はソ連の頃と大きく変わっておらず
西側のように1人当たりGDPを大きく押し上げることは出来なかった。
(その格差においてはロマノフ朝の頃から大きく変わっていない)
中国もそうだが、個人の自由を制約する権威主義国家では
豊かな経済を築き上げることはできないのである。
1人当たりGDPで大国ロシアが小国フィンランドに勝てず、
人口大国の中国が台湾に勝てないのは理の当然なのだ。
イデオロギーの問題などではない。
◇ ◇ ◇ ◇
次週はエコノミストに注目、私立大の定員割れが6割に達したのは少子高齢化なのに大学を粗製乱造した自民党政権の大失敗。
▽ メイン特集はセブン買収の件、低PBRだけでなく円安の悪影響が大きい
『週刊エコノミスト』 2024年10/29・11/5合併号【特集:セブンショック 次の標的は】 |
▽ ダイヤモンドは定番の物流特集、サブ特集で「もしトラもしハリ」シナリオもあるようだ
『週刊ダイヤモンド』2024年10/26号 (物流大戦) |
▽ 都市部でも地方でも深刻な空き家問題、リノベも増えているようだがこれも少子高齢化の悪影響である
『週刊東洋経済』 2024年10/26号 (実家の終活) |
ダイヤモンド誌みたいな空き家ランキングもある。